補助金額は未定ながら、CEV補助金は2026年度も実施が決定! 【どうして?】改定エコカー補助金は上限アップしたはずなのに「なぜメーカーによって補助金額が大きく違う?」
これからの新年度に向けて、新車の購入・買い替えを検討している方も多いのではないでしょうか?なかでも、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などを検討している人にとって必ずチェックしたいのが、EVやPHEVを対象にした国の「エコカー補助金(CEV補助金:クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)」です。
特に、2026年1月1日からはCEV補助金の補助金額の上限が大幅に引き上げられて、大きな話題に。しかし、筆者は1月に入り早速新しい補助金額をチェックしましたが、その内容に驚かされました。メーカーによって、補助金額に大きな開きが生まれているのです。今回は、CEV補助金の補助金額改定と今後の動きについて、そのポイントを調べてみました。
ライター
この記事は2026年2月5日現在の情報を元に作成しています。CEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)について、最新の情報は事務局である次世代自動車振興センターのウェブサイトをご確認ください。また、記事の内容には筆者独自の考察・意見が含まれます。リセバ総研の公式見解ではありません。
まずは、CEV補助金の基本情報や来年度に向けた動向をチェック!
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【クルマ大好きライター】井口裕右
今回の記事の前提として、EVやPHEVを対象にしたエコカー補助金の基本情報については、下記の記事を最初にご確認することをおすすめします。なおエコカー補助金は国だけでなく都道府県、市区町村など地方自治体単位でも実施していますが、この記事では国のCEV補助金のみを対象に解説します。
「エコカー補助金」とは、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)の新車購入を補助する目的で国や自治体が展開している補助金の俗称で、このうち国が全国規模で行っている補助金が「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」です。中古車は対象外であるほか、新車であってもハイブリッド車や事業用自動車は対象外となっています。
CEV補助金は、2025年12月まではEVが最大90万円、軽EVが最大58万円、PHEVが最大60万円という補助金額でしたが、2026年1月の補助金額改定によって、それぞれの補助金額は、EVが最大130万円、軽EVが最大58万円、PHEVが最大85万円に。軽EVの補助金額は据え置かれましたが、EVとPHEVは上限が大幅にアップされています。なお、メーカー希望小売価格が税抜840万円を超えるクルマについては、補助金額に0.8を掛けた金額が実際の補助金額になるため、高額のクルマを購入する際には注意しましょう。
なお、2026年2月1日までに新規登録されたEVやPHEVに適用される2025年度のCEV補助金について、事務局となっている一般社団法人次世代自動車振興センターは、2026年1月30日に「今年度の補助金受付の終了時期は2026年2月13日必着」とアナウンスしています。
しかし、CEV補助金を所管する経済産業省がウェブサイトで公表した内容によると、昨年末に決定した2025年度補正予算でCEV補助金の予算が約1100億円計上されており、2026年2月2日から3月31日まで(2025年度中)に新規登録されたEVやPHEVについても、2026年1月に改定された補助金額を適用するとのこと。2026年3月中に申請受付を開始するとしています。また、2025年4月1日以降の補助金についても、2026年3月中に内容を決定すると発表しています。
改定後の補助金をチェックして見えてきた「なぜ?」
では、実際にどれくらい補助金が適用されるのでしょうか?EV、PHEVそれぞれで代表的なクルマを挙げて、改定前後を比較しながら補助金額を調べてみましょう。
まずは電気自動車(EV)から。2026年1月の改定によって、国内自動車メーカーの車種は順当に補助金額がアップしていますが、一方でBMW、BYD、ボルボなど一部の海外メーカーは補助金額が据え置きに。一方で海外勢でもテスラは国内メーカーと同水準の補助金アップとなっています。また、国内メーカーだけを比べても、トヨタ/レクサスは最大130万円、日産は最大129万円、スズキは最大127万円と、ごくわずかですが差が生まれていることもわかりました。

PHEVについては国内メーカーの車種が人気のため、国産車の人気車種で比較をしてみましょう。こちらは各メーカーともに順当に補助金がアップしていますが、ここでもメーカーによって金額にごくわずかな差が生まれているのが気になるところです。なお、人気のアルファード/ヴェルファイアはトヨタの他の車種よりも補助金額が少ないですが、これはPHEVモデルの車両本体価格が高額のため補助金が8割に制限されていることによるものです。

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【クルマ大好きライター】井口裕右
国内メーカーの補助金の差は1万円から3万円程度と車両価格と比較するとわずかですが、広告などで割引額を他社よりも多く見せることができる点は、補助金の大きな会社にアドバンテージになります。なぜこの差が生まれているのかは気になるところです。
具体的な車種・グレードごとの補助金額は、次世代自動車振興センターが公開しているため、購入を検討する段階で必ず最新の補助金額をチェックするようにしましょう。
なぜメーカーによって補助金の金額に差が生まれるの?
このように、国内メーカーによっても、国内メーカーと海外メーカーを比較しても、補助金の金額に大きな差が生まれているCEV補助金。この金額の差が生まれた背景には、CEV補助金における補助金額の決定基準が関係しています。
次世代自動車振興センターの資料によると、補助金額の決定にあたっては、まずEVやPHEVを製造・販売する企業と具体的な車種に対して「車両性能」「充電インフラ整備」「整備体制/供給安定性/安全性」「整備人材の育成」「サイバーセキュリティへの対応」「持続可能性の確保」「自動車の活用を通じた他分野への貢献」という7項目で最大200ポイントの評価を行い、合計ポイントに応じて補助金の金額が車種ごとに決定されます。メーカーによって補助金額に差が生まれている点や補助金がアップした企業と据え置かれた企業が生まれている背景には、この評価制度があるというのです。

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【クルマ大好きライター】井口裕右
ただし、具体的に各メーカーがどのような評価を受けているのかという補助金の根拠の部分については公開されておらず、海外メーカーの輸入車が軒並み据え置きとなった理由や同じ国内メーカーでも補助金に微妙な差が生まれている理由などについては不明瞭な部分もあるというのが現状で、公平性の根拠が知りたいというのが本音。少なくとも、これまでEV市場を牽引してきた日産よりも、車種もまだ少ないトヨタのほうが補助金が大きいというのは、ちょっと不可解な部分もあります。
また、輸入車のテスラだけ補助金額が国内メーカー並みの水準となっているのは、今回の改定について「日米関税協議の合意も踏まえた見直し」と経済産業省も公表していることもあり、背景に政治的な思惑もあるのではという意見も散見されます。
まとめ
経済産業省の公開している内容によると、来年度となる2026年4月1日以降に新規登録されたEVやPHEVの補助金額については、「自動車メーカーの取組を総合評価し、車両ごと新たな補助額を適用」するとアナウンスされており、今後のさらなる補助金額改定の可能性を示唆しています。来年度の補助金に関する具体的な内容については、3月中に公開される予定となっているため、今後EVやPHEVの購入を検討している方は、次世代自動車振興センターのウェブサイトなどで最新情報をチェックするようにしましょう。
