車中泊を快適に過ごすコツとおすすめグッズ[前編]車中泊のキホンと必携グッズ

車中泊の魅力に惹かれつつも、「どんなグッズを用意したらいいの?」と不安を抱えていませんか?例えば、真夏の蒸し暑さや真冬の凍えるような寒さは車中泊の大きな障害になりかねません。快適な車中泊を楽しむためには、季節に応じた車内の温度管理や電源の確保、防犯対策などのコツを知っておくことが大切です。前編では、車中泊を快適に過ごすための基本的なコツや、車中泊を始めるなら必ず揃えておきたいグッズをご紹介します。あなたの車中泊がもっと快適になるヒントが見つかるかもしれません。車中泊に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

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目次
車中泊の基本と季節別の温度対策
車中泊に欠かせない基本のグッズ3選
車中泊とは駐車場やキャンプ場に停めたクルマで寝泊まりすることを指し、旅館やホテルを予約したり、テントを張ったりするよりも、気軽に旅行を楽しめる手段として人気を集めています。
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【外部ライター】YA
そんな車中泊を快適に過ごすために欠かせない3つのグッズは、マット、寝袋、サンシェードです。

車中泊では、基本的にシートを倒して寝転ぶことになります。そのため、まず用意したいのが、車中泊用のマットです。シートをフルフラットにできる車種も多くありますが、マットを敷くことでより快適に過ごすことができます。サイズや素材のほか、収納のしやすさにも注目して選ぶことをおすすめします。
車内で快適に眠るためにもう一つ用意しておきたいのが寝袋です。冬は保温性の高いもの、夏はかけ布団としても使えるものと、季節に合わせて選びましょう。アウトドア用の寝袋のほか、車中泊用にミニバンのサイズに合わせた寝袋もあります。
車用のサンシェードは、車内でリラックスして過ごすために欠かせないアイテムです。基本的には日差しを防ぐためのものですが、外からの視線を遮り、プライバシーを守れるアイテムでもあります。また、厚みのあるものは断熱効果があり、暑さ・寒さ対策としての効果も期待できます。
車中泊を計画するなら、まずこれらの基本的なグッズを揃えることから始めてみましょう。
春夏秋冬に合わせた車内温度管理のポイント
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【外部ライター】YA
車中泊を快適に過ごすには、季節に応じた車内の温度管理が欠かせません。停車中に長時間エンジンをかけっぱなしにするのは、バッテリーに負担がかかりやすいうえ、車中泊では騒音や排気ガスの問題からマナー違反とされています。クルマのエアコンを使わなくても、室内を快適に保てる準備をしましょう。
夏の暑さ対策には、エンジンを切った状態で使えるポータブルクーラーや扇風機を準備しましょう。保冷剤や冷感グッズも活用して、体感温度を下げる工夫が必要です。夜間も熱中症のリスクがあるような高温になる時期は、より気温の低いスポットを選ぶのも一つの方法です。
春秋は快適な温度をキープする工夫を考えましょう。外気温が快適な時間帯なら、ドアや窓を開けて換気をします。その際、車用の網戸を使うと虫の侵入を心配しなくて済むため便利です。ただし、夜間、網戸のままにしておくのは防犯上避けましょう。春秋は夜間、肌寒く感じることも多いため、薄手の毛布や寝袋を用意しておくのもおすすめです。
冬の寒さ対策には、まず、車内の温度が下がるのを防ぐ工夫が必要です。窓から熱が逃げることを防ぐことができる断熱効果のあるサンシェードや、床からの冷えを防げるマットと断熱シートなどを併用すると断熱効果がアップします。冬用の保温性の高い寝袋、電気式のヒーターや湯たんぽ、電気毛布などもあると安心です。
また、冬の車中泊では、結露も悩む人が多いポイントです。結露が気になる人は、家庭用の除湿剤やコンパクトな除湿器を用意して、湿気対策をしましょう。
季節 | 主な対策 | おすすめグッズ |
---|---|---|
夏 | 暑さ対策 | ポータブルエアコン、扇風機、保冷剤 |
冬 | 寒さ対策と結露防止 | 断熱シート、電気式ヒーター、除湿剤 |
春・秋 | 快適な温度をキープ | 網戸、薄手の毛布や寝袋 |
快適な車中泊スポットの選び方
車中泊を快適に楽しむためには、適切なスポット選びも大切です。
車中泊ができる代表的な場所には、RVパーク、道の駅、サービスエリア・パーキングエリア、オートキャンプ場などがあります。RVパークとは車中泊専用の施設のことで、車中泊の人気の高まりとともに日本全国で増えています。また、道の駅やサービスエリアでも、車中泊ができる場所が多くあります。オートキャンプ場では、焚火やバーベキューなども楽しむことができます。
これらの場所は、トイレや電源設備が整っていることが多く便利です。また、防犯カメラが設置されている場所を選べば、安全性も確保しやすくなります。
一方で、交通量の多い道路の路側帯、夜間も騒音がある場所などは、車中泊には適しません。また、公園の駐車場は、車中泊が禁止されていることがほとんどで、一部の道の駅やサービスエリアでは、車中泊ができない場合があります。さらに、海辺や山間部など人目のない場所も、防犯上、避けたほうがよいでしょう。
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【外部ライター】YA
「車中泊ができるかどうか」「トイレやシャワーが使えるか」「予約が必要か」と、快適に過ごせるスポットを選ぶためには、事前の情報収集が欠かせません。車中泊に慣れていない場合は、最近、増えている車中泊専用の予約サイトやアプリを活用することをおすすめします。
車中泊で役立つ防犯グッズとポータブル電源
プライバシー確保と防犯のためのグッズと対策
ほとんどの時間を車中で過ごすことになる車中泊では、プライバシーの確保と防犯対策にも工夫が必要です。
車内のプライバシーを守るために、遮光性の高いカーテンやサンシェードが役立ちます。窓を覆うことで、外部からの視線を遮り、リラックスできる空間を作り出せます。クルマの窓はいくつもあり車種ごとに形が違うため、隙間なく窓を覆いたいなら、車種別に作られたサンシェードがおすすめです。

車中泊で用意しておきたい防犯グッズには、防犯ブザーやセンサーライトなどがあります。防犯ブザーは、もしもの時に、危険を周囲に知らせることにも役立ちます。車内でも防犯ブザーや懐中電灯をすぐ手の届くところに置いておきましょう。また、センサーライトをクルマの外側につけておけば、クルマに近づく人にも気づきやすくなります。
行動面でも、防犯のために気を付けるべきことがあります。
・クルマを出入りする時は、必ずドアロックをかける
・貴重品は車内に置きっぱなしにせず、できるだけ持ち歩く
・高価なグッズは社外から見えない位置に置く
・夜、車外に出る必要がある時は、人目のあるところを選ぶ
・もしもの時、すぐクルマで移動できる場所に停車しておく
せっかくの車中泊で被害にあわないよう、プライバシーの確保や防犯対策を意識して行動することが大切です。
使える家電の幅を広げるポータブル電源の選び方
車中泊では、ポータブル電源を活用すると利便性が格段に上がります。
ポーダブル電源は、持ち運びができる大容量の蓄電池です。自宅などで充電しておけば、車中泊で電気を使いたい時に、便利に使うことができます。クルマのシガーソケットから電力を供給することもできますが、バッテリーに負荷がかかってしまいますし、消費電力の大きい家電は使うことができません。
その点、ポーダブル電源なら、スマホ・タブレット・パソコンの充電から、ポータブルクーラー、暖房機器、調理用家電、小型冷蔵庫、ドライヤー、ゲーム機まで、使える家電の幅がぐっと広がります。
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【外部ライター】YA
選び方のポイントとなるのは、容量と定格出力、出力ポートの種類、出力波形です。
ポータブル電源の容量は、一般的にワット時(Wh)で表示されます。100Whは10Wの機器を約10時間使えると計算できまる数値です。車中泊で必要な容量は、1泊2日なら400Wh〜500Wh、それ以上なら700Wh以上が目安となります。ただし、消費電力の大きい家電を使いたい時などは、より容量の大きいものが必要です。使用する家電の消費電力と時間を考慮し、必要な容量を計算しましょう。
定格出力とは、ポータブル電源が安定して出力できる電力量を表示したものです。ポータブル電源の定格出力が家電の消費電力を超えないと、家電がうまく動かないため、注意が必要です。
ポータブル電源の出力ポートには、一般的にUSB-A、USB-Cや、家庭のコンセントと同じAC出力などがあります。出力ポートの種類や数が、使いたい家電に合っているかどうか、よく確認しましょう。
機器によっては家庭のコンセントと同じ波形である正弦波でないと、不具合や故障が起こってしまうことがあります。ポータブル電源の出力波形は「正弦波」「純粋正弦波」と表示のあるものを選びましょう。
そのほかに、充電時間の短いものや、滞在中でも充電できるソーラーパネルなども便利です。また、できるだけ軽量でコンパクトなものが持ち運びに便利ですが、容量も小さくなってしまう傾向があるため、使いたい家電の消費電力とポータブル電源の容量をよく比較して、大きさと容量のバランスをみる必要があります。
災害時の非常用電源としても活躍するポータブル電源。自分に合った製品を選んで、快適な車中泊を楽しみましょう。
ポーダブル電源の表示 | 選ぶ時の目安 |
---|---|
容量(Wh) | 家電の消費電力(W)×使う時間(h) |
定格出力 | 家電の消費電力以上 |
出力ポート | USB-A、USB-C 、AC出力などの種類と数 |
出力波形 | 正弦波、純粋正弦波 |
重さ・大きさ | 容量とサイズのバランスをみる |