注目度急上昇中のクルマはどう買えばいい? 【調べてみた】ジムニー購入ガイド!モデルごとの違いは?登録済み未使用車のコスパは?リセールバリューは?

コンパクトでありながら本格的なオフロード性能を備えた四輪駆動車である「スズキ ジムニー」。2025年1月30日にはシリーズ初となる5ドアモデル「ジムニーノマド」が発表され、わずか5日間で5万台を受注して注目を集めました。また「ジムニー」シリーズはアウトドア愛好家を中心に内外装をカスタムすることで個性を表現するという楽しみ方も人気となっています。そこで今回は、この「ジムニー」シリーズを購入する際のアドバイスや、売却する場合のリセールバリューについてご紹介します。

小さい頃からのクルマ好きで、大学生で免許を取ると貯めたバイト代で中古車をすぐに購入。以来、年間数万キロを走り回って無事故を維持していることを密かな誇りにしている。趣味は、ドライブ旅行とモータースポーツ。カメラを持ってサーキットに行くと流し撮りに命を懸ける。一般ドライバーの視点で、カーライフとリセールバリューの「これってどういうこと?」を紐解いていきます。

ジムニー/ジムニーシエラ/ジムニーノマドの違いは?

スズキの「ジムニー」は、スズキの前身である鈴木自動車工業が1970年に発売したオフロード四輪駆動車で、2025年で発売から55年となるロングセラーモデルです。大きなタイヤと高い車高で悪路走破性に優れているのが特徴で、アウトドア志向のユーザーから長らく愛されています。また、外装や内装を自分の好みに応じてカスタムして楽しむというスタイルも定着しています。

「ジムニー」には、「ジムニー」「ジムニーシエラ」「ジムニーノマド」という3タイプのモデルがあり、「ジムニー」は軽自動車、「ジムニーシエラ」と「ジムニーノマド」は普通自動車というエンジンや大きさの違いのほか、「ジムニー」と「ジムニーシエラ」は4ドア、「ジムニーノマド」は5ドアという違いがあり、「ジムニーノマド」は居住性や荷物の収納力に優れているのが特徴です。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    2025年3月時点での新車価格は、「ジムニー」が約165万円〜約200万円、「ジムニーシエラ」が約196万円〜218万円、「ジムニーノマド」が約265万円〜約275万円となっています。なお現行型の発売時期については、「ジムニー」と「ジムニーシエラ」が2018年7月に発売、「ジムニーノマド」はまだ発売前で2025年4月3日の販売開始を予定しています。

ジムニー/ジムニーシエラ/ジムニーノマドの新車納車時期は?

スズキは自社のウェブサイトで車種ごとの納車時期を公表していないため、「ジムニー」「ジムニーシエラ」の納車時期は最寄りのディーラーに確認する必要があります。一方、「ジムニーノマド」は発売前にも関わらず発表からわずか5日間で5万台を受注するという人気となっており、記事公開時点では新規の受注を停止している状態です。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    「あくまで参考ですが、一部のディーラーはウェブサイトで納車時期の目安を公表しており、「ジムニー」で概ね1年前後、「ジムニーシエラ」で半年〜1年程度が納車時期になっているようです。「ジムニーノマド」については月間販売目標を1200台に設定していたことから、販売開始・受注再開して以降も納期については相当な時間が掛かることが予想されます。」

ジムニー/ジムニーシエラの登録済み未使用車は選択肢になる?

登録済み未使用車とは?

初度登録された車両で、かつ使用または運行に供されていない中古車と指します。

「ジムニーノマド」だけでなく「ジムニー」「ジムニーシエラ」ともに納車にはある程度の時間を要する状況で、「ジムニー」シリーズ全体で根強い人気があることがわかりました。そこで、そこで、登録済み未使用車に近い条件で中古車の在庫を調べてみました。

今回、調べてみたグレードは、「ジムニー XC」と「ジムニーシエラ JC」の2モデル。

登録済み未使用車に近い条件に当てはまる、「2024年式」以降の高年式で「走行距離1,000キロ(0.1万Km)未満」の低走行車の中古車在庫をガリバー公式サイトで探してみました。

「ジムニー XC」については、下記のような今年に登録された2025年式のクルマも多数見つかりました。

また「ジムニーシエラ JC」についても、下記のような今年に登録された2025年式のクルマが見つかりました。

中古車在庫の例について
・上記は2025年3月21日現在の在庫情報をもとに、支払総額の一例として紹介しています。
・在庫の確保および価格を保証するものではありません。販売状況により変動します。
・購入時にオプションプランやサービスを選択された場合は、支払総額が変わります。
・中古車が展示されている店以外での購入には、車両運搬費がかかります。
・ご購入される店舗によって、車両運搬費や適用されるサービスが異なります。

支払総額について
・支払総額は、閲覧当月、店舗所在地の管轄内登録(届出)で店頭納車の場合の価格です。

長期納車待ちが発生している人気車種の最新モデルの登録済み未使用車やそれに近い高年式・低走行の中古車の場合、中古車価格が高額になることがあります。しかし、登録済み未使用車の総額表示は、走り出すまでに必要な諸費用を含めた価格であること、人気のクルマの高年式・低走行の良質な中古車に早く乗り始められるというメリットがあり、新車も中古車も含め、クルマ選びの有力な選択肢になり得るでしょう。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    ボディカラーやオプション装備がお好みのものであれば、早期に納車できる登録済み未使用車も選択肢のひとつに。ただし、お好みのカラーや装備がはっきりしている場合には妥協する必要はありません。

なお、「ジムニーノマド」については新車発売前のため中古車の流通もありません。しかし、他のモデル同様に登録済み未使用車が流通した際には争奪戦になることも予想されます。ガリバーのウェブサイトで発売日以降にこまめに在庫状況をチェックしたり、新着在庫があった際の通知機能などを活用するのがおすすめです。

ジムニー/ジムニーシエラ/ジムニーノマドのリセールバリューは?いくらで売却できる?

ガリバーに持ち込まれた買取査定の実績を元に算出した、1年落ち(2024年4月〜)のリセールバリュー値(RV値)は、「ジムニー」の新車価格に対して62.1%〜99.5%(2025年3月21日現在)。また、「ジムニーシエラ」のRV値は新車価格に対して72.4%〜120.8%(2025年3月21日現在)と、高い水準となっています。

ガリバー公式サイトより(2025年3月21日現在)

このリセールバリューを先程ご紹介した登録済み未使用車の「ジムニー XC」「ジムニーシエラ JC」に当てはめた場合を考えてみましょう。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    「ジムニー XC」(4AT)の新車価格200万2千円に対してRV値62.1%〜99.5%を当てはめると、2025年3月現在の売却予想額の目安はおよそ124万円から199万円程度と予測され、「ジムニーシエラ JC」(4AT)の新車価格218万3千5百円に対してRV値72.4%〜120.8%をあてはめると、2025年3月現在の売却予想額の目安はおよそ158万円から263万円程度と予測されます(※注)

    なお、「ジムニーノマド」は新車販売前のためRV値はまだ出ていませんが、現在の受注状況などを踏まえると「ジムニー」「ジムニーシエラ」を大きく上回るRV値になる可能性は非常に高いのではないかと思われます。

※注:表記のリセールバリュー値での買取を保証するものではございませんのでご注意ください。

ジムニー/ジムニーシエラの平均売却予想額の推移は?

リセバ総研独自で集計している平均売却予想額では、2024年9〜10月頃をピークとして11月に急降下しています。12月には回復していますが、2025年にかけて下落傾向となっています。

※平均売却予想額とは?
買取査定に持ち込まれ査定検査したクルマがオートオークション等で落札または売却される際の金額を予測し、全査定件数で平均化した金額です。
平均売却予想額は、あくまで中古車流通における売却金額の予測値を平均化した数値であり、ガリバー店頭での買取金額とは異なります。ガリバー店頭での実際の買取金額は、クルマのグレードや装備、使用状態によって異なります。

ジムニーの平均売却予想価格推移
ジムニーシエラの平均売却予想価格推移
  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    2024年の乱高下は下記リンクの記事「【最新中古車市況(4)】2024年総括:今年の中古車流通市場を振り返る」にもあるように、輸出需要の変動に大きな影響を受けたためのようです。
    現在の平均売却予想額が、本来の水準であるとも考えられますね。

まとめ

「ジムニー」「ジムニーシエラ」ともに高いリセールバリューを維持しており、「ジムニーノマド」も非常に高いリセールバリューになる可能性が高いため、3年以内の早期乗り換えを想定して購入する場合には過走行にならないよう留意し、リセールバリューの維持を意識したカーケアやメンテナンスを行っていくとよいでしょう。なお、カスタムを行ったクルマは査定価格が下がってしまう可能性があるため、原状回復できるカスタムに留めておくか査定の際にカスタムカー専門店に相談されることもおすすめです。