最新の中古車市場と相場情報をプロから学ぶ 中古車のプロに聞いてみた(第23回):輸出が動かすランクル・ミニバン・カローラクロス相場

中古車相場のプロ〝OKB〟はランドクルーザープラドの高値が来年も続く見通しで、後継のランクル250は1年後に人気が本格化すると見る。ミニバン御三家ではステップワゴンが輸出停止の噂で下落し、価格の序列が動いている。5年落ちでもリセールバリュー100%超のカローラクロスZSG10型の背景も探る。

【中古車相場のプロ】〝OKB〟

中古車マーチャンダイジング部門管理職

大学生時代は自動車研究部でジムカーナや耐久レースに没頭し、2009年に旧ガリバーインターナショナル(現IDOM)入社。 ガリバーの店舗で営業職を2年経験した後、本社に異動。電話によるクルマ買取サービスを2年担当する。その後、マーチャンダイジング部門で中古車買取価格の設計、オークションでの売却担当などを歴任。 現在はマーチャンダイジング部門の管理責任者として、中古車の仕入れや商品構成の設計を統括する。お客様のご来店を促進させる在庫構成を設計する、中古車のスペシャリストだ。

リセバ総研所長 床尾一法

リセールバリュー総合研究所 管理運営者

中古車情報誌の最大手での制作、自動車メディアの立ち上げ責任者などを経験。20年以上マーケティングのインハウスやコンサルタントで活動。2017年に人材開発へ転向。対話空間や学習空間の設計、言語化と構造化設計を得意とする。CompTIA CTT+ Classroom Trainer Certification取得。2023年より、マーケティングに復帰。中古車マーチャンダイジングの研究とともに、メディア運営設計を担っている。実は元カメラマン。

※当記事のインタビューは2026年8月下旬に行われています。

※当記事の内容は、各担当者の経験に基づく主観的な感想や予想を中心とした個人の見解です。

<<第22回 最新中古車市場 第24回>>

ランクルプラドは別格、海外バイヤーが支える高値は来年も続く見通し

  • リセバ総研所長 床尾一法

    輸出が相場を大きく動かしている車種を見ていきましょう。

    まずはトヨタ ランドクルーザープラドから。

    ずっと高値安定でしたが、最近になってようやく下落と小康状態を繰り返すようになってきました。

    直近ではまた相場が上昇していますが、とはいえプラドも2024年が最終モデル、そろそろ賞味期限かなとも思うのですが・・・

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    本当におっしゃるとおりで、まさにその動きをしています。

    夏は少し弱かったのですが、また上がってきてますので、まだまだプラド(の売却で)は有利な状態ですね。

    今後は下落のタイミングも出てくるとは思いますが、9月はまた上がって高値になるでしょうし(※編集部注:下記の通り予言的中)、11〜12月あたりで年内の輸出スケジュールが終わって、1月からまた上がる。結局、そういう動きを繰り返すと思います。

    それくらいブランド力がある。やはりプラドは別格ですね。

過去12週間の査定件数と平均売却予想額(買取相場)
トヨタ ランドクルーザープラド
集計期間(日曜〜土曜) 査定件数 平均売却予想額(買取相場) 予想額前週比
7月12日〜7月18日

84 件

¥3,231,071

━
7月19日〜7月25日

91 件

¥2,898,461

▼ 90%
7月26日〜8月1日

85 件

¥3,119,529

▲ 108%
8月2日〜8月8日

90 件

¥2,990,666

▼ 96%
8月9日〜8月15日

93 件

¥3,174,516

▲ 106%
8月16日〜8月22日

93 件

¥3,024,301

▼ 95%
8月23日〜8月29日

114 件

¥3,017,631

▶ 100%
8月30日〜9月5日

107 件

¥3,161,401

▲ 105%
9月6日〜9月12日

96 件

¥3,213,750

▶ 102%
9月13日〜9月19日

96 件

¥3,158,020

▶ 98%
9月20日〜9月26日

121 件

¥3,261,404

▲ 103%
9月27日〜10月3日

103 件

¥3,304,174

▶ 101%
  • リセバ総研所長 床尾一法

    やはり「海外ではモーターのないエンジンだけのクルマのほうが部品や整備の面で扱いやすい」という点から、海外のニーズが圧倒的に高いからということですか?

    やはりディーゼルのほうが強い?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    でしょうね。

    ディーゼル人気はとっても強いです。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    車種の価格を均してリセールバリュー値を算出した場合、2年落ちでいまだに100%超えですからね。

集計期間:2026年9月6日(日)〜2026年10月3日(土) 査定件数
トヨタ ランドクルーザープラドの新車価格中央値と予想額の中央値から算出したRV値 178 件
経年 年式 新車価格中央値※ 平均売却予想額の中央値
(買取相場)
リセールバリュー値
2年落ち 2024年式 433.7万円

¥4,630,000

107%

3年落ち 2023年式 433.7万円

¥3,910,000

90%

4年落ち 2022年式 433.0万円

¥3,810,000

88%

5年落ち 2021年式 429.8万円

¥3,765,000

88%

※新車価格は、その年式が販売された年の車両本体価格。査定データに実在する型式の全グレード・全月の価格から中央値を求めています。
リセールバリュー値=平均売却予想額の中央値÷新車価格の中央値。中央値は一部の高額・低額な車両に左右されにくいため、代表的な残り方を示します。
  • リセバ総研所長 床尾一法

    ちなみに、5〜6月にプラドの相場が一時不調でしたが、どういう要因だったのでしょう?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    実は、関係者の間でも謎なんですよ。

    おそらく、海外の自分たちの知らないところで何かが起きていた、ぐらいの不確かな状態です。

    5月から6月は、ホルムズや中国の船舶問題など、細かいことがいろいろ重なっていて、どれもこじつけようと思えば全部つながってしまうので・・・結局は何がいちばん効いて下落したのかは、はっきり分かりませんでした。

    特定の原因もなく相場が下落するなんてことも、(中古車市場では)よくありますので。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    いずれにしても、プラドは海外のバイヤーが市場をつくっているのは間違いないということですね。

    この高値は、来年にかけても維持されそうですか?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    維持されると思います。

    「いつか下がる」とずっと言われ続けていますが、それでもう3〜4年経っていますから。

    コロナ禍のころにも「収束したら間違いなく暴落する」と言われていたのに、逆に上がり続けてしまいました。

ランクル250が化けるのは1年後? 海外バイヤーの乗り換えがカギ

  • リセバ総研所長 床尾一法

    プラドといえば気になるのが後継のランドクルーザー250。

    高値をキープしてきたのに、2026年の夏は下落傾向でした(※編集部注:9月以降は相場上昇中)

    以前、ランクル250は海外でそれほど人気がないというお話でしたが、いまの250の相場感についての印象はいかがですか?

トヨタ ランドクルーザー250の平均売却予想額
経年 年式 2026年2月 2026年3月 2026年4月 2026年5月 2026年6月 2026年7月 2026年8月 2026年9月
すべての年式 ¥5,928,778 ¥5,684,883 ¥6,007,131 ¥5,898,313 ¥5,899,015 ¥5,794,926 ¥5,710,939 ¥5,829,319
前月比 ←96% ←106% ←98% ←100% ←98% ←99% ←102%
当年式 2026年式 ¥5,983,333 ¥6,071,666 ¥6,281,000 ¥5,906,875 ¥6,363,333 ¥5,435,000 ¥5,712,857 ¥6,150,000
前月比 ←101% ←103% ←94% ←108% ←85% ←105% ←108%
1年落ち 2025年式 ¥5,990,344 ¥5,637,534 ¥6,034,545 ¥5,818,815 ¥5,836,785 ¥5,831,129 ¥5,687,500 ¥5,806,049
前月比 ←94% ←107% ←96% ←100% ←100% ←98% ←102%
2年落ち 2024年式 ¥5,875,428 ¥5,697,096 ¥5,954,533 ¥5,972,125 ¥5,888,656 ¥5,804,545 ¥5,734,328 ¥5,737,777
前月比 ←97% ←105% ←100% ←99% ←99% ←99% ←100%
過去12週間の査定件数と平均売却予想額(買取相場)
トヨタ ランドクルーザー250
集計期間(日曜〜土曜) 査定件数 平均売却予想額(買取相場) 予想額前週比
7月12日〜7月18日

31 件

¥5,846,451

━
7月19日〜7月25日

32 件

¥5,752,187

▶ 98%
7月26日〜8月1日

22 件

¥5,839,545

▶ 102%
8月2日〜8月8日

25 件

¥5,475,600

▼ 94%
8月9日〜8月15日

33 件

¥5,656,060

▲ 103%
8月16日〜8月22日

30 件

¥5,715,333

▶ 101%
8月23日〜8月29日

44 件

¥5,841,818

▲ 102%
8月30日〜9月5日

40 件

¥5,728,500

▶ 98%
9月6日〜9月12日

37 件

¥5,770,000

▶ 101%
9月13日〜9月19日

51 件

¥6,068,039

▲ 105%
9月20日〜9月26日

56 件

¥5,715,892

▼ 94%
9月27日〜10月3日

35 件

¥6,006,857

▲ 105%
  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    一時期より落ちましたが、それでもまだ新車価格レベルを維持しています。

    今後はまた下がる可能性がありますが、実はランクル250(の中古車市場での価値)にはかなり期待しているんですよ。

    化ける(=本格的にニーズが高まる)のは、1年後くらいではないかと見ています。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    ほう?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    ランクルプラドの後継として、海外のバイヤーもそのうち「250のほうがいいじゃないか?」と考えはじめるはずです。

    海外のバイヤーさんは、わりと大雑把に「ランクルといえばプラドだ」となるんです。「普通に250のほうが新しくていいじゃないか」となってもいいはずなのに、いまは「そんな最先端なものはいらない」と。

    でも、もし(海外バイヤーの)誰かが250に切り替えて成功したとすると、他の皆が一斉にランクル250の方を向くことになります。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    誰かが先陣を切って、いい感じの商いになったら、海外のバイヤーさんが一斉に熱い視線を送りはじめる、と。

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    そうですね。

    彼らからすれば、プラドと同じ(車格)で50万〜80万円くらい高くなっても仕入れ的には許容範囲なので。

    現状では、ランクル250の良さがまだ海外に情報として出回っていないというだけなんです。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    海外需要が高まり始めるのは3年落ち・4年落ちが出そろってくる来年あたりから、ということでしょうか?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    もう少し早いとは思いますが、2〜3年落ちくらいで動きが出てきて、4〜5年落ちが出る頃にピークになるのではないかと。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    ただ、ランクル250はプラドより中古車の流通量が少ないですよね。

    となると、(注目が高まれば)中古車仕入れの難易度も高くなる可能性もあるわけですね。

ステップワゴンを揺らした輸出停止の噂

  • リセバ総研所長 床尾一法

    次は、ミニバン御三家について伺います。

    トヨタ ヴォクシー、ホンダ ステップワゴン、日産 セレナの3台ですね。

    ヴォクシーはずっと相場が安定していたのですが、ここに来て下落傾向。ステップワゴンは6月ごろに一時的に上がった後、夏に大きく崩れました。セレナは上下しつつも、現行型はわりと復活気味という印象です。

    2026年第2四半期からのミニバン相場で印象的だった動きがあれば教えてください。

トヨタ ヴォクシーの平均売却予想額
経年 年式 2026年2月 2026年3月 2026年4月 2026年5月 2026年6月 2026年7月 2026年8月 2026年9月
すべての年式 ¥1,143,778 ¥1,036,705 ¥1,149,331 ¥960,638 ¥983,097 ¥959,377 ¥958,546 ¥945,654
前月比 ←91% ←111% ←84% ←102% ←98% ←100% ←99%
当年式 2026年式 ¥3,720,000 — ¥3,663,333 ¥3,500,000 — ¥3,426,000 ¥3,380,000 ¥3,415,000
前月比 — — ←96% — — ←99% ←101%
1年落ち 2025年式 ¥3,302,222 ¥3,252,500 ¥3,116,363 ¥3,225,000 ¥3,318,888 ¥3,050,000 ¥3,171,666 ¥3,002,727
前月比 ←98% ←96% ←103% ←103% ←92% ←104% ←95%
2年落ち 2024年式 ¥3,152,608 ¥3,081,333 ¥3,105,500 ¥2,949,333 ¥3,139,285 ¥3,000,000 ¥3,008,750 ¥2,993,333
前月比 ←98% ←101% ←95% ←106% ←96% ←100% ←99%
3年落ち 2023年式 ¥3,024,500 ¥2,986,666 ¥2,986,538 ¥2,950,000 ¥2,834,166 ¥2,955,454 ¥2,913,571 ¥2,950,000
前月比 ←99% ←100% ←99% ←96% ←104% ←99% ←101%
4年落ち 2022年式 ¥2,988,333 ¥2,722,142 ¥2,885,000 ¥2,738,947 ¥2,963,750 ¥2,933,846 ¥2,655,555 ¥2,712,142
前月比 ←91% ←106% ←95% ←108% ←99% ←91% ←102%
5年落ち 2021年式 ¥2,384,489 ¥2,382,558 ¥2,146,052 ¥2,046,052 ¥2,302,444 ¥2,228,000 ¥2,215,517 ¥2,221,621
前月比 ←100% ←90% ←95% ←113% ←97% ←99% ←100%
ホンダ ステップワゴンの平均売却予想額
経年 年式 2026年2月 2026年3月 2026年4月 2026年5月 2026年6月 2026年7月 2026年8月 2026年9月
すべての年式 ¥1,123,050 ¥1,055,244 ¥1,122,064 ¥1,170,667 ¥1,401,316 ¥1,199,889 ¥1,062,184 ¥1,047,451
前月比 ←94% ←106% ←104% ←120% ←86% ←89% ←99%
当年式 2026年式 — ¥3,270,000 — ¥3,750,000 ¥3,180,000 ¥3,243,333 ¥3,090,000 ¥2,977,500
前月比 — — — ←85% ←102% ←95% ←96%
1年落ち 2025年式 ¥3,324,444 ¥3,279,333 ¥3,337,000 ¥3,363,571 ¥3,211,176 ¥3,096,923 ¥3,260,000 ¥3,178,750
前月比 ←99% ←102% ←101% ←95% ←96% ←105% ←98%
2年落ち 2024年式 ¥3,208,421 ¥3,123,076 ¥3,048,571 ¥2,959,583 ¥3,107,500 ¥3,110,952 ¥3,102,666 ¥2,981,875
前月比 ←97% ←98% ←97% ←105% ←100% ←100% ←96%
3年落ち 2023年式 ¥3,400,333 ¥3,216,785 ¥3,102,400 ¥3,281,315 ¥3,287,073 ¥3,248,823 ¥3,067,857 ¥2,995,000
前月比 ←95% ←96% ←106% ←100% ←99% ←94% ←98%
4年落ち 2022年式 ¥3,238,947 ¥3,294,137 ¥3,073,125 ¥3,310,370 ¥3,387,750 ¥3,170,000 ¥2,766,896 ¥2,951,315
前月比 ←102% ←93% ←108% ←102% ←94% ←87% ←107%
5年落ち 2021年式 ¥2,517,083 ¥2,631,785 ¥2,628,181 ¥2,574,800 ¥2,738,444 ¥2,400,344 ¥2,322,941 ¥2,324,090
前月比 ←105% ←100% ←98% ←106% ←88% ←97% ←100%
日産 セレナの平均売却予想額
経年 年式 2026年2月 2026年3月 2026年4月 2026年5月 2026年6月 2026年7月 2026年8月 2026年9月
すべての年式 ¥750,573 ¥748,612 ¥695,058 ¥648,187 ¥710,912 ¥631,803 ¥634,844 ¥714,805
前月比 ←100% ←93% ←93% ←110% ←89% ←100% ←113%
当年式 2026年式 — ¥3,340,000 ¥3,480,000 ¥3,290,000 ¥3,268,000 ¥3,300,000 ¥3,515,000 ¥3,124,285
前月比 — ←104% ←95% ←99% ←101% ←107% ←89%
1年落ち 2025年式 ¥2,766,250 ¥3,075,714 ¥2,721,428 ¥2,907,857 ¥3,006,000 ¥2,849,285 ¥3,135,000 ¥2,840,000
前月比 ←111% ←88% ←107% ←103% ←95% ←110% ←91%
2年落ち 2024年式 ¥3,153,750 ¥2,832,258 ¥2,563,500 ¥2,780,000 ¥2,793,500 ¥2,881,666 ¥2,715,000 ¥2,746,111
前月比 ←90% ←91% ←108% ←100% ←103% ←94% ←101%
3年落ち 2023年式 ¥2,722,142 ¥2,536,666 ¥2,427,500 ¥2,460,925 ¥2,629,750 ¥2,568,148 ¥2,538,000 ¥2,709,189
前月比 ←93% ←96% ←101% ←107% ←98% ←99% ←107%
4年落ち 2022年式 ¥2,036,774 ¥1,987,000 ¥1,918,400 ¥1,856,060 ¥1,979,629 ¥1,862,000 ¥1,883,589 ¥2,029,000
前月比 ←98% ←97% ←97% ←107% ←94% ←101% ←108%
5年落ち 2021年式 ¥1,906,744 ¥1,862,400 ¥1,690,571 ¥1,628,461 ¥1,719,743 ¥1,815,312 ¥1,622,941 ¥1,790,800
前月比 ←98% ←91% ←96% ←106% ←106% ←89% ←110%
  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    まず7月後半あたりからの話ですが、ステップワゴンのガソリン車について、輸出向けのニーズが止まりました。

    これは輸出の世界では“あるある”の話で、いきなり止まるのではなく、まず(不鮮明な)情報だけがバイヤーの中で先に出回るんです。

    「もう輸出できなくなるらしい(みたい)」と。
    すると、バイヤーさんたちがみんな警戒して買わなくなる。

    実際にはそんなにすぐ止まることは少なくて、例えば相手国が関税を上げるといった話が出たとしても、その前に駆け込みで買う動きが出たり、別の流通ルートがあればそちらに流れたりもします。

    とにかく、その「らしい」「みたい」な情報が出回ったのが、まさにこのステップワゴンだったんです。

過去12週間の査定件数と平均売却予想額(買取相場)
ホンダ ステップワゴン
集計期間(日曜〜土曜) 査定件数 平均売却予想額(買取相場) 予想額前週比
7月12日〜7月18日
157 件
¥1,302,802
━
7月19日〜7月25日
154 件
¥1,115,389
▼ 86%
7月26日〜8月1日
178 件
¥1,208,764
▲ 108%
8月2日〜8月8日
135 件
¥1,133,925
▼ 94%
8月9日〜8月15日
163 件
¥898,159
▼ 79%
8月16日〜8月22日
159 件
¥1,039,245
▲ 116%
8月23日〜8月29日
166 件
¥1,095,421
▲ 105%
8月30日〜9月5日
164 件
¥1,121,280
▲ 102%
9月6日〜9月12日
211 件
¥948,056
▼ 85%
9月13日〜9月19日
191 件
¥1,050,314
▲ 111%
9月20日〜9月26日
222 件
¥1,067,072
▶ 102%
9月27日〜10月3日
160 件
¥1,178,000
▲ 110%
  • リセバ総研所長 床尾一法

    中古車市場の事実よりも先に、業者が情報に反応して動く、と。

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    そうです。

    業者が先に動くので、オークション相場がいちばん早く下落する。

    すると、ステップワゴンは国内でも人気の車なので、相場が下がったのなら国内で売る方向に切り替える。「輸出に行かないなら、(価格が下がっても)国内で売ろう」と。

    実際、中古車情報サイトに出ている中古車の販売価格も結構下がっていたんですよ。その効果もあってか、ステップワゴンの中古車は国内でも人気がさらに高まっていて、ガリバーへの問い合わせ件数も上位に食い込んでいます。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    ステップワゴンの主要輸出先はロシア方面だと思うのですが、行かなくなった理由は、何か実際にあったのでしょうか?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    具体的に断定できるエピソードがあるわけではありません。

    ただ、実際に「何かはあった感じ」はします。

    あくまで噂ですが、「流通台数(が多すぎ)でもう輸出はダメ」という話が出たとか。それが、輸出先の相手国側がNGを出したのか、それとも間に入る中間業者のところが言っているだけなのか、はっきりとしたことは分かりません。

    何かしらの原因はあるのでしょうが、取引会社が「もうこれ以上はない」と言っているという状況らしいです。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    それで噂が広まって、相場が下がっていったと。

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    一気に広がりました。

    こういう不確かな未確認情報は結局デマだったというパターンもありますし、その場合はまたぐっと相場が戻ります。

    今回の場合はまだどうかわかりませんが、下落は長く続きましたし、引き続き注視ですね。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    業界の噂として流れて、みんなが警戒して市場が下がった。

    その情報の確実性もわからず、しかしこれだけ長く相場下落が続くと「実際になにかあったのかも」ということですね。

ミニバン御三家の序列に変化が?

  • リセバ総研所長 床尾一法

    続いてはヴォクシー。このクラスを代表する『リセールに強いトヨタ』のミニバンですが、相場を落とし続けていました。これは、どういった要因でしょう?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    ヴォクシーは、御三家のなかでもトップクラスの人気で、台数もたくさんあります。

    競合するセレナもステップワゴンも輸出絡みで相場が高い状態が続いていて、ヴォクシーもそれと大きくは変わらなかったのですが、それが最近になって御三家のなかで順位が変わってきているんです。

    もともとヴォクシーより中古車相場が安かったステップワゴンやセレナが、さらに値を下げてきていた。そうすると「ヴォクシーでなくても、ステップワゴンやセレナでいいじゃないか」というミニバン中古車価格のバランスが生まれる。

    ちょうど、その価格バランス感覚が形成されている最中なんです。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    買取相場の水準を見ても、ヴォクシー・ステップワゴン・セレナでヒエラルキーができていますね。

    そのなかで、セレナの相場は比較的安定しているように見受けられます。要因は何なのでしょうか?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    これは、日産がよくやったなというところで。

    個人的な感想ですが。

    セレナは「奥さん目線の車」なんですよ。ステップワゴンやヴォクシーはどちらかというと父親目線のイメージですが、セレナは「ママでも運転できる、子どもを乗せて使える」という家族目線の機能やアピール力が強い。それが安定している理由だと思います。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    ミニバン御三家は、輸出の動向よりも純粋に消費者ニーズが中古車相場を形づくっているということですね。

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    そうですね。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    ちなみに、いま中古車でミニバンを選ぶとしたら、OKBさんはこの3台のうちどれを取りますか。

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    ステップワゴンじゃないですかね。

    また相場が上がる可能性があるからです。国内ニーズが高まる可能性も、輸出が再び盛り上がる可能性も、両方あると思います。

カローラクロスZSG10型「Z」、5年落ちでもRV値100%超を保つのは年式規制と輸出の指名買い

  • リセバ総研所長 床尾一法

    最後に、カローラクロスについて伺います。

    実は以前にこのリセバ総研で「カローラクロスの相場がなぜこんなに高いのか」という記事がヒットして、多くの方に読んでいただきました。

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    カローラクロスは、輸出需要が非常に高いクルマですからね。

    他国でも売られていて、認知度は日本より海外のほうが圧倒的に高い。

    ですから、為替で円が安い限りは、どこの国からもめちゃくちゃ人気があります。円安と知名度の高さが掛け合わさって、カローラクロスがハマったという感じですね。

    ここまで続くとは自分も思いませんでしたが、当分続きそうな気配があります。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    特に気になるのが、マイナーチェンジ前のガソリン車、型式でいうとZSG10型。1.8リッター・ノンターボのエンジンですね。

    3年・4年・5年落ちなのに、リセールバリューが100%超えという異常値になっています。

    このマイナーチェンジ前の旧モデルなのに、この型式だけがリセールバリュー値の100%超えが続いている。やはり仕向国の規制の関係で「この年式がいい」という事情が一番の要因ですか。

集計期間:2026年9月6日(日)〜2026年10月3日(土) 査定件数
カローラクロス ZSG10型 Z 24 件
経年 年式 新車価格※ 平均売却予想額
(買取相場)
リセールバリュー値
3年落ち 2023年式 264.0万円

¥2,816,666

107%

4年落ち 2022年式 264.0万円

¥2,751,111

104%

5年落ち 2021年式 264.0万円

¥2,846,666

108%

※車両本体価格(当該年の後半に改定された価格は翌年に反映している場合があります)
  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    そうです、単純に年式の問題です。

    新興国は自国の産業を守るため、あまり古い車を入れたくないので「新車から◯年経ったら輸入禁止」といった規制を設けていることが多い。

    認められるのが大体1年から3年落ち、といった具合です。

    ただ、新興国の市場はそこまでお金がないので、本当は古い車が欲しい。そこで、年式制限ぎりぎりの車を一気に買っていくんですね。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    加えて、輸出先ではハイブリッドではなくガソリン車に人気が集中、ならば充実装備の「Z」と。

    5年落ちでも100%超えというのは異常に思えるのですが、これはまだ続くのでしょうか。

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    あり得ますね。

    5年から8年落ちくらいになると、今度はアフリカ方面に(輸出先が)切り替わっていくんです。

    昔のアフリカ向けというと、安いクルマが輸出される印象が強かったのですが、いまはだいぶ変わってきています。

    各国の経済力が高まってきて、比較的新しいクルマも輸出されるようになっている。だから、この年式帯の需要もすごくあります。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    経済力の高まりとともにクルマのニーズもより高額で上質なものになっていく、という感じですね。

    以前のインタビューで「バイヤーは実績のあるクルマに飛びつくので、そこに集中しやすい」という話もありましたが、カローラクロスも成功しているからこそ集中している面があるのでしょうか?

  • 【中古車相場のプロ】〝OKB〟

    本当に単純で、「誰かが仕入れて成功した」というだけだと思います。

    もしかしたら、カローラクロスではなく別のクルマに人気が集中した可能性も十分あるんです。

    私たちはつい「その型式はエンジンが違ったかな」などと難しく捉えて考え込んでしまうのですが、海外のバイヤーは意外と細かい仕様を気にせずに買い付けていく。

    バイヤーの元締めが輸出のオーダーシートを書いて「これを仕入れて」と指定するようですが、カローラクロスの場合はその型式がZSG10型だったというだけなんでしょう。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    シンプルに「これを買ってきて」と指名しているだけで、それがZSG10型に集中した結果だったと。

    ひょっとしたらその対象がカローラクロスではなく他の車種、たとえば同じクロスオーバータイプであればスバルのクロストレックだったりする可能性もある、ということですね。

(第24回に続きます、近日公開!)

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