【突撃取材】カスタムカー専門店「Brat」に聞く、アウトドアカスタム「買い方」と「売り方」のすべて!(後編)

中古車の「ガリバー」を運営するIDOMグループが展開するアウトドアカスタムの専門店「Brat」のお店にお邪魔して、IDOM Brat事業部の鳥海健太郎さんと、Brat郡山店(福島県)ストアマネージャーの水野谷優里さんにカスタムカーの世界について様々なことを聞いている今回のインタビュー。後編ではカスタムカーの「売り方」について伺いました。

小さい頃からのクルマ好きで、大学生で免許を取ると貯めたバイト代で中古車をすぐに購入。以来、年間数万キロを走り回って無事故を維持していることを密かな誇りにしている。趣味は、ドライブ旅行とモータースポーツ。カメラを持ってサーキットに行くと流し撮りに命を懸ける。一般ドライバーの視点で、カーライフとリセールバリューの「これってどういうこと?」を紐解いていきます。
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Brat(ブラット)とは?

「Brat」は、中古車の「ガリバー」を運営するIDOMグループが展開するアウトドアカスタムの専門店。「SUV専門店」「ハイエース専門店」を展開しており、福島と千葉にはカスタムのデザイン・設計を行う専門組織「Bratカスタム基地」があります。また、カスタムカーの販売・買取だけでなくアウトドア用品のレンタルやアウトドアイベントの開催なども行っており、自然を楽しむライフスタイルを提案しています。店内はウッディな内装や落ち着いたBGMで居心地の良さを追求。購入してからもお客様と繋がれるクルマ屋さんを目指しています。

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カスタムカーを売却する際に、買取査定で注意すべき点は?

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    「Brat」ではカスタムカーの買取もしているのでしょうか?

  • 【IDOM Brat事業部】鳥海健太郎

    もちろんやっています。買取査定の件数はとても多いですね。他店でカスタムをしたり、ご自身でカスタムしたクルマを「カスタムカー専門店なので高く査定してもらえるのでは」と持ち込んでいただいたりするケースもありますし、「Brat」で購入されたお客様が買い替え目的で売却されるケースもあります。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    一般的なクルマとカスタムしたクルマで、査定の基準や査定の方法に違いはあるのでしょうか?

  • 【IDOM Brat事業部】鳥海健太郎

    例えば、ガリバーの一般的な買取査定の場合にはガリバーの本部が定める査定基準に基づいてクルマの状態をチェックして査定価格を決めています。

     

    一方、「Brat」ではもちろんガリバーの査定基準に基づいた査定を行うのですが、加えて「Bratベース」のスペシャリストがカスタムの内容や状態をチェックして査定を行います。ここでの基準はシンプルに「Bratで再販売できるか」という点。再販想定価格から逆算して査定価格を出しており、ガリバーの一般的な買取査定価格とは大きく異なると思います。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    「Brat」で購入して「Brat」で売却するという前提でカスタムカーを手に入れるのが、リセールバリューを考えてもベストな選択なのですね。一般的な買取店で査定してもらうと、カスタムカーというのは価値が下がってしまうのでしょうか?

  • 【IDOM Brat事業部】鳥海健太郎

    下がってしまいますね。どうしてもカスタムカーというのは“1点モノ”なので、オーナーの方にとっては価値のあるものでも、それが他の方にとって価値があるとは言えないわけです。

    そういう前提に立つと、一般的な中古車買取店ではカスタムしていない状態のほうが(誰が見ても価値が変わらないので)リセールバリューがあると言えるのです。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    その点、「Brat」ではカスタムカーが好きな方が購入されるので、カスタムの価値を加味した査定ができるということですね。

    ガリバーを含めて、カスタムカーは一般的な買取店に持ち込むよりも、「Brat」に相談したほうが良さそうですね。

  • 【IDOM Brat事業部】鳥海健太郎

    そうですね。実際、ガリバーのお店から「こんなカスタムカーが査定に来ている」と相談されることもあるんですよ。「こういう付加価値のクルマはこのお店に相談したほうがいい」という横の連携で最適な買取店をご紹介できるのが、IDOMグループの強みだと思います。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    ちなみに、アウトドアを熱心にされる方が乗るクルマは傷がついてしまったり外装パーツが破損してしまったりするケースもあると思いますが、そのようなクルマでも査定してもらえるのでしょうか?

     

  • 【IDOM Brat事業部】鳥海健太郎

    もちろん、手をかけずに展示販売できる状態のクルマのほうが価値は高いですが、「Brat」では基本的に買い取ったクルマは板金塗装や外装パーツの交換などを行いリノベーションして販売しますので、クルマの状態は気にせず買取査定に来ていただきたいですね。

    価値のあるクルマであれば、もう一度「Brat」でカスタムし直して、新しい命を吹き込んで次のオーナーに届けたいと考えています。

カスタムカーのリセールバリューを維持するためのポイント

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    カスタムカーのリセールバリューを維持するために、注意してほしいポイントなどありますか?

  • 【Brat郡山店(福島県)ストアマネージャー】水野谷優里

    一般的なクルマと同じく事故や水没にはご注意いただきたいですね。買取査定の際にはまず事故による修復歴があるか否かを確認しますし、「ガリバー」「Brat」などIDOMグループのお店では事故車、水没車を取り扱っていないため、必然的に査定も低い評価になってしまいます。

     

    その上で、取り付けたパーツがどのようなものなのか分かる状態なのもポイントです。「Brat」で販売されたクルマであれば、どのようなパーツを取り付けてあるか全て把握できるのですが、ご自身でDIYされた場合や他店でカスタムされた場合には、パーツのブランドや名称がわかるように(作業伝票や説明書などを保管して)把握しておいていただくとよいと思います。例えば、パーツについているシールが剥がれてブランドがわからなかったりするとカスタムの価値を適切に査定できませんので、ご注意いただきたいですね。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    ちなみに、これまで数多くの買取査定をされてきたと思いますが、実際にあった“すごいカスタムカー”があれば教えて下さい。

  • 【Brat郡山店(福島県)ストアマネージャー】水野谷優里

    「Brat」では幅広いお客様に気に入っていただけるようなマイルドなカスタムをするケースが多いのですが、お客様がセレクトショップなどで車検対応外の大掛かりなカスタムをされたクルマが持ち込まれる場合がありますね。

     

    例えばタイヤを3インチ以上リフトアップしてものすごい大きなサイズにして6〜7センチ車高が上がっていたり、外装もフェイスチェンジなど大掛かりなカスタムしてあったりするものも持ち込まれますね。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    カスタムカーを売却しようという方に対して、売却に際してお伝えしたいことなどありますか?

  • 【Brat郡山店(福島県)ストアマネージャー】水野谷優里

    クルマを売却される際には、もちろん高い金額で売れることが一番大切だと思いますし、「Brat」としても高い金額で買い取らせていただき双方が納得することがベストだと思いますが、「Brat」で売却することを「カスタムしたこだわりのクルマを次のオーナーに繋ぐこと」だと捉えてもらえると嬉しいですね。

    どうしても買取査定の際にはお金の話が中心になりがちですが、なかには涙しながら愛着のある自分のクルマを手放される方もいらっしゃいますので。私たちとしても、色々な思い出が詰まったカスタムカーを次のオーナーに繋いでいくことが「Brat」の価値だと考えています。買取査定の際には、ぜひご自身のカスタムカーへのこだわりや思い出をお伝えいただきたいですね。そのメッセージを次のオーナーとの商談に向けた責任感にしていきたいと思います。

自分だけの相棒を家族のように愛せるのが、カスタムカーの魅力

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    今日はありがとうございました!最後に、お二人が考える“カスタムカーの魅力”について教えて下さい。

  • 【Brat郡山店(福島県)ストアマネージャー】水野谷優里

    自分だけの相棒が作れる、自分だけのオリジナルの1台を作れるのが魅力だと思います。人生の中で何台しか乗れないクルマに自分ならではのアクセントがつけられる。

    そして相棒として長く付き合っていくなかで様々な記憶が残っていく。例えばタイヤやホイールを変えるだけでも、自分のクルマに人とは違う魅力を加えることができるのが、カスタムカーの楽しみなのではないかと思います。

  • 【IDOM Brat事業部】鳥海健太郎

    クルマを単なる移動手段として捉えるだけでなく、“我が子”のように、家族のように愛することができるのがカスタムカーの魅力ではないかと思います。手放す際にも、お金に変えて終わりではなく、追加でカスタムされることで我が子が成長していく姿を見られるわけです。

     

    私たちも、ただクルマを買い取らせていただくのではなく、お客様にとっての“運命の1台”を次のオーナーにしっかりと繋いでいきたいと思います。

  • 【クルマ大好きライター】井口裕右

    なるほど! お2人とも、ありがとうございます!

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