技術革新が進むEVやハイブリッド車を解説!最新のエコカーとその未来とは?[後編]

2030年のカーボンニュートラル実現に向けて、自動車業界は大きな転換期を迎えています。従来のガソリンエンジン車から、電気モーターを搭載したハイブリッド車やEVへのシフトが加速する中、エコカーの種類を表す「EV」「HV」「PHV」といった名称を目にする機会も多くなってきました。最新のハイブリッド車は驚異的な低燃費を実現し、EVは航続距離を続々と更新。さらに、充電インフラの整備も着々と進んでいます。本記事では、エコカーの種類や最新技術を解説し、あなたの次の一台選びをサポートします。

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2030年に向けたエコカーの未来展望
エコカーの普及に欠かせない充電インフラの拡充
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【外部ライター】YA
電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を購入しようとする時、ネックになってきたのが充電スタンドの数が足りないことです。
充電インフラの整備は政府が中心となって進められており、日本全国に2024年1月時点で、ガソリンスタンドの数に迫る、2万基以上の充電スタンドが設置されています。
現在、充電スタンドは、コンビニやガソリンスタンド、高速道路のPA・SA、道の駅などの移動の途中に立ち寄れる場所のほか、目的地となる街中の時間貸しパーキング、ショッピングモールなどの商業施設、レジャー施設、宿泊施設に至るまで、さまざまな場所で目にする機会が増えてきました。
また、待ち時間の問題を解消するため、急速充電設備や複数口の拡充も進められています。2030年までに15万基30万口の充電スタンド設置を目標に、官民一体となった取り組みが展開されています。

自動車メーカーのEV開発ロードマップ
国内の主要な自動車メーカーは、カーボンニュートラルに向けて多様な電動化戦略を展開しています。
トヨタは電動化に適合する新エンジン開発とカーボンニュートラル燃料の検討を進め、電気自動車(BEV)や水素技術にも幅広く投資を行っています。
ホンダは2030年度までに電動化とソフトウェア領域に10兆円を投資し、二輪事業やハイブリッド技術の強化を図ります。
日産は電気自動車(EV)と独自のハイブリッドシステム「e-POWER」を中心に電動化を推進し、2025年から2026年度にかけて4車種のPHEVを投入する計画です。
スバルは2026年末までにトヨタと共同開発する電気自動車(BEV)4車種をラインアップし、相互供給の生産体制を構築します。次期型パワーユニット「e-BOXER」ではシリーズ・パラレル式ハイブリッドシステムを採用予定です。
各社は市場ニーズに応じて、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)など多様な電動化技術の開発を進めています。
これからのエコカーのリセールバリューの動向は?
電気モーターを搭載したエコカーは、バッテリーの劣化が避けられないという問題があり、リセールバリューが低い傾向があるというイメージがありました。しかし、バッテリー性能の向上が進む中、5年落ち、10年落ちでも、バッテリー劣化が見られない車種もあり、リセールバリューが高く推移する車種も出てきました。地球温暖化対策が課題となっている現代において、エコカーはこれからの自動車の主流となる存在です。昨今のガソリン高騰の追い風もあって、電気自動車(EV)やハイブリッド車に注目する人も増えています。
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【外部ライター】YA
特に、最新のハイブリッド車(HV)は、グレードのバリエーションが増え、SUVやミニバンなど人気のボディタイプも登場していて、今後、中古市場でも需要が高まっていくと考えられます。2025年の1月には、トヨタが人気のアルファード、ヴェルファイアのプラグインハイブリッド車(PHEV)を発売しました。
エコカーは最新技術が詰まったクルマでもあるため、車体価格が高くなる傾向があることがネックになってきましたが、エコカー補助金や税金の優遇制度、燃費のよさなども考えると、一概にコスパが悪いとも言い切れません。
比較的新しい分野であるエコカーの技術は、バッテリー性能を中心に日々進化しています。今後のリセールバリューの動向をチェックしておいて、損はないでしょう。