軽自動車で車中泊するとコスパがいい?[後編]車中泊の節約術と軽自動車のリセールバリュー

新しい旅のスタイルとして人気が高まっている「車中泊」、その魅力をご存知ですか?車中泊は一般的な旅行よりも費用が安く抑えられることも魅力の一つとされていますが、特に軽自動車を使えば、思いのほか高コスパで自由な旅が実現できるかもしれません。でも、実際にどれくらいの費用がかかるのか、気になりますよね。ガソリン代、食費、必要な装備やグッズにかかる費用……本当に家計に優しいのでしょうか?後編では、車中泊の節約術や軽自動車のリセールバリューについてご紹介します。車中泊の魅力と現実的な費用について、一緒に探っていきましょう!

【外部ライター】YA

クルマのことを調べならが学ぶライター

電車移動が基本の都内で生まれ育ってきたため、ライターとして自動車市場を調べながらクルマの知識を猛勉強中。主に記事の執筆・編集・取材を担当している。これまで書籍や雑誌の編集プロダクション、バラエティ雑貨メーカー、PR会社などを転々と渡り歩き、様々なジャンルのコンテンツを制作してきた。割とガジェット好きな一面があり、某フリマアプリで売買を繰り返しては、色々なガジェットを試している。

車中泊のおすすめスポットと節約術

おすすめの車中泊スポットと料金比較

  • 【外部ライター】YA

    車中泊と言っても、どこにでもクルマを停めていいというわけではありません。車中泊を始めようと考えるなら、車中泊が許可されている施設や専用の施設を調べておくことが大切です。

車中泊が許可されている施設には、RVパーク、道の駅、オートキャンプ場などがあります。ここでは、それぞれの施設の特徴と利用料金の相場を比較してみましょう。

■RVパーク
RVパークは車中泊専用と認定された施設で、余裕のある駐車スペース、電源施設、トイレ、ゴミ処理などを利用できるのが特徴です。料金の相場は一泊1,000円~3,000円とキャンプ場などに比べ割安で、一週間程度、連泊することもできます。

■道の駅
地元の味覚が楽しめるレストランや売店が人気の道の駅の中には、車中泊OKの場所も多くあります。車中泊ができる道の駅はトイレを24時間利用できることがほとんどで、温泉施設やキャンプ場、RVパークを併設している道の駅もあり、車中泊で観光も楽しみたい人におすすめのスポットです。無料で利用できる場所もありますが、有料の場合は1,000円~3,500円と料金に幅があります。ただし、道の駅の駐車場は、原則として宿泊はNGです。事前に、車中泊が可能かどうかよく確認しましょう。

■オートキャンプ場
キャンプサイトにクルマで乗り入れて宿泊できるのが、オートキャンプ場です。一般的に、RVパークや道の駅では火気の使用が禁止されていますが、オートキャンプ場では、焚火やBBQも楽しむことができます。キャンプ場では、サイト利用料や入場料が基本料金となり、大人2人一泊の相場は5,000円~7,000円程度です。

ここで挙げた内容はあくまで一例です。それぞれの施設によって、料金や利用できる施設が異なるので、旅の目的に合わせてスポットを選びながら、ルールや料金体系を事前によく確認しましょう。

車中泊での節約術

  • 【外部ライター】YA

    軽自動車での車中泊はコストを抑えられるのが大きなメリットですが、食費、入浴代、駐車スペースの利用料金などを見直すことで、さらに節約することも可能です。

食費は外食を控えることで、大幅に節約することができます。食品や調理機器を用意して自炊中心にすれば、1日の食費を2,000円程度に抑えられます。調理器具や保冷バッグを用意するための費用は必要になりますが、長期的にみれば節約につながると言えるでしょう。

また、温泉や銭湯などは、平日や早朝、夜間に割引料金で利用できることがあります。入浴にこだわらなければ、コインシャワーを利用することでも費用を抑えることができます。車中泊をする場所を決める際に、周囲の入浴施設を調べてみましょう。

車中泊スポットの料金を見直すのも節約術の一つです。無料か比較的安い駐車スペースを利用することで宿泊費を削減できます。ただし、無料だからといって車中泊が禁止されている場所に停めるのはマナー違反です。また、思わぬトラブルにつながらないよう、照明や夜間の人の出入りなど、最低限の安全面は確認する必要があります。

さらに、燃費の節約にも注目してみてください。燃費を抑えるためには、エコドライブを心がけることも有効です。例えば、ゆっくりとアクセルを踏んで穏やかに発進することを心がけるだけでも、燃費を10%以上向上させることが可能と言われています。発進・急加速を避ける、停車時にエンジンブレーキを使う、渋滞を避ける、タイヤの空気圧チェックを習慣化するといったことも、エコドライブのコツです。

一つひとつは小さなことですが、これらの節約術を積み重ねることが、車中泊の費用の節約につながります。

軽自動車と車中泊の長期的なコストを考える

軽自動車の年間維持費と車中泊の頻度

年間維持費と車中泊の費用を比較して軽自動車のコストパフォーマンスを考える時、車中泊の頻度によって、そのメリットは大きく変わります。

例えば一泊二日の旅行で、ホテルなどの宿泊施設を利用する場合の宿泊費を2万円、車中泊の費用を1万円とします。月1回、車中泊をする場合、一泊あたり1万円、年間では12万円の宿泊費を節約できることになります。

さらに頻度が増えれば、そのメリットは大きくなります。週末ごとに車中泊を楽しむ場合、1年を52週間とすると、50万円以上の節約ができる計算になり、軽自動車の維持費を上回る経済効果が得られる可能性があります。

車中泊にも初期投資や消耗品などの追加コストがかかることを考慮に入れなければいけませんが、頻繁に車中泊をする場合、コストパフォーマンスの面でのメリットが期待できると言えるでしょう。

リセールバリューを意識した軽自動車の選び方

  • 【外部ライター】YA

    軽自動車を車中泊用に選ぶ際は、リセールバリューにも注目してみてください。

リセールバリューとは、「クルマを手放す時にどのくらいの価値があるのか」を示す数値です。購入してから時間が経っても、売却価値が下がらないクルマは「リセールバリューの高いクルマ」とされます。

軽自動車は、国内の新車購入台数が4割を占めるほど需要が高く、リセールバリューが高いクルマです。車中泊に人気のスーパーハイトワゴンなども、リセールバリューが高い傾向があります。

リセールバリューが高くなる傾向があるクルマには、新型が発売されたばかりのクルマ、人気のボディタイプ、ロングセラーのクルマなどが挙げられます。

車中泊に適した人気の車種には、ホンダ N-BOX、ダイハツ タント、スズキ スペーシアギア、スズキ エブリイワゴンなどがあります。リセールバリューを意識して軽自動車を選ぶなら、これらの人気車種から検討してみましょう。

人気の車種を選ぶこと以外に、リセールバリューを高く維持するコツとしては、定番のカラーを選ぶことや人気のグレードを選ぶこと、後付けが難しいメーカーオプションをつけることなどが挙げられます。

クルマの状態をよりよく保つために、こまめなメンテナンスを心がけることも重要です。定期的なオイル交換やタイヤの空気圧チェックなどを心がけましょう。また、一般的に、新車購入から3 年、5年、7年を目安に、リセールバリューが下がる傾向があると言われています。年式や走行距離を考慮して、乗り換えのタイミングを見極めることも大切です。

リセールバリューを意識してクルマを選ぶことで、将来の売却時に有利になる可能性が高くなります。軽自動車を購入する時は、長期的な経済性も考えてみましょう。