ガリバー最大規模の整備施設で中古車のバリューを生み出す整備士インタビュー ガリバー中古車整備工場「関東商品化センター」(1) 毎月最大900台以上のクルマを整備

関東地区のガリバーの店舗で販売される中古車の点検・整備・カーケアを行う一大拠点、ガリバー関東商品化センター(千葉県野田市)。お客様に良質なクルマをお届けするため、中古車の新たなバリューを生み出している整備士たちは、どのような思いで日々の作業に向かっているのでしょうか?
今回は、関東商品化センターで点検・整備部門の工場長を務める加藤将行さん(一級整備士・写真左)と、カーケア部門で副工場長を務める平澤諒さん(写真・右)のお二人に話を伺いしました。

●ガリバーが誇る最大級の整備工場を備えた「ガリバー関東商品化センター」

  • (編集部:AK)改めてここ「ガリバー関東商品化センター」の役割について、教えてください。

  • (加藤)ガリバー関東商品化センターは2012年に誕生した施設で、誕生当初はガリバーで販売するクルマをこの拠点で集中的に点検・整備・カーケアを行い、ガリバーで定めた品質基準をクリアした状態まで仕上げてお客様のもとにお届けするという目的で稼働していました。

     

    現在では(各店舗の整備品質が向上したことにより)この施設の近隣店舗で販売する車の点検・整備・カーケアや、新規オープンする店舗の在庫車の整備、そしてこのガリバー関東商品化センターにも販売店を併設しているので、そこで販売する在庫の整備などを中心に作業を行なっています。

ガリバー関東商品化センター
  • (平澤)ガリバー関東商品化センターの敷地面積は約7000坪あり、最大で550台の車を収容することができる規模で、毎月最大で900台以上のクルマを整備しています。ガリバーの中でも最大級の施設と言えるでしょう。スタッフは契約社員を含めて70名が活動しており、認定整備士などの有資格者は15名在籍しています。

  • (編集部:AK)毎月900台以上の整備とはすごいですね!整備を行う作業ラインは、どのくらいの規模なのでしょうか?

  • (平澤)点検のピットは2、整備のピットは12、車検専用のピットが2、そしてカーケアのピットは内装クリーニングを行う4ピットと磨き・コーティングを行う6ピット、合計で24ピットあり、それ以外にも屋外に洗車専用のピットを備えています。ガリバーの一般的な大型店では作業ピットが5つと検査専用ピットが1つというのが基本的なスタイルなので、比較するとここまで大規模な整備工場はなかなかないと思います。

    ここで1台あたり整備・カーケアに掛ける時間は、平均で4日程度になります。

  • (編集部:AK)ガリバー独自の品質基準に基づいて整備やカーケアをしているかと思いますが、新車を「100」とするとどれくらいの品質まで仕上げていくのでしょうか?

  • (平澤)オーナーが決まる前の新車を「100」とすると、感覚値になりますができるだけ新車の状態に近い「80」くらいの品質は目指しています。もちろん、機械である以上は新車の状態で乗り出しても部品によっては壊れるところは壊れてしまうものです。なので、故障のリスクがあるところは事前に販売店とも協議しながら徹底的に潰していき、できるだけ長く不具合なく走れる状態を目指して整備をしています。

副工場長 平澤諒さん
  • (編集部:AK)しっかりと高い品質をここで実現して販売店に送り出しているということですね。ところで、最近入庫してくる車ではどのようなジャンルの車が多い傾向なのでしょうか?

  • (平澤)ミニバンやSUVが多いですね。ミニバンは長らく人気が続いていますが、最近では新車でも大人気となっているトヨタの「ライズ」や「ヤリスクロス」といったコンパクトSUVの入庫が増えています。世の中のニーズの高さを感じますし、新車のトレンドが中古車市場にも反映してきていると実感していますね。

    ちなみに珍しいケースをご紹介すると、ランボルギーニのスーパーカー「アヴェンタドール」が入庫してきたこともありました。とある事情でしばらくガリバー関東商品化センターに保管してあったのですが、普段なかなか触れる機会がない車に触れるというのも、この仕事の面白いところですね。

  • (編集部:AK)ランボルギーニが入ってきたことがあるんですね!?(つづく)