トヨタ ランクル最大のライバル「三菱 パジェロ」がついに7年ぶりの復活!2026年秋に世界初公開

三菱自動車は、2019年に日本国内向けの生産を終了していた同社を代表するクロスカントリーSUV「パジェロ」の新型モデルを2026年秋に世界初公開すると発表しました。日本を代表する本格的オフロード四駆が7年ぶりに復活します。この記事ではパジェロの歴史を振り返りながら、“宿命のライバル”であるトヨタ ランドクルーザーとの関係をまとめます。

小さい頃からのクルマ好きで、大学生で免許を取ると貯めたバイト代で中古車をすぐに購入。以来、年間数万キロを走り回って無事故を維持していることを密かな誇りにしている。趣味は、ドライブ旅行とモータースポーツ。カメラを持ってサーキットに行くと流し撮りに命を懸ける。一般ドライバーの視点で、カーライフとリセールバリューの「これってどういうこと?」を紐解いていきます。

「パジェロ」は三菱自動車の象徴的存在

初代パジェロは、1982年に登場。オフロード四駆の走破性と乗用車の快適性を融合させたコンセプトで開発されたパジェロは世界的な人気となり、4世代にわたり世界170以上の国と地域で累計325万台以上が販売されました。また、WRC(世界ラリー選手権)で活躍した「ランサーエボリューション」と並んで三菱自動車のモータースポーツを代表する車種としても知られ、1983年から参戦した「ダカールラリー」では、7連覇を含む通算12勝を挙げています。

ダカールラリーを走るパジェロ(三菱自動車提供)

一方で、パジェロは派生車種が多い点も特徴で、なかでも軽自動車規格の「パジェロミニ」は、同じく軽自動車サイズのオフロード四駆として人気の「スズキ ジムニー」と並んで人気車種となりました。また同じく派生車種の「パジェロジュニア」、「パジェロイオ」もパジェロのエッセンスをコンパクトサイズに凝縮したクルマで、大型のパジェロでは手に余るというユーザーのニーズもしっかりキャッチしていました。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    一部の報道では、パジェロは小型の派生モデルを含む3モデルの投入を予定しているという話もあり、かつて大人気だった「パジェロミニ」がスズキ ジムニーのライバルとして再び登場するか注目です。

新型パジェロは「トライトン」のフレームをベースに開発

三菱自動車が発表したニュースリリースでは、新型パジェロの情報はまだほとんど公開されていません。唯一公表されているのは、新型パジェロは同社のピックアップトラック「トライトン」のラダーフレームをベースに改良を施し、キャビン(室内空間)やサスペンションなどを専用開発するということ。卓越した悪路走破性と上質かつ快適な乗り心地を実現するとしています。

新型パジェロはトライトンのラダーフレームをベースに開発

三菱自動車は新型パジェロの位置づけを「三菱自動車の冒険心と挑戦心を象徴するフラッグシップ」と明言しており、「デリカ D:5」や「アウトランダーPHEV」などオフロード性能にこだわり続けてきた同社のラインナップの頂点に位置づけられる1台になることは、間違いなさそうです。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    気になるのはパワートレイン。現在三菱自動車のSUVはアウトランダーとイクリプスクロスの2台ですが、どちらもプラグインハイブリッド(PHEV)です。新型パジェロは従来のようにガソリンエンジンやディーゼルエンジンを載せるのか、あるいは時代に合わせて電動化を進めるのか。どのようなパワートレイン構成で展開するのか注目です。

“ランクル1強”の大型SUV市場に新風を巻き起こせるか

「パジェロ復活」のニュースを受けて真っ先に頭をよぎったのが、現在のSUV市場における“絶対王者”であるトヨタ ランドクルーザーの存在です。

 

1982年にパジェロが登場して以降、日本のみならず世界のSUV市場は「パジェロ VS ランドクルーザー」のライバル関係が長年に渡り続きました。悪路走破性を追求したラダーフレーム構造のオフロード四駆という共通点を持ちながら、パジェロは“絶対に走り切る”とその悪路走破性を徹底的に磨き、そしてランクルは“絶対に壊れない”という信頼性と耐久性を追求しながら、ともに世界のSUV市場をリードしてきました。

 

また、モータースポーツでは前述の通りダカールラリーにおいてパジェロが圧倒的な強さを見せ、それによりオフロード四駆市場においてもパジェロが人気を不動のものに。1990年代には販売台数でパジェロがランクルを上回った時期もあったほどです。その後は、都市型SUVのムーブメントに乗って高級SUV路線に舵を切ったランクルがSUV市場における王者に駆け上がり、現在に至ります。

まとめ

現在、ランドクルーザーは代々受け継がれてきた本質的な価値は継承しながら、高級SUVとしてその地位を不動のものにしています。一方、発表内容を読む限り、パジェロはオフロード四駆というこれまでのキャラクターをそのまま正当進化させるものと思われます。かつてライバル関係にあった時代と比べるとクルマのキャラクターに若干の違いがありますが、かつての宿命のライバルである新型パジェロの登場が“ランクル1強”という大型SUV市場にどのような変化を生み出すか、注目したいところです。