リセールバリューというキーワードは中古車業界以外でも広く使われている!

中古車売買の際によく使われる「リセールバリュー」は、現在、中古車業界以外でも広く使われる言葉になっています。そこで今回は、ほかの業界ではどのような使われ方をしているのか、また、そこから学べることは何なのかを掘り下げてみたいと思います。
調べを進めてみると、業界を絞らずに「リセールバリュー思考」を身につけることで、生活が一変する可能性を実感する結果に……!

「リセールバリュー」はIDOM(旧:ガリバー)の登録商標

中古車業界で一般的に広く使われている「リセールバリュー」という言葉。これは再販価値(車を手放すときに“どのくらいの価値があるのか”を指す数値)を示す言葉です。

リセールバリューの数値は

買取平均金額 ÷ 新車時平均価格 x 100 = リセールバリュー(%) こちらの計算式で数値を出すことができます。
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たとえば、100万円で購入するクルマのリセールバリューが50%だった場合、そのクルマを手放すときに100万円の50%である50万円で売れる可能性がある、と相場の状況から予測することができます。ただ、これは予測値、参考値であるため、さまざまな要因により変動することを覚えておく必要があります。

実はこの「リセールバリュー」という言葉は中古車買取の「ガリバー」を運営する株式会社IDOM(旧:ガリバーインターナショナル)が商標登録(第4888249号)をしている言葉でもあるんです。

一般的な意味合いである「再販価値」を表す言葉としては誰もが自由に使うことができる言葉ではあるものの、「リセールバリューによる高額買取」などの利用には制限があります。
こちらを覚えておくと、もしかしたらどこかで豆知識として役に立つかもしれません。

不動産業界でも使われるリセールバリュー

リセールバリューという言葉自体がいつ頃から使われはじめたのか、最初に中古車業界で使われはじめたのかは定かではありませんが、主に中古車業界で使われているものであることは確かです。一方で、最近は中古車業界に限らず、さまざまな業界で使われています。

たとえば「不動産業界」。大手不動産会社のWebサイトにも、不動産用語としてリセールバリューは記載されています。

購入したものを再販売するときの価値。英語のresale value。もともと、中古車を販売するときの価格であったが、それ以外の場合にも、再販価値を指す言葉として広く使わるようになった。不動産についてのリセールバリューは、既存建築物の再評価額または再販売額を指す。

参考:三井住友トラスト不動産

たしかに、クルマ以上に高い買い物である不動産を購入する場合は、将来的に何かの機会に手放すことがないとも言い切れないので、リセールバリューをしっかり把握しておきたくなりますよね。再販売の際に高値で売ることができれば、次に不動産を購入するときの資金に充てることができます。ここは、中古車と同じところでしょう。

また、現在は不動産のリセールバリュー調査を行い、駅単位でリセールバリューランキングを発表している企業もあります。中古車のリセールバリューは「買取平均金額 ÷ 新車時平均価格 × 100 = リセールバリュー(%)」で算出しますが、不動産の場合は「中古流通時の価格 ÷ 新築分譲時の価格 × 100」などで出すようです。おもしろいですね。

見てみると六本木や新宿などの都心はやはり不動産のリセールバリューが非常に高く、200%を超えているところもあります。これから不動産を購入するという方は、不動産のリセールバリューも検討ポイントの1つに入れてみるとよいかもしれませんね。

若者の間に広がるリセールバリュー思考

近年はSDGsやサステナブルへの注目度が高まっていることから、ファッションや時計、小物などのリユースの世界が盛り上がりを見せていて、ここでもリセールバリューは使われるようになっています。

たとえば、個人間で売り買いを行うことができる「メルカリ」は「リユース人気カテゴリーにおける消費動向調査」を発表し、そのなかで「壊れるより前のリセールバリューが高い状態でフリマサービスを利用し売却、その後新品や新古品などを手に入れ新たな家電へ買い替える消費行動が背景にあると考えられ、『買い替えサイクルの短縮化』が明らかに」と説明しています。

リセールバリューを意識することで買い値と売り値の差額が小さくなることで買い替えがスムーズに回るようになり、買い替えサイクルが短くなっているそうです。

ほかにも、さまざまな大手メディアで「若者が常に意識するリセールバリュー」「物価高に勝つキーワードはリセールバリュー思考」といった記事が出ていることから、リセールバリューの考え方が中古車業界以外にも広く浸透してきていることがわかります。

特に近年はリユースに親しんでいる若者のなかでリセールバリューの考え方が、この言葉自体を使うかは別としても当たり前の感覚になってきているのかもしれませんね。

みなさんも中古車に限らず、リセールバリューを意識して生活をしてみることで、新たな発見をしてみては!?