ホンダ CR-Vが4年ぶり復活!RAV4にフォレスター、SUVベストバイはどれ?リセールバリューは?

ホンダは、ミドルサイズSUV「CR-V」を2月27日に発売しました。日本市場にとっては4年ぶりの“復活”となったCR-Vは、全モデルがハイブリッド車となったのが大きなトピックス。プロトタイプが先行公開された2025年のジャパン・モビリティーショーでも注目されていた1台です。国内ミドルサイズSUVの市場には、昨年カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したスバルの「フォレスター」、昨年12月にフルモデルチェンジを果たして大人気となっているトヨタの「RAV4」と超強力なライバルがいますが、この3車種にはどのような特徴の違いがあるのでしょうか?またリセールバリューの観点からどのクルマがベスト・バイなのでしょうか?

小さい頃からのクルマ好きで、大学生で免許を取ると貯めたバイト代で中古車をすぐに購入。以来、年間数万キロを走り回って無事故を維持していることを密かな誇りにしている。趣味は、ドライブ旅行とモータースポーツ。カメラを持ってサーキットに行くと流し撮りに命を懸ける。一般ドライバーの視点で、カーライフとリセールバリューの「これってどういうこと?」を紐解いていきます。

初代モデルから30周年!新型CR-Vはどんなクルマ?

1995年に初代モデルが発売されたCR-Vは、2025年に30周年を迎えた歴史のあるモデル。トヨタ RAV4(初代は1994年に発売)とは常にライバル関係にありながら、共にクロスオーバーSUVというカテゴリーを盛り上げてきました。ちなみに、ホンダによると「CR-V」という車名は、「Comfortable Runabout Vehicle」という言葉の略。乗用車としての快適性とSUVらしい機動性を兼ね備えた都市型SUVとして進化を続け、グローバルでの累計販売台数は約1500万台に達しているといいます。

写真:本田技研工業

6代目となった新型CR-Vは、歴代CR-Vの先進的でスポーティーなスタイルを継承し、よりSUVらしく力強いシルエットのエクステリアデザインを採用。パワートレーンは、ホンダのハイブリッド技術である「第4世代e:HEV」をベースに、CR-V専用のハイ/ロー2段のエンジン直結ギアを追加し、専用のギアレシオを設定することで、CR-Vが目指す爽快感ある上質な走りと高い環境性能を両立。また、リアルタイムAWDはコーナリング時の前後輪の駆動力配分を、従来の60:40から最大で50:50まで後輪側を引き上げることで、旋回時の安定感とライントレース性を向上させているといいます。

 

そのほか、Googleアシスタント、Googleマップ、Google PlayなどGoogleサービスに対応した9インチHonda CONNECTディスプレイ、専用設計のスピーカー12個とサブウーファーを車内に配置したBOSEプレミアムサウンドシステム、ホンダの安全運転支援技術「Honda SENSING」を全タイプに標準装備しています。グレードは、「e:HEV RS」(FF:約512万円、AWD:539万円)と「e:HEV RS BLACK EDITION」(4WD:約577万円)の2モデル構成となっています。

トヨタ RAV4、スバル フォレスターとはなにが違う?

それでは、ここからはホンダ CR-V、トヨタ RAV4、スバル フォレスター(ハイブリッド)の3車種の最廉価グレードを取り上げて、比較してみることにしましょう。

ホンダ CR-V トヨタ RAV4 スバル フォレスター
グレード e:HEV RS Adventure X-BREAK S:HEV EX
全長(mm) 4700 4620 4655
全幅(mm) 1865 1880 1830
全高(mm) 1680 1680 1730
車両重量(kg) 1750 1710 1740
駆動形式 FF 4WD(E-Four) 4WD
パワートレイン 2.0L ハイブリッド 2.5L ハイブリッド 2.5L ハイブリッド
燃費(WLTCモード) 19.8km/L 22.9km/L 18.8km/L
安全運転支援技術 Honda SENSING Toyota Safety Sense アイサイトX
価格 5,122,700円 4,500,000円 4,477,000円

3つのクルマの違いは、その車種の“強み”となるポイント(ストロングポイント)の違いに現れています。ここからは、リセバ総研の“ご意見番”であり日本カー・オブ・ザ・イヤーの運営にも関わっている自動車webサイトCORISM編集長の大岡智彦の解説も交えてご紹介しましょう。

【自動車のプロ】大岡智彦

自動車情報メディア「CORISM」編集長

自動車情報専門のWebサイト「CORISM」編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポート、カスタムカーまで幅広くこなす。クルマは予防安全性能や環境性性能を重視しながらも、走る楽しさも重要。趣味は、コスパの高い中古車探しと、まったく上手くならないゴルフ。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員。

トヨタ RAV4

ミドルサイズSUVのカテゴリーで最も人気のあるトヨタ RAV4は、初代プリウス以来熟成を続けてきたハイブリッド技術をいかんなく発揮した燃費性能の高さが大きなポイントで、野性味あるエクステリアとも相まってロングドライブでのアウトドア旅行が好きな人にお勧めの1台です。

  • 【自動車のプロ】大岡智彦

    RAV4には、トヨタ初となる「Arene(アリーン)」と呼ばれる次世代の車載ソフトウェアプラットフォームを搭載。車両購入後も、車両や自動ブレーキなどの制御ソフトウェアをスマホのように更新が可能で、より安心してクルマを使い続けることができます。

     

    また、新世代ハイブリッドシステムを搭載し、システム最高出力は240㎰とクラストップレベル。最もパワフルでありながら、ライバルを圧倒する低燃費性能を両立しています。また、RAV4の4WDシステムには、後輪側をモーターで駆動するE-Fourと呼ばれるシステムを採用しています。

     

    そして、スタイリッシュなZ系グレードを中心に、よりアウトドアシーンで映えるアドベンチャー、PHEVには走りに特化したGR SPORTと3つのスタイルを提案することで顧客ニーズの多様化にも対応。顧客は、より自分好みのテイストをもつRAV4を選べるようになったのも大きなポイントです。

スバル フォレスター

一方、メカニカル4WDを採用しているスバル フォレスターは、高い走行性能と燃費性能を兼ね備えているのが特徴。雪の多い地域や悪路の多い地域などで使用するのに最適となっています。

  • 【自動車のプロ】大岡智彦

    CR-VとRAV4は、ハイブリッド車のみの設定ですが、フォレスターは、3車種のなかで唯一ガソリン車が残っています。ガソリン車モデルの車両価格も4,048,000円とハイブリッド車と比べると、ややリーズナブル。ミドルサイズのSUVが欲しいが、なるべく予算を抑えたいという人にお勧めです。ただし、燃費はハイブリッド車と比べると大幅に悪くなるので、燃料費面では負担が大きくなる点には留意が必要です

     

    また、悪路走破性に大きな影響を与える指標に「最低地上高」がありますが、フォレスターの最低地上高は、3車種のなかで最も高い220mm。さらに、後輪側に大トルクを伝達できるメカニカル4WDなので、悪路走破性の高さには定評があります。

ホンダ CR-V

そして、ホンダ CR-Vの強みは“上質な走り”。エンジンで発電してモーターで駆動するホンダのハイブリッド技術「e:HEV」は、電気自動車に近いリニアな加速と静粛性を実現しており、またBOSEプレミアムサウンドシステムやGoogleサービスに対応した大型ディスプレイをはじめ車内を快適に過ごせる装備が充実している点もポイントです。また、3車種のなかで唯一の2リッターエンジンで、自動車税が他の2車種よりも安いのも特徴です。

  • 【自動車のプロ】大岡智彦

    6代目となるCR-Vは、北米では2022年に登場済み。SUVブームの中、顧客ニーズの多様化に合わせ、再び日本に導入されたモデルです。2023年に登場したZR-Vより1クラス上のボディサイズをもち、国内ホンダでは最も大型のSUVになります。先代CR-Vが販売面で苦戦した結果を受けてか、6代目CR-VはRSと呼ばれるスポーティ系の内外装をもつグレードのみ日本に導入されました。多様化するニーズに合わせ3タイプのデザインを用意したRAV4とは、真逆の戦略と言えるでしょう。

     

    また、スポーティ系のRSだけというグレード構成ですが、CR-Vの最低地上高はフォレスターに次いで210mmと高いのも特徴。メカタイプの4WDシステムであるリアルタイムAWDを採用しており、前後トルク配分を60:40~50:50で、走行シーンに合わせ最適化します。悪路だけでなく、オンロードでも気持ち良い走りを両立しているのがポイントです。

燃費最強のRAV4、悪路に強いフォレスター、そして走行シーンに合わせた上質な走りを実現するCR-Vと、それぞれキャラクターの特徴を踏まえて、“なにを重視するか”で選ぶのがよいのではないでしょうか。また、いずれのクルマも人気車種であることから、後述する「期待できるリセールバリューの高さ」を踏まえたチョイスもおすすめです。

CR-V、RAV4、フォレスター、リセールバリューから考えるベスト・バイは?

では、将来的にクルマを手放す際の残価=リセールバリューの観点から考えたとき、CR-V、RAV4、フォレスターの3車種のなかでどのクルマが最もリセールバリューの期待値が高いのでしょうか?ここからは、リセバ総研 所長の床尾一法が分析します。

リセバ総研所長 床尾一法

リセールバリュー総合研究所 管理運営者

中古車情報誌の最大手での制作、自動車メディアの立ち上げ責任者などを経験。20年以上マーケティングのインハウスやコンサルタントで活動。2017年に人材開発へ転向。対話空間や学習空間の設計、言語化と構造化設計を得意とする。CompTIA CTT+ Classroom Trainer Certification取得。2023年より、マーケティングに復帰。中古車マーチャンダイジングの研究とともに、メディア運営設計を担っている。実は元カメラマン。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    まずは先代型CR-V、RAV4、フォレスターの平均売却予想額を見てみましょう。

※平均売却予想額とは?
買取査定に持ち込まれ査定検査したクルマがオートオークション等で落札または売却される際の金額を予測し、全査定件数で平均化した金額です。
平均売却予想額は、あくまで中古車流通における売却金額の予測値を平均化した数値であり、ガリバー店頭での買取金額とは異なります。ガリバー店頭での実際の買取金額は、クルマのグレードや装備、使用状態によって異なります。

CRV/RAV4/フォレスターの経年と年式別で平均売却予想額(買取相場)を比較
経年 年式 CR-V RAV4 フォレスター
1年落ち 2025年式 ¥3,523,333 ¥2,800,000
2年落ち 2024年式 ¥3,416,154 ¥2,783,000
3年落ち 2023年式 ¥3,050,000 ¥3,106,842 ¥2,532,500
4年落ち 2022年式 ¥3,155,000 ¥2,934,737 ¥2,263,077
5年落ち 2021年式 ¥2,590,000 ¥2,518,361 ¥1,822,000
6年落ち 2020年式 ¥2,350,000 ¥2,428,095 ¥1,776,667
7年落ち 2019年式 ¥1,815,000 ¥2,313,636 ¥1,568,235
8年落ち 2018年式 ¥2,035,000 ¥1,298,462
備考 査定件数最多は2021年式 査定件数最多は2019年式 査定件数最多は2019年式
  • リセバ総研所長 床尾一法

    CR-VとRAV4は同じような金額帯になっています。

    フォレスターは年式にもよりますが、CR-Vよりもおおよそ50〜90万円程度低くなっています。フォレスターのAWDや走行性能を考えると、かなり低い相場に感じます。

    フォレスターは2025年の後半までロシアでの需要が高く、日本の経済制裁による輸出規制(1900CC以上の排気量とHV・PHEV・EVなどは輸出禁止)の対象外となる排気量の1.8Lターボが設定されていることもあって、4年落ちを超える経年でも相場が上昇していました。

    ところが、2025年12月にロシアで導入された出力160PSを超える車種への追加リサイクル税によって、出力が177PSとなる1.8Lターボのフォレスターの需要が減少しています。

    経年を増した日本の中古車は、海外からみると円安の影響もあって相対的に低価格です。頑丈さと性能比で非常にコスパが高く、その需要は衰える気配がありません。
    しかし、輸出人気の高い特定の車種は、仕向国のルールや法規制の変化によって大きな影響を受けるため、リセールバリューは変則的に大きく動きます。フォレスターもその中の一つです。

    では次に、新車価格との比較でリセールバリュー値(残価率)を見てみましょう。

ホンダ CR-V (FF車 RW1型)「EX・マスターピース」のリセールバリュー値

先代CR-V(RW系)は買取査定に持ち込まれる件数がとても少なく、型式+グレードの組み合わせデータの都合上、FF車での検証となります。あくまで参考程度となります。

また、対象となる新車価格は5人乗りの価格を参照しています。

集計期間:2026年2月15日(日)〜2026年3月14日(土) 査定件数
CR-V(FF車 RW1型)「EX・マスターピース」 5 件
経年 年式 新車価格※ 平均売却予想額(買取相場) リセールバリュー値
4年落ち 2022年式 368.6万円 ¥3,155,000 86%
6年落ち 2020年式 368.6万円 ¥2,350,000 64%
8年落ち 2018年式 359.1万円 ¥2,035,000 57%
※車両本体価格(当該年の後半に改定された価格は翌年に反映している場合があります)
※リセールバリュー値の算出対象となる新車価格は5人乗りを選択

トヨタ RAV4(4WD車 MXAA54型)「アドベンチャー」のリセールバリュー値

RAV4のリセールバリュー値比較対象グレードは、先代CR-Vと同じくガソリン車で査定件数の多い「アドベンチャー」を選出しています。ハイブリッド車のリセールバリュー値はガソリン車とほぼ同じ水準か、年式によっては数ポイント低めとなります。

集計期間:2026年2月15日(日)〜2026年3月14日(土) 査定件数
RAV4(4WD車 MXAA54型)「アドベンチャー」 66 件
経年 年式 新車価格※ 平均売却予想額(買取相場) リセールバリュー値
3年落ち 2023年式 368.4万円 ¥2,953,000 80%
4年落ち 2022年式 348.7万円 ¥2,747,500 79%
5年落ち 2021年式 331.0万円 ¥2,588,000 78%
6年落ち 2020年式 319.6万円 ¥2,339,412 73%
7年落ち 2019年式 313.7万円 ¥2,404,348 77%
※車両本体価格(当該年の後半に改定された価格は翌年に反映している場合があります)
※リセールバリュー値の算出対象は査定件数の多い量販グレードを選択

スバル フォレスター(SK5型)「スポーツ」のリセールバリュー値

フォレスターも同様にガソリン車で査定件数が比較的多い「スポーツ」を比較対象に選出しています。ハイブリッド車のリセールバリュー値はガソリン車とほぼ同じ水準ですが、中古車市場では海外の需要が高いガソリン車の引き合いが強めです。

集計期間:2026年2月15日(日)〜2026年3月14日(土) 査定件数
フォレスター(SK5型)「スポーツ」 27 件
経年 年式 新車価格※ 平均売却予想額(買取相場) リセールバリュー値
3年落ち 2023年式 335.5万円 ¥2,606,667 78%
4年落ち 2022年式 330.0万円 ¥2,251,667 68%
5年落ち 2021年式 328.9万円 ¥1,822,000 55%
6年落ち 2020年式 328.9万円 ¥1,510,000 46%
※車両本体価格(当該年の後半に改定された価格は翌年に反映している場合があります)
※リセールバリュー値の算出対象は査定件数の多い量販グレードを選択
  • リセバ総研所長 床尾一法

    2022年式で比較してみると、CR-VはRAV4(4WD車)の同年式と比べ、リセールバリュー値が7ポイントも高い86%となっています。

    査定件数が少ない分、持ち込まれるクルマによって平均売却予想額が大きく揺れ動いてしまうので、あくまで参考数値として捉えてください。

    一方で、2020年式では同年式のRAV4に対マイナス7ポイントとなる64%。2018年式では、比較対象とした車種のグレード設定がないものの、CR-Vだけをみると57%。

    流通量が少ない車種だけに判断は難しいものの、少なくともRAV4よりは劣るリセールバリューであると考えてよいでしょう。トヨタ車が持つリセールバリューの高さを考えると、経年(年落ち)が増えるほどリセールバリューで差をつけられることになると考えられます。

    その点ではフォレスターのリセールバリュー値が参考になるかもしれません。1回目の車検となる3年落ちまでは、流通の少なさによる「欲しい人は欲しいクルマ」として80%以上のリセールバリュー値を維持するかもしれませんが、4年落ち以降はガクンと下がる可能性が高いでしょう。

    加えて、ホンダ社の苦しい経営状態も大きく報道され、今後のブランド価値に対する悪影響となる可能性も否定できません。そうなると、ホンダ車の人気が落ちることも考えられます。
    また、ホンダ車は当年式の「登録済未使用車」(登録はしているが走行距離が極端に少ない車両)が出回りやすいメーカーでもあるので、2026年式の中古車が多くで回るようであれば、3年落ちに至るまでにリセールバリューが低くなるおそれもあります。

    逆に、リセールバリュー値が4年落ち以降でも緩やかに下がっていくトヨタ車の強さが際立ちます。初回の車検時に乗り換える前提のクルマ選びなら、3車種の中ではRAV4の一択となるでしょう。

  • リセバ総研所長 床尾一法

    ですが、リセールバリューの金額だけを基準にするのがクルマ選びの全てではありません。

    自分気に入った、好きになったクルマをじっくり味わい、カーライフを満喫するのもまた「バリュー」です。

    ここからは個人的な話になりますが、我が家でいま乗っているスズキ車を除き、実はこれまで自身で購入したクルマはすべてホンダとスバル。
    そんな私が個人としてこの3車種の中で選ぶとすれば、フォレスターになります。スバルの伝統である水平対向エンジン+AWD技術とトヨタ由来のハイブリッド技術が結びついた走りと走破性を味わってみたいところです。

    高値で売れるクルマが、必ずしも良いカーライフを保証してくれるわけではありません。ぜひご自身のカーライフ像、好みや感性を大切にして選んでみてください。