年式ごとの平均支払総額を一挙公開! 2025年上半期中古車販売台数ランキング〜気になる販売価格の相場は?あのクルマはいくらで買える?〜

中古車選びには「車種」「年式」「価格(支払い総額)」と選ぶ人の価値観で様々な切り口がありますが、実際にどのようなクルマに人気が集まり、それらのクルマはどれくらいの価格で購入されているのでしょうか?今回は、2025年1〜6月にガリバーが中古車情報メディアに掲載していた中古車在庫の売買契約データをもとに、上位40台の販売台数ランキングを作成してみました。気になるクルマはどこにランクインしているか、ぜひ探してみてくださいね。また、ランキングの上位にあるクルマは、在庫確保のニーズがあるということでもあります。クルマの売却を検討している方も、ぜひ参考にしてみてください。

ライター
このランキングの解説には、筆者独自の考察や推察が含まれます。ガリバーおよびリセバ総研の公式見解ではございません。
目次
中古車販売ランキングの1位は、“令和の国民車”となったあのクルマ!

・集計期間:2025年1〜6月
・このランキングはガリバーが中古車情報メディアに掲載していた中古車情報を元に算出しています。
・中古車販売契約の成約データを基準としているため、後にキャンセルとなったデータも含まれます。
・上記により、IDOMが公式に発表しているデータと異なる場合がありますのでご注意下さい。
・支払総額は、購入された店舗の所在地で管轄内登録(届出)し、店頭で納車した場合の価格で、車両本体価格に税金や手数料を含めたものです。
<表の見方>
このランキング表は、車種別総販売台数の上位40車種を並べたものです(販売台数は非公開)。
横軸は、実際に販売された中古車の年式を過去10年間分表示しています。
それぞれの年式で、平均支払総額とその車種の総販売台数に対する構成比を示しています。
各車種の総販売台数には2014年式以前のものも含まれるため、構成比を合計しても100%にはなりません。
平均支払総額が赤字になっている年式は、その年にモデルチェンジがあったことを示しています。
まずは、上位10車種から見ていきましょう。すべての車種のなかで販売台数ナンバーワンになったのは、「ホンダ N-BOX」となりました。N-BOXは新車販売台数でもトップを独走している状況で、もはや“令和の国民車”と呼んで差し支えないほど、人気が安定しています。年式別の販売台数を見てみると、先代モデルに販売台数が集中しており、そのなかでも支払総額が150万円を切る2018年式から2020年式が人気のようです。一方で2世代前の2016年以前のモデルは平均支払総額が100万円を切っている状況です。
そして2位には、日産のミドルサイズミニバン「セレナ」がランクインしました。こちらも先代モデルが人気で、そのなかでも比較的新しい2020年式に人気が集まっています。一方で、同じくミドルサイズミニバンとしてセレナとライバル関係にある「トヨタ ヴォクシー」は、5位に。こちらは6年落ちの2019年式と並んで高年式の現行モデルも人気で、3年落ちまでの各年式の販売実績もそれぞれ構成比が10%を超えています。
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【クルマ大好きライター】井口裕右
この2台を比較してみると、同じ年式でヴォクシーよりもセレナのほうが、かなりコスパが良いことがわかります。例えば、ヴォクシーの2018年式はおよそ257万円ですが、セレナの2018年式はおよそ200万円。50万円以上の差がついています。セレナで250万円の予算があれば2年新しい2020年式が購入できるため、このコスパの差が販売台数の差に繋がっているのではないでしょうか。
7位には、リセールバリューが高いクルマの代名詞である「トヨタ アルファード」がランクイン。より新車の状態に近い2023年式は600万円以上、2024年式は700万円以上と高年式在庫の支払総額は非常に高価ですが、一方で最も売れている年式は2019年式で支払総額はおよそ416万円。先代モデルのなかで2019年式を中心にして支払総額がおよそ400万円〜450万円程度に収まる比較的高年式のクルマが選ばれる傾向にあるようです。
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【クルマ大好きライター】井口裕右
ちなみに、アルファードと兄弟関係にある「ヴェルファイア」は、20位にランクイン。両車を比べてみると、アルファードは先代モデルのなかで2019年式を軸に高年式のモデルに販売台数が集まっているのに対して、ヴェルファイアは先代モデルのなかで2018年式を軸に年式の古いモデルに販売台数が集まっています。最も売れている年式の支払総額は400万円を切っており、ヴェルファイアはコスパ重視で選ばれていることが示唆されています。
この上位10台のなかには新車販売でも人気のクルマたちが順当にランクインしていますが、そのなかで印象的なのはコンパクトカーの「日産 ノート」と「トヨタ アクア」が高いコスパでランクインしている点です。ノートは販売台数の多い先代モデルの2019年式が支払総額120万円を割り込んでおり、9年落ちからは100万円を下回る状況。一方でアクアも最も売れているのは9年落ち、10年落ちで100万円程度の平均支払総額となっています。ちなみに、この2台に対して同じくコンパクトカーの「ホンダ フィット」は29位となっており、大きく差が開いている状況です。
11位〜20位のランキングには、新車入手困難なあのクルマがランクイン!

・集計期間:2025年1〜6月
・このランキングはガリバーが中古車情報メディアに掲載していた中古車情報を元に算出しています。
・中古車販売契約の成約データを基準としているため、後にキャンセルとなったデータも含まれます。
・上記により、IDOMが公式に発表しているデータと異なる場合がありますのでご注意下さい。
・支払総額は、購入された店舗の所在地で管轄内登録(届出)し、店頭で納車した場合の価格で、車両本体価格に税金や手数料を含めたものです。
<表の見方>
このランキング表は、車種別総販売台数の上位40車種を並べたものです(販売台数は非公開)。
横軸は、実際に販売された中古車の年式を過去10年間分表示しています。
それぞれの年式で、平均支払総額とその車種の総販売台数に対する構成比を示しています。
各車種の総販売台数には2014年式以前のものも含まれるため、構成比を合計しても100%にはなりません。
平均支払総額が赤字になっている年式は、その年にモデルチェンジがあったことを示しています。
11位から20位のランキングで注目は、16位に入った「スズキ ジムニー」。新車の納期が長期化しているモデルでもあることから、3年落ち以内の高年式に販売実績が集中しています。「新車が入手困難だから条件に合う中古車を購入しよう」という人が多いのではないでしょうか。またジムニーは軽自動車ながら10年落ちでも支払総額がおよそ130万円で、古くなっても価値が落ちにくいクルマであることを示唆しています。
12位にはホンダのコンパクトミニバン「フリード」がランクイン。ライバルであるトヨタの「シエンタ」は8位に入りましたが、両車を比較してみると同じ年式でシエンタのほうが若干コスパが良く、「セレナ」と「ヴォクシー」の関係と同じく、競合するクルマのなかでよりコスパのよいモデルのほうが、売れ行きがよいことが伺えます。
そして、この順位帯からSUVがランクインしてきました。SUVで最も販売されたのが13位に入った「トヨタ ハリアー」で、現行モデルのなかでも年式の古いものに人気が集まっています。一方で、19位に入った「日産 エクストレイル」は先代モデルの6年落ちから7年落ちの高コスパな価格帯が売れており、販売台数の傾向に明確な違いがあることがわかりました。一方、14位にランクインした「ホンダ ヴェゼル」は幅広い年式が売れているなか、モデルチェンジした2021年式と1年落ちの2024年式の販売台数が特に多いことがわかりました。
現行モデルが人気の「ホンダ ステップワゴン」と「トヨタ ノア」

・集計期間:2025年1〜6月
・このランキングはガリバーが中古車情報メディアに掲載していた中古車情報を元に算出しています。
・中古車販売契約の成約データを基準としているため、後にキャンセルとなったデータも含まれます。
・上記により、IDOMが公式に発表しているデータと異なる場合がありますのでご注意下さい。
・支払総額は、購入された店舗の所在地で管轄内登録(届出)し、店頭で納車した場合の価格で、車両本体価格に税金や手数料を含めたものです。
<表の見方>
このランキング表は、車種別総販売台数の上位40車種を並べたものです(販売台数は非公開)。
横軸は、実際に販売された中古車の年式を過去10年間分表示しています。
それぞれの年式で、平均支払総額とその車種の総販売台数に対する構成比を示しています。
各車種の総販売台数には2014年式以前のものも含まれるため、構成比を合計しても100%にはなりません。
平均支払総額が赤字になっている年式は、その年にモデルチェンジがあったことを示しています。
21位から30位までのランキングには、ミドルサイズミニバンの「ホンダ ステップワゴン」と「トヨタ ノア」がランクイン。トップ10にランクインした「日産 セレナ」と「トヨタ ヴォクシー」と大きく差が開きました。7年落ちの2018年式で支払総額を比較すると、ここでもやはりセレナのコスパの良さが光り、コスパを重視するファミリー層のニーズを吸収していることが示唆されます。一方で、ステップワゴンやノア、そして5位のヴォクシーは3年以内の高年式ゾーンでも販売台数が伸びている印象です。
そして、三菱のクルマで唯一上位40台にランクインしたのが、22位の「デリカD:5」。アウトドアが好きな人たちに人気のオフロードテイストなミニバンですが、印象的なのは3年落ち以内の高年式モデルに人気が集中していること。最も売れているのは1年落ちの2024年モデルとなっています。一方、レクサスで唯一ランクインしたのは、27位の「NX」。高級感あふれるSUVタイプのクルマですが、こちらは現行モデルの2023年式、先代モデルのなかで比較的高年式な2018年式と比較的古い2015年式と販売台数の山が3つあり、「新しいモデルを手に入れたい」という層と「先代モデルをコスパよく乗りたい」という層が明確に分かれていることを示唆しています。
「RAV4」「ライズ」「ヤリスクロス」トヨタの人気SUVが続々ランクイン

・集計期間:2025年1〜6月
・このランキングはガリバーが中古車情報メディアに掲載していた中古車情報を元に算出しています。
・中古車販売契約の成約データを基準としているため、後にキャンセルとなったデータも含まれます。
・上記により、IDOMが公式に発表しているデータと異なる場合がありますのでご注意下さい。
・支払総額は、購入された店舗の所在地で管轄内登録(届出)し、店頭で納車した場合の価格で、車両本体価格に税金や手数料を含めたものです。
<表の見方>
このランキング表は、車種別総販売台数の上位40車種を並べたものです(販売台数は非公開)。
横軸は、実際に販売された中古車の年式を過去10年間分表示しています。
それぞれの年式で、平均支払総額とその車種の総販売台数に対する構成比を示しています。
各車種の総販売台数には2014年式以前のものも含まれるため、構成比を合計しても100%にはなりません。
平均支払総額が赤字になっている年式は、その年にモデルチェンジがあったことを示しています。
31位から40位のランキングには、トヨタのSUVが多数登場しました。「RAV4」「ライズ」「ヤリスクロス」はいずれも2019年から2020年に登場したクルマながら、それぞれ上位40台にランクイン。発売直後の年式に販売台数が集まる傾向があり、現行モデルのなかで少しでもコスパのよいモデルに乗りたいという意向が伺えます。一方でトヨタを代表する大型SUV「ランドクルーザープラド」は2年落ち、3年落ちに人気が集中しており、他の3台とは異なり、より新車に近い状態のクルマを手に入れたいという意向が示唆されています。ちなみに、スバルの人気SUV「フォレスター」は40位にランクイン。現行モデルのなかでも比較的古い年式に人気が集まっており、最も販売台数を伸ばしたのは5年落ちとなる2020年式という結果になりました。
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【クルマ大好きライター】井口裕右
「フォレスター」と「RAV4」はライバル関係にあるクルマですが、2019年式、2020年式をそれぞれ比較してみるとフォレスターの支払総額が50万円近く安く、このコスパの良さは意外な狙い目なのかもしれません。もっとも、同じくライバル関係にある「エクストレイル」(19位)は2020年式でフォレスターよりさらに50万円近くお手頃なので、3台を比較検討する際の参考になるのではないでしょうか。
まとめ
今回は2025年の上半期を対象に中古車の販売数ランキングをまとめてみました。販売数の多い年式の傾向を見てみると、「ジムニー」「ステップワゴン」「デリカD:5」のように高年式に販売台数が集中している一部の車種を除き、「現行モデルのなかで比較的古い年式のクルマ」「先代モデルのなかでお手頃な価格帯のクルマ」「10年落ちに近いとにかく安いクルマ」のいずれかに人気が集中する傾向があることが見えてきました。気になるクルマはどれくらいの平均支払総額で売れていて、どれくらいの年式に販売台数が集中しているか、ぜひチェックしてみてくださいね。