ガリバー「ライブコマース」の仕掛け人・石川淳一さんに聞く 【インタビュー】ガリバー初の試み！中古車をライブ配信で紹介する「ガリバーライブ」の舞台裏（2）

時代の変化に合わせること、時代の変化を先取りして取り組むことは非常に重要だと思います。

たとえば、今の学生さんは友だちとのコミュニケーションにInstagramのDMを使っているんです。もうLINEが主流の時代ではなくなりつつあるんですね。そして世の中の動きはニュースサイトではなく、だいたいX（旧Twitter）で把握している。それくらい変化は目まぐるしいわけです。そうした学生さんたちが免許を取って、クルマを買おうという時期が5年後くらいに来る。その時に、彼らは何かを買いたい、何かを調べたいと思ったら、まずSNSに行くでしょう。もう「ググる」こともしない時代になっていくわけです。本当にこうした変化は早いと思います。

そうです。現在は「クルマが欲しい」と思ったときにはまずはネット検索を利用すると思いますが、いずれはSNSが最初にくる接点になるのではないかと思います。

最終的にお客様がクルマの購入を決める際にはネット上で口コミやレビューなどを調べるのだと思いますが、まずはお客様がクルマに興味を持った際に接触する一番広い場所であるSNSにちゃんとガリバーが接点を設けて、クルマをご検討いただく際に必要な様々な情報を届けるメディアを作っていかなければならないと考えています。このライブコマースも、SNSの運用も数年前から構想してなかなかうまくいかないこともあったのですが、やっとライブコマースの初開催を実現できました。

全くなかったですね。むしろ本社のメンバーはみんな「ライブコマースには必ずチャンスがある」と思っているはずです。社内でこの構想を立ち上げた時にも「やってみようよ！」という前向きな声の方が多かったと思います。

現在は1ヶ所のお店からライブ配信をしていますが、今後はガリバーの各店舗でライブ配信ができるようにしたいですね。各店舗のライブ配信で中古車のプレゼンターができる人は、実績やコミュニケーション能力などからIDOMが認定したトップセールススタッフに限定するなどして、店舗の販売スタッフにとっても「いつかライブコマースのプレゼンターになりたい」というモチベーションにしていきたいと考えています。

SNSで活躍するインフルエンサーやYouTubeで活躍するライバー（ライブ配信者）のように、ガリバーのトップセールススタッフの中からガリバーの広告塔が作れたらいいなという思いはあります。

それを実現するためには、しっかりと自社メディア、自社チャンネルが出来上がっていることが重要なので、IDOMが運営する様々なソーシャルアカウントをしっかり育てていき、発信力を高めていきたいと考えています。

クルマというのは、本当に世界観が変わるし、移動の範囲も広がるし、自由も広がる。しかしいきなり新車を購入するには経済的なハードルもあると思いますが、中古車であれば自分の資金力でも手が届く1台に出会えるわけです。私も最初のクルマは30万円で購入した中古車で、本当に故障の多いクルマでしたが思い出がたくさん詰まっているし、人生初のクルマは今でも鮮明に記憶として残っています。

IDOMのコーポレートステートメントである「あなたの人生を彩り続ける、『まちのクルマ屋』に挑む」という言葉にある通り、多くの方々に私たちの活動を通じて「クルマって素敵なんだよ」「クルマって人生を広げるんだよ」「クルマって楽しくて思い出をいっぱい作れるんだよ」ということを伝えていければと思っています。