自動車情報メディア「CORISM」の大岡編集長が決めた! プチ神コスパ中古車:マツダ CX-80は「買い」だ! 3列シートの国産高級SUVが欲しくなる3つの理由
国内マツダのフラッグシップSUVであるCX-80(KL系)は、ラージ商品群専用の後輪駆動プラットフォームやトルコンレス8速AT、3.3L直6ディーゼルターボ+マイルドハイブリッドなど、新開発パーツが惜しみなく投入された。新車価格にして約633万円の最上級グレードが、2024年式の中古車で約450万円台から狙えるのだ。
自動車情報メディア「CORISM」編集長
わずか2年落ち(2026年比)でありながら、新車価格に対する中古車価格比は約71~84%。本記事では、XDハイブリッドの走りと使い勝手を整理しつつ、中古車相場をトヨタ ハリアー ハイブリッドと比較していこう。リセールバリューが伸び悩む4つの理由から、買いたくなる3つの魅力、購入前に必ず確認したい注意点、お勧めグレードと年式まで解説していく。
目次
マツダ CX-80(KL系)XDハイブリッドってどんなクルマ?
2024年10月に登場したマツダ CX-80。パワートレインは「3.3L直6ディーゼルターボ」「3.3L直6ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド」「2.5L直列4気筒ガソリン+モーター(PHEV)」の計3種類を用意する。今回ピックアップするXDハイブリッドは、人気の「3.3L直6ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド」だ。
CX-80には、この3つのパワートレインに加え、トルコンレス8速AT、ラージと呼ばれる後輪駆動ベースのプラットフォームなど、多くの新開発パーツが投入されている。先にデビューしたCX-60のロングホイールベース版的なモデルで、3列シートをもち6~7名乗車が可能となっている。そのため全長は4,990mmに達し、3列シートをもつ国産ラグジュアリーSUVの中ではかなり大きなボディサイズとなっているのが特徴だ。ボディサイズや価格帯の面で、国内には直接的なライバル車が存在しない状況にある。
豪快な加速と優れた低燃費性能を両立したXDハイブリッド
CX-80 XDハイブリッドに搭載される「3.3L直6ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド」は、エンジン最高出力254㎰、最大トルク550Nm。ここに、最高出力16.3㎰、最大トルク153Nmという小さな出力のモーターが加わる。2,120㎏という重い車重で550Nmもの大トルクを発揮しながら、XDハイブリッドの燃費は19.0㎞/L(WLTCモード)という優れた数値を誇る。パワフルさと低燃費性能を見事に両立したパワートレインだ。駆動方式は4WDのみとなっている。
XDハイブリッドに搭載されたマイルドハイブリッドシステムは、ターボエンジン特有のターボラグをほとんど感じさせない。アクセルを踏んだ瞬間、わずかにモーターがエンジンをアシストするからだ。その結果、ターボラグがほぼ無くなり、アクセルレスポンスに優れ、走る楽しさをグッとアップしてくれている。
加えて、プラットフォームは後輪駆動ベースの「ラージ」。4WD制御も基本的に後輪駆動寄りなので、カーブの立ち上がりなどではアクセルオンでグイグイ曲がれる。全長5m弱という大柄なボディながら、一旦走り出すと、大きなボディサイズを感じさせない軽快さに驚くだろう。
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【自動車のプロ】大岡智彦
2,120㎏という重量級のボディなのに、アクセルを踏み込めば550Nmの大トルクが背中を蹴飛ばしてくる。
それでいてWLTCモード燃費は19.0㎞/L。豪快な速さと低燃費を同時に手に入れられる、これがXDハイブリッド最大の魅力なのだ。
ディーゼルターボならではの加速感は、一度味わうと病みつきになるだろう。
マツダ CX-80(KL系)XDハイブリッドの中古車相場を確認してコスパチェック
世界中が異例のSUVブームで、それが長期間続いている。そのため、多くのSUVが高リセールバリューとなっているのが特徴だ。中には、国内だけでなく輸出人気も加わり、2~3年落ちでも新車価格並みで売られている中古車も少なくない。とはいえ、高リセールバリュー確実なSUVの中にあっても、やはり甲乙はつく。
マツダ CX-80(KL系)XDハイブリッド プレミアムモダン(4WD)の新車価格と中古車価格を比較
| マツダ CX-80(KL系)XDハイブリッド プレミアムモダン(4WD) | 価格 |
|---|---|
| 新車価格(2024年当時) | 約633万円 |
| 中古車相場(2024年式) ※中古車情報メディア調べ 2026年7月時点 |
約450~530万円 |
| 新車と中古車の価格比 | 約71~84% |
CX-80(KL系)XDハイブリッド プレミアムモダンは、XDハイブリッド系の最上級グレードになる。XDハイブリッド系にFR(後輪駆動)の設定はなく4WDのみで、当時の新車価格は約633万円という高級車だ。ところが、わずか2年落ち(2026年比)の2024年式で、中古車相場は約450~530万円にまで落ちている。新車と中古車の価格比は、約71~84%となった。新車価格が高価なこともあり、2024年式の中古車は新車価格より約103~183万円も安価になっているのだ。わずか2年落ちでこれだけ安くなると、もう十分にプチ神コスパ中古車といえるレベルである。
プチ神コスパ中古車というと、CX-80 XDハイブリッド プレミアムモダンのリセールバリューは低いと思うかもしれないが、それは違う。2年落ちで約71~84%という価格比は、SUVの中ではやや低めではあるものの、コンパクトカーやセダンなどに比べればかなり高いからだ。
なお、CX-80(KL系)は中古車の流通台数が少なく、相場の幅が広い。店頭販売の在庫状況によって相場が動きやすい点には注意が必要だ。
トヨタ ハリアー ハイブリッド(80系)「Zレザーパッケージ」E-Four(4WD)と比較
| <参考>トヨタ ハリアー ハイブリッド(80系)「Zレザーパッケージ」E-Four(4WD) | 価格 |
|---|---|
| 新車価格(2024年当時) | 約515万円 |
| 中古車相場(2024年式) ※中古車情報メディア調べ 2026年7月時点 |
約380~490万円 |
| 新車と中古車の価格比 | 約74~95% |
CX-80はボディサイズや価格などで直接的なライバル車がいないため、同じラグジュアリーSUVであるハリアー ハイブリッドと新車価格・中古車価格を比較してみた。CX-80のハイブリッド車は4WDのみの設定となることから、ハリアー側もE-Four(4WD)を対象としている。
ハリアー ハイブリッドは、モデル末期ながらトヨタの人気ラグジュアリーSUVということもあり、新車と中古車の価格比は約74~95%となった。CX-80の約71~84%と比べると、上限側では約11%も高い。相場の中心値で見ても、ハリアーが約85%に対しCX-80は約77%。やはりCX-80のリセールバリューは低めということになる。
さらに注目したいのが、値落ちの実額だ。CX-80は2年で約103~183万円も下がっているのに対し、ハリアーは約25~135万円にとどまる。その結果、新車では約118万円あった両車の価格差が、中古車では約40~70万円まで一気に縮まるのだ。ラージ商品群の新技術を満載した3列シートSUVを、ハリアーとの予算差をぐっと縮めて狙える。CX-80は、まさに中古車で買うべきモデルといえる。
マツダ CX-80(KL系)が「プチ神コスパ」な中古車となるワケとは?
中古車価格やリセールバリューは、基本的に需要と供給のバランスで決まる。人気があり供給が少ない車は高く、その逆は安くなる。CX-80のリセールバリューが低い(=中古車が安い)主な理由は以下の通りだ。
| 大きすぎるボディサイズ | 全長4,990×全幅1,890×全高1,710mm。5m弱の全長に全幅1,890mmというサイズは、狭い道が多い日本ではさすがに扱いにくい。 |
|---|---|
| 3列シートニーズとの乖離 | 3列シートを備えるものの、居住性ではアルファードなどのLクラスミニバンに及ばない。3列シート車が欲しい顧客は、やはりミニバンを選ぶ。 |
| 国内マツダ車で最高価格 | 新車価格帯は4,781,700~7,144,500円。過去にこの価格帯のモデルがなく既納客もいないため、新規顧客を呼び込むしかなく営業戦略的にも難しい。 |
| CX-60のイメージダウン波及 | ショートホイールベース版のCX-60がデビュー直後にリコールを発生。CX-80は品質問題をクリアしているが、その影響を受けたと予想される。 |
勘違いしてほしくないのは「リセールバリューが低い=ダメなクルマ」ではないということ。リセールバリューは、あくまで需要と供給のバランスで決まるものであり、クルマの良し悪しではない。すでに品質問題もクリアされているCX-80は、マツダらしい走る楽しさとラグジュアリーな空間を提供してくれる、とても魅力的なクルマだからだ。
こうした良いクルマが安価に買える。これこそが、中古車選びの醍醐味でもある。
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【自動車のプロ】大岡智彦
リセールバリューが低いというのは、裏を返せば買う側にとって圧倒的に有利ということなのだ。
品質問題をクリアしたCX-80が、新車価格より約103~183万円も安く手に入る。
ボディサイズや価格帯といったハンデがすぐに解消されるとは考えにくいので、しばらくは買い手市場が続くと思われる。狙うなら、今だろう。
プチ神コスパ中古車、マツダ CX-80(KL系)を買いたくなる3つの良いところ
良いところ1:優雅で存在感あるスタイルとラグジュアリーな空間
CX-80は、マツダのデザイン哲学である「魂動デザイン」を採用。ボディサイドにキャラクターラインを入れず、シンプルな美しさを表現している。さらに、後輪駆動用プラットフォームを採用していることをデザインでも表現。後輪駆動のスポーツカーのようなロングノーズを強調している。
加えて、CX-60に対してロングホイールベース化されたことでルーフが長くなり、優雅さが大幅にアップ。全長4,990×全幅1,890×全高1,710mmという大型ボディを生かし、より威風堂々としたスタイリングとしている。
そして、インパネも外観デザイン同様にシンプルさが際立つ。シンプルさの中に上質感がプラスされ、落ち着いた大人のラグジュアリー空間を見事に創り出している。プレミアムモダングレードのホワイトレザーシートなどは、国産ラグジュアリーSUVにはないモダンラグジュアリーな空間としているのが特徴だ。
良いところ2:ハイブリッド車超えの低燃費なのに爆速! XDハイブリッド系の走り
XDハイブリッド系には「3.3L直6ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド」が搭載されている。エンジンの最高出力は254㎰、最大トルク550Nmというスペックで、ここに小さなモーターが組み合わされる。550Nmという最大トルクということもあり、アクセルをグッと踏み込むと体は瞬時にシートに押し付けられ、豪快な加速が始まる。直6エンジンということもあり、エンジン回転の上昇はスムースで振動もあまり感じない。トルコンレス8速ATも洗練さを増し、スパスパっと小刻みに変速。シフトショックもほぼ無く、グイグイと車速を上げていく。こうした大トルクを生かした豪快な加速感は、ディーゼルターボエンジンならでは。なかなか爽快な加速感だ。
しかも、これだけ速いのにXDハイブリッドの燃費は19.0㎞/L(WLTCモード)。5m弱の大型SUVで、この燃費は優秀すぎる。全長4,890mmのレクサスRX350h(4WD)の燃費が18.7㎞/L(WLTCモード)なので、ハイブリッド車の燃費を超えていることになる。悩みどころは、自動車税が57,000円/年とやや高額になる点だ。
良いところ3:大きなボディサイズなのに走り出すと軽快!
CX-80は5m弱という大きなボディサイズなのだが、走り出すとボディサイズが2回りくらい小さくなったように思えるほど軽快。クイックに動くタイプではないが、ステアリング操作に対して忠実で、違和感なく長いノーズがクルリと向きを変える。気持ちよく走れるだけでなく、大きい車体なのに運転しやすいと感じるかもしれない。
CX-80の乗り心地は、シッカリ感のあるタイプ。235/50R20という大径タイヤ&ホイールということもあり、低速域では路面の凹凸に対してゴトゴトとした乗り心地となるが、速度が上がると徐々に快適さが増してくる。低・中速域では、フラットな姿勢でカーブを曲がり安心感がある。一方、高速道路のジャンクションなど速度が高い場面では、やや車体の傾きが大きくなる。これは乗り心地重視のため、リヤのスタビライザーが無いためだ。とはいえ、車体が傾くスピードが穏やかになるようセッティングされているので、運転していて不安になることはない。
マツダ CX-80(KL系)の中古車を選ぶときに気をつけるべき2つの注意点
注意点1:必ず試乗する
CX-80は、新開発アイテムが多く搭載されたモデル。それだけにマイナートラブルが多いという。まずは、しっかりと試乗することをお勧めする。チェックポイントは、ミッションのギクシャク感。CX-60の品質問題の対象となり改善されているものの、とくに低速域でギクシャクしたり、ショックがあるといった現象がないか確認したい。
加えて、サスペンションまわりの異音。ギシギシ、ゴトゴトとした異音が出ていないかもチェックしておきたい。
新車保証継承が前提となるが、2024年式であれば多くの部分が保証範囲内での修理が可能。購入後にトラブルの要因にならないよう、先にチェックしておくとよいだろう。
注意点2:レザーシートの傷や汚れをチェック
CX-80の上級グレードには、ナッパレザーなどの高級レザーシートが採用されている。前所有者の使い方が粗いと、レザーシートに傷や汚れがついているケースもある。しっかりチェックしないと、購入後に気が付いてテンションが下がることになりかねない。同様に、インパネまわりの傷も細かくチェックしておきたい。
マツダ CX-80(KL系)の中古車はどのグレードと年式を買うべき?
お勧めは、ラグジュアリー感を満喫できる「XDハイブリッド プレミアムモダン」
CX-80は、国内マツダのフラッグシップラグジュアリーSUV。こうした車種は、やはり最上級グレードを選択したほうが満足度は高い。CX-80の場合、最上級グレードと呼べる充実装備の「プレミアム系」は、XDハイブリッドとPHEVに用意される。
そこで、まずXDハイブリッドかPHEVかという選択になるが、PHEVは選択肢から外したほうが無難だ。その理由は、まずPHEVの場合、自宅に普通充電できる設備が用意できる人に限定されること。さらに、中古車流通台数が極端に少なく、選択肢がないからだ。こうしたこともあり、お勧めはXDハイブリッド系になる。
XDハイブリッド系の最上級グレードは「プレミアムモダン」と「プレミアムスポーツ」。お勧めは「プレミアムモダン」だ。ホワイトのナッパレザーシートは、圧倒的な存在感と高級感をもつ。インテリアのパネル類は本杢(天然のメープルウッド材)を採用し、落ち着いた贅沢な空間を演出する。ただし、ホワイトのレザーシートは汚れが気になると敬遠する人も多い。
一方、人気なのは「プレミアムスポーツ」。タンカラーのナッパレザーシートを採用し、ブラック系の内装カラーで引き締まったスポーティさを表現した仕様だ。
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【自動車のプロ】大岡智彦
せっかく国内マツダのフラッグシップを買うのだ。
中古車なら最上級グレードでも450万円台から狙えるのだし、装備を落とす理由はないだろう。
ホワイトのナッパレザーが気になるなら、タンカラーのプレミアムスポーツを選べばいい。まずは実車を見て、内装カラーで決めたい。
| マツダ CX-80(KL系)グレード | 新車価格(税込) |
|---|---|
| XD ドライブエディション(FR)6/7名 | 4,781,700円 |
| XD ドライブエディション(4WD)6/7名 | 5,018,200円 |
| XD ドライブエディション ナッパレザーパッケージ(FR)6/7名 | 5,093,000円 |
| XD ドライブエディション ナッパレザーパッケージ(4WD)6/7名 | 5,329,500円 |
| XD プレミアムスポーツ(FR)6名 | 5,447,200円 |
| XD プレミアムスポーツ(4WD)6名 | 5,683,700円 |
| XDハイブリッド ドライブエディション ナッパレザーパッケージ(4WD)6/7名 | 5,846,500円 |
| XDハイブリッド プレミアムスポーツ(4WD)6名 | 6,347,000円 |
| XDハイブリッド プレミアムモダン(4WD)6名 | 6,347,000円 |
| PHEV プレミアムスポーツ(4WD)6名 | 7,144,500円 |
| PHEV プレミアムモダン(4WD)6名 | 7,144,500円 |
マツダ CX-80(KL系)の燃費、ボディサイズなどスペック
| 代表グレード | CX-80 XDハイブリッド プレミアムモダン(4WD) |
|---|---|
| ボディサイズ[mm] | 全長4,990×全幅1,890×全高1,710 |
| ホイールベース[mm] | 3,120 |
| 車両重量[kg] | 2,120 |
| 乗車定員[名] | 6 |
| 最小回転半径[m] | 5.8 |
| 駆動方式 | 4WD |
| エンジン型式 | T3-VPTH型 直6 DOHC 24バルブ ディーゼルターボ |
| 総排気量[cc] | 3,283 |
| エンジン最高出力[kW(PS)/rpm] | 187(254)/3,750 |
| エンジン最大トルク[N・m(kgf・m)/rpm] | 550(56.1)/1,500-2,400 |
| モーター型式 | MR型 |
| モーター最高出力[kW(PS)/rpm] | 12(16.3)/900 |
| モーター最大トルク[N・m(kgf・m)/rpm] | 153(15.6)/200 |
| 動力用主電池種類 | リチウムイオン電池 |
| 使用燃料 | 軽油 |
| 燃料消費率WLTCモード[km/L] | 19.0 |
| サスペンション前/後 | ダブルウィッシュボーン/マルチリンク |
| タイヤサイズ前後 | 235/50R20 |
