リセバ総研アンケート調査 車中泊の実態調査:車中泊で日本一周した黒木美珠さんも思わず共感!非日常から当たり前の選択肢へ

あなたの愛車は、移動するだけの道具ですか?それとも"動くマイホーム"でもありますか?
リセールバリュー総合研究所(通称「リセバ総研」)が10代~60代の男女600名に実施した最新調査で、「クルマの使い方」に大きな変化が起きていることが明らかになりました。
今回は、車中泊で日本一周を実現した黒木美珠さんとこの調査結果を見ていきましょう。

【リセバ総研編集部員】MN

リセールバリュー総合研究所 編集部員

2022年に株式会社IDOMへ入社し、約2年間ガリバー店舗で営業職としてお客様のお車探しをサポートしてきた経験を持つ。現在は本社でリセバ総研の編集員をしながら、マーケティングについて勉強している。お客様との対話で得た経験を活かし、クルマ選びに役立つ情報を発信していきます。
1996年生まれ。静岡県出身。自動車系YouTuber、自動車ライター、自動車インフルエンサー。幼少期から車に親しみ、Super GT観戦や、祖母のS2000でのドライブを通じてクルマへの情熱を育む。洗車専門のYouTubeチャンネルを立ち上げたことをきっかけに、95日間の車中泊での日本一周旅や、メーカー試乗会での新車紹介動画、アフターパーツやモビリティ施設取材など、クルマに関わる幅広い内容を発信。クルマの性能だけでなく、作り手の想いも伝えるジャーナリストを目指している。普通自動車免許(MT)・普通自動二輪免許(MT)・小型船舶免許一級を所有しており陸海は自走可能。

【調査概要】
実施内容:車中泊に関する意識調査
調査対象:男女600人(10代・20代・30代・40代・50代・60代)
集計方法:インターネット調査 (サーベロイド社)
調査期間:2025年4月14日~4月15日

意外に多い!車中泊経験者はおよそ4割近く!しかもリピート率は8割以上!

車中泊の実態(1)39%が車中泊を経験

まず、「これまでに車中泊をしたことがありますか?」の問いに対し、39.0%が「ある」と回答。想像以上に多くの人が車中泊を体験済みであることが判明しました。

Q:これまでに車中泊をしたことはありますか?

車中泊の実態(2)89.2%が車中泊を2回以上経験

さらに驚くべきは、経験者の82.9%が2回以上の経験者であるという事実。「一度やったらハマった」人が多いようです。実に28.2%は「6回以上」のヘビーユーザーで、ただの「お試し体験」から「定番の旅スタイル」へと急速に進化しています。

Q:これまでに車中泊した回数を教えてください。

3人に1人は「車中泊ができるかどうか」でクルマを選んでいた

車中泊の実態(3)経験者の36.3%が車中泊を想定してクルマを購入

中でも驚いたのは、車中泊経験者の36.3%が「車中泊を想定して車を購入・買い替えた」と答えた点。つまり、3人に1人は「車中泊ができるかどうか」が車選びの決め手になっているのです。

Q:これまでに「車中泊」を想定して車を購入・買い替えしたことはありますか?

「車中泊で日本一周」を成し遂げた黒木美珠さんの感想は?

  • 【リセバ総研編集部員】MN

    この調査結果をご覧になって、ご感想はいかがでしょう?

  • 【クルマ系YouTuber / 自動車ライター】黒木美珠

    この結果を見た瞬間、思わず『わかる!』と納得してしまいました!

    車中泊を体験して「いい思い出」ができてしまうと、次のクルマ選びでも
    『車中泊することになるかも!?』
    『もしかしたらまた旅に出たくなるかも!?』
    なんて、つい車中泊を前提に考えてしまうものです。

    仕事で新型車の撮影会や試乗会に参加した際も、ラゲッジルームが見事にフルフラットになるクルマに出会うと、取材が目的だったはずなのについつい『このクルマ、車中泊にも使えそう!』と、思わず購入検討モードに突入してしまうことがあります。

これまで「走る」「運ぶ」が中心だったクルマの価値観に、「泊まる」という新たな軸が加わりつつあります。「フラットになるシート」「広い荷室」は、もはやクルマに求められ必須スペック?なのでしょうか?

車中泊で使ったクルマは・・・意外なクルマたち上位に!

車中泊の実態(4)車中泊したクルマはコンパクトカーが中心

アンケート調査で、実際に車中泊で使われていた車種のランキングは下記の通り。

  • 【リセバ総研編集部員】MN

    上位はコンパクトカーや軽自動車が中心ですね。定番と思われたミニバンは日産 セレナやホンダ フリード、トヨタ シエンタといったところ。

    車中泊には必ずしも「大きな車」である必要はないようです。

車中泊に使われていたクルマの上位10車種
  • 【クルマ系YouTuber / 自動車ライター】黒木美珠

    小さなクルマでも車中泊できるように、それぞれ工夫されているんでしょうね。

人気スポットはコレ!みんなが選ぶ車中泊の聖地TOP3

長時間の駐車をする場合は施設等のルールを確認し、駐車違反や近隣の迷惑とならないよう法令や条例を遵守しましょう。また、長時間の駐車時は必ずエンジンを停止させましょう。長時間のアイドリングは厳禁です。

車中泊の実態(5)車中泊する場所は道の駅の駐車場が1位

  • 【リセバ総研編集部員】MN

    車中泊して場所として選ばれたベスト3は・・・

    1.道の駅(114人):24時間営業が多く、トイレや情報も充実!
    2.サービスエリア(100人):セキュリティ面で安心感あり
    3.観光地の駐車場(84人):朝イチで観光できる特権つき

    意外にも「キャンプ場」(64人)は4位。
    専門施設よりも、目的地までの道中や観光地や支持されているのでしょうか?

    ※必ず駐車場の利用規約を守ってくださいね!

Q:車中泊をした場所どような場所が多かったですか?
  • 【クルマ系YouTuber / 自動車ライター】黒木美珠

    第1位の『道の駅』という結果ですが、ご当地の特産品を見たり、温泉が併設されている施設もあったりと、旅の楽しみのひとつにもなっています。
    ただし、最近は『車中泊ご遠慮ください』という場所も増えてきてしまいました。みなさん、くれぐれもルール違反のないように!

  • 【リセバ総研編集部員】MN

    サービスエリアが2位だったのは少し意外でしたね

  • 【クルマ系YouTuber / 自動車ライター】黒木美珠

    私自身はサービスエリアでの車中泊経験は実はそこまで多くなくて、やっぱり道の駅を選ぶことが多かったです(笑)

    でも、女性ひとりでの車中泊の場合は、職業ドライバーさんたちの出入りが多いサービスエリアだったら夜間でも安心感につながる側面もあるんじゃないかな?と感じています。
    夜間もクルマの出入りが多い分、逆にそれが不安な人もいらっしゃるかもしれませんね。

魅力は「お得×自由×安心」の三拍子!ペットのオーナーにも◎

車中泊の実態(6)車中泊する理由は「安さ」と「自由」

  • 【リセバ総研編集部員】MN

    車中泊を選んだ理由、それは・・・

    ・「宿泊費が安い」(142人):宿泊費0円は最強のコスパ
    ・「自由な旅程」(105人):「今日はここに泊まろう」という即興の旅
    ・「アウトドア気分」(71人):テント設営なしで星空の下

Q:車中泊をした理由を教えてください。
  • 【リセバ総研編集部員】MN

    さらに「ペットと一緒に過ごせる」(35人)という声も。ペット同伴可のホテルを探す手間なく、愛犬・愛猫と旅できるのは大きなメリットといえますね。

  • 【クルマ系YouTuber / 自動車ライター】黒木美珠

    日本一周中も、ペットを連れて車中泊旅をしている方に何度も出会いました。

    そういった方々が言っていたのは、『地方でペットOKのホテルや旅館を見つけるのはハードルが高い。あったとしても人だけが泊まるよりも設定価格が高め。

    車中泊の方が宿探しに困らないし経済的にも嬉しい。ドアを開けたらすぐに近場を散歩してあげられるし、便利』ということでした。

    また、費用面についても実感があります。
    例えば私が行った95日間の車中泊旅ですが、もし1泊7,000円のビジネスホテルに毎晩泊まったと仮定すると、95泊で宿泊費だけで66万5,000円にもなります。

    この金額は、私が95日間の車中泊旅で費やした総費用(ガソリン代、交通費、観光施設利用料、食費など全て)よりも高額でした。
    そう考えると宿泊費を抑えて、その分を食事や観光といった『体験』に回すという選択は、とても賢いやり方だと感じます。

車中泊で最大の難関は快適さとのトレードオフ

車中泊の実態(7)7割以上が不便に感じた「寝心地」と「トイレ」の問題

  • 【リセバ総研編集部員】MN

    理想と現実のギャップも明らかになりました。車中泊の最大の壁は・・・

    ・「寝心地が悪い」(133人):腰痛持ちには特に厳しい現実
    ・「トイレ・入浴施設の不便さ」(104人):夜中のトイレ問題は深刻
    ・「治安への不安」(83人):特に女性や若年層に共通の悩み

    これは確かにそうですよね。

Q:車中泊で不便だったこと・困ったことを教えてください
  • 【リセバ総研編集部員】MN

    あと、世代別の悩みも興味深くて、10代と30〜40代は「トイレ」と「入浴」、「治安」に関しては10代が気にしていて、20代は「騒音」、50代以上は「寝心地」と、年齢によって気にしている点が異なりますね。

  • 【クルマ系YouTuber / 自動車ライター】黒木美珠

    車中泊を始める前は、安全性や夜間のトイレ利用について特に心配していたので、このアンケート結果をみて納得です。

    安全面では、
    『死角の多い場所にはクルマを停めない』
    『街灯の下に駐車する』
    『大型車両用の駐車場の近くに停めて職業ドライバーさんの側で一緒に仮眠する』
    『防犯カメラの角度を見て、できるだけそこの近くに駐車する』
    といった工夫をしていました。人目があり、見通しの良い場所を選ぶことで、不安を軽減できます。

    夜間のトイレ利用については、極力行かなくて済むように20-21時にトイレへ行きすぐに就寝し、朝は5-6時頃に起きる朝型生活にしていました。
    朝方の方が明るくなってきているので怖さは感じにくいです。

    ご家族やカップルでの車中泊であれば、夜間のトイレはご一緒に行くのがいいですね。

車中泊の達人である黒木美珠さんが教える車内で快適に過ごすコツ

  • 【リセバ総研編集部員】MN

    この調査結果から見えてくるのは、クルマの使い方が「移動手段」から「過ごす空間」へと拡張性です。リセバ総研で車中泊に関する記事は人気が高く、読者の関心も強いようです。

    また、インバウンド需要による宿泊費の高騰もあり、旅費を抑えるためにあえて車中泊を選択する方も増えているのではないでしょうか?

    車中泊対応の専用グッズ市場も急拡大中で、「車中泊前提の車選び」は今後さらに一般化していくかもしれません。

車中泊の事前準備で大切な3つのポイント

  • 【クルマ系YouTuber / 自動車ライター】黒木美珠

    「車中泊」で大切なことは「事前リサーチ」です。

    要点はこの3つ。

1.準備しておくべきグッズ

快適に過ごすために必要なマットレスや除湿シート、ポータブル電源、車載冷蔵庫など、必要なものを吟味する。

2.クルマ選びでこだわりたい点とちょっとした工夫

クルマの座席がフルフラットになるかどうかの確認や、断熱や保温対策、遮光など、快適な睡眠のために工夫する。

3.駐車する場所選び

旅先での計画を事前に行い、道中にある道の駅やサービスエリア、RVパークなど駐車できる場所を調べておく。

長時間の駐車をする場合は施設等のルールを確認し、駐車違反や近隣の迷惑とならないよう法令や条例を遵守しましょう。また、長時間の駐車時は必ずエンジンを停止させましょう。長時間のアイドリングは厳禁です。

総括

  • 【クルマ系YouTuber / 自動車ライター】黒木美珠

    この調査結果を見て、車中泊が『特別なこと』から『日常的な選択肢』へと変化していることを強く感じます。

    私自身も車中泊の魅力にとりつかれた一人として、同じように車中泊を楽しむ仲間が増えていることが嬉しいですね。車中泊は確かにいろいろ不便だったり不安になったりすることもありますが、それを上回る自由さや手軽さ、経済的なメリットがあります。

    これからクルマを買い替える際は、ぜひ『寝られるか?』という視点も持ってみてください。思わぬ素敵な旅の可能性が広がるかもしれませんよ!