中古車販売のプロ・ガリバー八王子みなみ野店 高橋店長が解説! 中古車の状態を見極める「評価点」その仕組みとは?

中古車の購入を検討する際には、まずインターネットや情報誌で中古車の在庫情報を調べて車種や年式、走行距離などを目安に購入候補になるクルマを絞り込んでいく方が多いと思いますが、実際に販売店を訪問してクルマを見てみないと、クルマの詳しい状態などはイメージができません。そこで参考になるのが「評価点」という指標です。

この「評価点」とはどのようなものなのか、ガリバー八王子みなみ野店 ストアマネージャー(店長)の高橋さんに解説していただきました。

【営業のプロ】高橋店長

ガリバー八王子みなみ野店 ストアマネージャー(店長)

株式会社IDOM(旧社名:株式会社ガリバーインターナショナル)に2010年に入社して以降、14年間中古車売買の業務に従事している。店長(現ストアマネージャー)歴8年目。

「評価点」はクルマの状態を客観的に評価した成績表

  • 【営業のプロ】高橋店長

    中古車の「評価点」というのは、中古車の内装・外装の状態を評価したスコアのことで、具体的には0点から5点まで0.5ポイント刻みで段階が設定されています。

たとえば外装については、クルマの査定をする「査定士」というプロの人たちが全ての外装パネルの状態をチェックして、どれくらいの傷・へこみが何個あるかを元に評価点をつけます。新車や未使用車は傷がないので5点、中古車でもほとんど傷のなく状態が非常に良ければ5点がつきますが、実は滅多にないですね。

屋外を走行していれば飛び石などでどうしても細かい傷がついてしまうので、中古車で4.5点の評価であれば相当状態が良いと思ってくださって良いかと思います。

  • 【営業のプロ】高橋店長

    クルマ選びにおいて、皆さんは興味のあるクルマについて年式や走行距離を目安に絞り込みをされると思いますが、ぜひ「評価点」にも注目していただきたいですね。

たとえば、傷が多い評価点3.5のクルマと、ほとんど傷のない評価点4.5のクルマでは、クルマの取引価格が大きく異なります。アルファードのような販売価格の高いクルマであれば、評価点によって100万円以上の差が生まれることも少なくありません。

なので、たとえば同じクルマで、同じくらいの年式、走行距離で500万円のクルマと570万円のクルマが見つかったとしましょう。単純に比較すると500万円のクルマの方が安価なのでこちらを選んでしまいそうですが、実際にお店に足を運んで500万円のクルマを見てみると、傷が多くて状態が良くなかったということがあります。

逆に、私たちのお店に来られた方の中には「同じ年式、走行距離でもっと安いクルマが他にあったよ」
というお話をお伺いすることもあるのですが、そういうお客様は大体クルマの評価点を確認されていないですね。

さらに言うと、評価点3.5で傷の状態を丁寧に説明してくれる販売業者であれば、まだ良心的です。中には、評価点3.5のクルマに対して傷をきれいにして販売しているケースもあります。

  • 【営業のプロ】高橋店長

    要するに「美容整形」をして、中古車を販売している業者もいるんです……!

これをお客様にちゃんと説明しないで高い評価点に相当する価格で販売することで利益率を高くするという業者もいますので、中古車を検討される際には事前に必ずこの評価点に注目してみることをおすすめします。

ガリバーでは、ネット上の中古車情報に「評価書」という形でこの評価点を公開しています。評価書には、外装のどこにどの程度の傷があるかを細かく記録しており、板金塗装や部品交換などの修復をしているのであればその情報も公開されています。クルマを検討される際にはぜひこの「評価書」を確認してみてくださいね。

「評価点」については、こちらの記事もチェック!

評価点が極端に低いクルマって、どんなクルマ?評価点をフリマアプリにたとえると?

評価点が低いクルマの代表が、大きな事故を起こしてクルマの骨格部分に当たるフレームが傷ついてしまった事故車です。

  • 【営業のプロ】高橋店長

    この場合には、修復してもしなくても、評価点は「0点」になります。事故にも大小ありますので、パネルの板金修理のような軽微な修復であれば0点がつくことはありませんが、フレームの損傷は修復したとしてもフレームとしての機能が元に戻らない、クルマがその性能をちゃんと発揮できない恐れがあるのです。

また、雹(ひょう)によって多くの傷・へこみがついてしまった「ひょう害車」や、水害などで浸水してしまった「水害車」も、評価点は著しく低くなってしまいます。

「水害」によるクルマへの影響については、こちらの記事もチェック!

クルマを探していて高級なクルマだけれど他店の同じクルマと比較して極端に安いと感じた場合には、この評価点に絡んで必ず何かしらの理由がありますので、必ず確認するようにしましょう。もちろん、低い評価点を承知した上で安価で中古車を購入するという消費者の方もいると思います。

しかし、そのクルマを売却する際のリセールバリューは極端に低いものになってしまいますので、購入時には十分に考えていただきたいですね。ちなみにガリバーのお店では、一部の店舗を除き、評価点が3.0未満のクルマや修復歴のあるクルマは取り扱っていませんので、ご安心ください。

  • 【営業のプロ】高橋店長

    クルマを検討される際に目安にしていただきたい評価点は、「4.0〜4.5」です。
    4.5点のクルマであれば小傷程度の非常に綺麗な状態で、4.0点ですと少し傷が目につくようになってきます。

少し目立つ傷があっても気にしないという価値観のお客様であれば、4.0点でも十分検討できると思いますが、傷のないピカピカの状態の中古車を見た後に評価点4.0のクルマをみると、明らかに違いがわかると思いますね。

また、これまで外装のお話をしてきましたが、内装にも「内装評価点」というものがあります。内装については汚れや匂いの有無によってこの評価点が大きく変わり、たとえば車内で喫煙があり匂いや黄ばみが残ってしまっているクルマについては間違いなく評価は下がります。

ちなみに、評価点が著しく低いクルマ、たとえば「評価点3.5」のクルマをフリマアプリの「商品の状態」に当てはめてみると、「全体的に状態が悪い」という評価になるとイメージすると、わかりやすいかもしれません。

「評価点3.0」になると、ここからさらに状態が悪い中古車であることを意味しますが、ほとんど市場には流通していないと思います。「評価点4.0」でも「やや傷や汚れあり」「傷や汚れあり」と同じような評価になりますので、評価点は5段階ですが「高いのが当たり前」くらいの気持ちで見ていただくと良いでしょう。

ガリバーHPでの「外装評価点」「内装評価点」の見方

同じクルマ、同じ種類でも、値段が違います。こんな時は、各クルマの詳細から、「外装評価点」「内装評価点」をチェックします。

こちらの589.8万円のアルファードは、外装評価点5.0、内装評価点4.0でした。
こちらの534.8万円のアルファードは、外装評価点4.0、内装評価点3.0で、589.8万円のアルファードよりも評価点が低めです。
さらにその下の「詳細な車両状態を確認する」を押すと、どこに傷があるかなどを細かくチェックすることができます。

まとめ

私たちガリバーでは、この評価点を元にクルマの状態をしっかりとお伝えすることが、お客様との信頼関係構築にとって非常に重要だと考えています。お客様でも評価点をチェックしてみてご不明な点や気になる点があれば、ぜひ遠慮なくカーライフアドバイザーにお尋ねくださいね。