【知っておきたい】人気の軽ハイトワゴン スズキ スペーシア/スペーシアカスタム/スペーシアギア 年式やモデルごとの特徴と中古車買取相場
スズキ スペーシアは、スズキの人気の軽ワゴン「パレット」の後継車として2013年3月に発売された。
それ以来、コンパクトサイズながら両側スライドドアによって使い勝手が良い点や、全高が高く室内空間が広い点などから、幅広く人気を集めている軽ハイトワゴンである。軽自動車の中では、ホンダ N-BOXに次いで人気がある印象だ。
現在では、3代目モデルが発売されており、スペーシアの他にも「スペーシアカスタム」と「スペーシアギア」とスタイリングが異なったモデルがラインナップされている。使用用途や好みによって、気に入るスタイルを選択可能だ。
本記事では、そんなスズキ スペーシアの歴代モデルや、モデルラインナップごとの特徴を紹介していこう。
スズキ スペーシアの歴代モデルの特徴と車両スペック
スズキ スペーシアの歴代モデルは以下の通りである。歴代モデルの特徴や車両スペックを見てみよう。
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・初代:平成25年3月(2013年3月)〜平成29年12月(2017年12月)
・2代目:平成29年12月(2017年12月)〜令和5年11月(2023年11月)
・3代目:令和5年11月(2023年11月)〜
初代:平成25年3月(2013年3月)〜平成29年12月(2017年12月)
初代スペーシアは、平成25年3月〜平成29年12月の期間で販売されており、型式のバリエーションは、以下の2型式である。
2015年5月のマイナーチェンジで型式が変更されている。
・DBA-MK32S
・DAA-MK42S(2015年5月〜)
「経済性と広さ・使い勝手で、笑顔があふれる家族の空間にしたい」という想いの元、新プラットフォームが採用された。
新プラットフォームは、ロングホイールベースとなっている。
室内長が2,215mm確保され、ゆったりとした室内空間が特徴だ。
ボディ同色のフロントグリルとヘッドライトが、シンプルだが可愛らしい印象を演出している。
初代スペーシアのスペックは、以下の通りである。
車両型式 | DBA-MK32S | DAA-MK42S |
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グレード | G/X/T/Xリミテッド | G/X/T/Gリミテッド |
全長(mm) | 3,395 | |
全幅(mm) | 1,475 | |
全高(mm) | 1,735~1,740 | |
ホイールベース(mm) | 2,425 | |
車両重量(㎏) | 840~920 | |
JC08モード燃料消費率(km/L) | 25.0~29.0 | 29.0~32.0 |
初代スペーシアには、次世代環境技術「スズキグリーン テクノロジー」が採用されている。
また、減速エネルギー回生機構の「エネチャージ」や停車前の減速時にエンジンを停止する「新アイドリングストップシステム」が装備された。
加えて、この技術の採用により「G」「X」(2WD車)において、クラストップの低燃費の実現も成功。
2015年5月発売モデルからは、デュアルセンサーブレーキサポートが装備され、より安全性能が充実した。
2代目:平成29年12月(2017年12月)〜令和5年11月(2023年11月)
2代目スペーシアは、遊び心があり愛着の持てるデザインとなったことが特徴的だ。
モデルは、以下の2型式である。
・DAA-MK53S
・5AA-MK53S
エクステリアは、丸四角いボディに高いベルトラインで、見た目にも広さや大きさを感じるデザインが採用された。標準車にはルーフレールを採用し、アウトドアテイストを強めていることも特徴的である。
さらに、実用性も進化しており、初代モデルと比較しスライドドア開口幅を20mm広げて600mmに、開口高を20mm高くして1,250mmとなったことで、乗降性が格段に向上した。
また、フロントガラスに道路標識や車両情報などをカラー表示するヘッドアップディスプレイ、360°周囲を立体的に確認できる「3Dビュー」が、軽自動車で初採用されている。
2代目スペーシアの車両スペックは、以下の通りである。
車両型式 | DAA-MK53S | 5AA-MK53S |
---|---|---|
グレード | ハイブリッドG/ハイブリッドX | |
全長(mm) | 3,395 | |
全幅(mm) | 1,475 | |
全高(mm) | 1,800 | |
ホイールベース(mm) | 2,460 | |
車両重量(㎏) | 840~920 | |
JC08モード燃料消費率(km/L) | 26.4~30.0 |
2代目からはエクステリアデザインが異なる3つのスタイリングが用意され、それぞれシンプルなデザインの「スペーシア」、大型のフロントメッキグリルに黒を基調とした内装でシャープなデザインの「スペーシアカスタム」、SUV感覚でアウトドアでの遊びをイメージさせる「スペーシアギア」というラインナップだ。
このモデルからは、モーターのみで走行できるマイルドハイブリッドが全車に搭載された。
また、予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」も採用されている。
衝突被害軽減ブレーキの「デュアルセンサーブレーキサポート」はもちろん、後退時の衝突被害軽減ブレーキ「後退時ブレーキサポート」を軽自動車で初めて採用するなど、前後の衝突被害軽減ブレーキを全車標準装備にした。
2020年8月以降の5AA-MK53Sモデルでは、グリルデザインの変更に加え、新たにアダプティブクルーズコントロールや車線逸脱抑制機能を採用し、安全装備も充実させている。
2021年12月のモデルからは、スズキのコネクテッドサービス「スズキコネクト」に対応した車載通信機とナビのセットオプションも用意されている。
3代目:令和5年11月(2023年11月)〜
3代目スペーシアは、「わくわく満載!自由に使える安心・快適スペーシア」をコンセプトにしているクルマである。
現在の型式は、以下の2種類だ。
・5AA-MK94S(R06D型NA車)
・4AA-MK54S(R06A型ターボ車)
エクステリアは、走るコンテナハウスのようなデザインや骨太の2本のバーを採用した。ワイド感を演出するフロントグリルが特徴的だ。コンテナのプレス面を連想させるようなボディサイドのビート形状デザインが、可愛らしさの中にも力強さを演出している。
2代目ではオプション装備であったLEDヘッドランプが、3代目スペーシアでは全車標準装備となっており、夜間での視認性が向上した。
さらに、広々とした室内を使いやすく快適な空間へと進化させるため、リヤシートには「マルチユースフラップ」をスズキで初めて採用。マルチユースフラップは、「オットマンモード」や「レッグサポートモード」「荷物ストッパーモード」の3機能を使い分けられる、高性能な機能である。左右独立した後席センターアームレストも、2代目スペーシアにはない快適装備だ。
3代目スペーシアの車両スペックは以下の通りである。
車両型式 | 5AA-MK94S | |
---|---|---|
グレード | ハイブリッドG/ハイブリッドX | |
全長(mm) | 3,395 | |
全幅(mm) | 1,475 | |
全高(mm) | 1,785 | |
ホイールベース(mm) | 2,460 | |
車両重量(㎏) | 850~960 | |
JC08モード燃料消費率(km/L) | 27.4~30.4 |
3代目スペーシアは、デザインや室内空間・安全機能で、スペーシア本来の魅力をより進化させているモデルといえる。
安全性能では、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」をスズキで初めて採用し、全車に標準装備している。さらに、電動パーキングブレーキとステアリングヒーターも、スズキの軽自動車で初めて採用となり、快適性能も向上しているのだ。
また、NA車は2代目スペーシアのエンジン「R06A型」から「R06D型」エンジンへと変更され、燃費性能も大きく向上している。
スペーシアカスタムのターボ車は従来からの「R06A型」を踏襲している。
スズキ スペーシアの種類とグレードを紹介
スズキ スペーシアには3つの種類がラインナップされている。
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・スペーシア
・スペーシアカスタム
・スペーシアギア
先述の通り、それぞれエクステリアデザインや内装のテイストが異なっており、販売戦略上はそれぞれ別の車種として扱われいる。ただし、各世代の型式はどの車種も同一であり(3代目ターボ車は除く)、車検証の登録としてはあくまで「スペーシア」で、「カスタム」や「ギア」はグレード違いという扱いになっている。
ここからは、各モデルの特徴やグレードを見ていこう。
スズキ スペーシア
スペーシアは、女性の視点を取り入れた使いやすさと、運転のしやすさが考えられたクルマとなっている。
歴代モデルによるグレードは以下の通り。
初代:スズキ スペーシア
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・G
・X
・T
・Xリミテッド
2代目:スズキ スペーシア
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・ハイブリッドG
・ハイブリッドX
3代目:スズキ スペーシア
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・ハイブリッドG
・ハイブリッドX
・ハイブリッドX セーフティプラスパッケージ
エクステリアは、初代から3代目まで、大型なヘッドライトが装備されており、可愛らしいフロントマスクを演出。
全体的に優しい印象を感じられるデザインが採用されていることや、車内の使い勝手の良さが、女性から評価されている。どの世代のモデルを見ても、小型のファミリーカーとして利用しやすいことも特徴と言えそうだ。
また、ワントーンや2トーンなど、カラーバリエーションが多彩なことも評価され続けているポイントとなっている。可愛いカラーリングで、自分好みの1台を見つけられるだろう。
スズキ スペーシアカスタム
スペーシアカスタムは、迫力のあるフロントマスクから男性にも好まれるデザインとなっているクルマだ。
歴代モデルによるグレードは以下の通り。
初代:スズキ スペーシアカスタム
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・GS
・XS
・TS
※それぞれNAとターボの設定あり・カスタムZ
・特別仕様車 XSリミテッド
・特別仕様車 Jスタイル
2代目:スズキ スペーシアカスタム
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・ハイブリッドGS
・ハイブリッドXS
・ハイブリッドXSターボ
3代目:スズキ スペーシアカスタム
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・ハイブリッドGX
・ハイブリッドXS
・ハイブリッドXSターボ
モデルによって印象は異なるが、メッキを組み合わせた大型のフロントグリルと、細長いデザインのヘッドライトが特徴的。メッキとブラックの組み合わせが多く使用されており、シャープでスタイリッシュな見た目を演出している。
また、インテリアはブラックを基調としており、上質で落ち着いた車内空間を体感できることもポイント。スペーシアよりもシャープかつスタイリッシュで、上質な質感を楽しみたい方におすすめといえる。
スズキ スペーシアギア
スペーシアギアは、2代目スペーシアシリーズにて、スペーシアやカスタムに次いで追加された、第3のモデルである。スペーシアやカスタムよりもアクティブに使用したいニーズに対応するために、2018年に登場した。SUVとスーパーハイトワゴンのクロスオーバーモデルといえる。
グレードは以下の通り。
2代目:スズキ スペーシアギア(車種としては初代)
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・ハイブリッドXZ
・ハイブリッドXZターボ
エクステリアは、丸型のヘッドライトが特徴的で、ルーフレールも標準装備とすることで、SUVのようなフォルムに仕上がっている。また、グリルやリヤバンパー、サイドドアガーニッシュ、ルーフ色などをガンメタリック色に統一し、タフな見た目を演出している。
インテリアは、アウトドアやレジャーでの使い勝手に優れたユーティリティが揃っていることもポイントだ。エクステリアデザインからインテリアの使い勝手まで、アクティブに使用したいユーザー目線で製造されたモデルとなっている。
3代目:スズキ スペーシアギア(車種としては2代目)
2024年秋には3代目スペーシをベースとした実質2代目のスペーシアギアが発売される予定である。
すでにティザーサイトが公開されており、先代と同様なSUVテイストのスタイリングで、基本的にはキープコンセプトであると言ってよいだろう。