今年度のCEV補助金の申請受付には間に合わない可能性も? BYDがプラグインハイブリッドSUV「SEALION 6」を発売!補助金を期待している人は要注意!
中国の自動車メーカーBYDは、プラグインハイブリッドのSUV「SEALION 6」の販売を12月1日に開始したと発表しました。これまでBYDの国内ラインアップはすべて電気自動車(BEV)でしたが、SEALION 6は国内初となる“エンジンで発電してモーターで走る”タイプのPHEVモデルとなります。
ライター
BYD SEALION 6はどんなクルマ?
BYD SEALION 6は、同社が“スーパーハイブリッド技術”と謳う「DM-i(デュアルモード・インテリジェンス)」というパワーユニットの搭載が大きな特徴です。
このパワーユニットでは、ガソリンをエネルギーに変える効率の高さに特化した1.5リッターの4気筒エンジンと電動モーターを搭載し、エンジンで発電した電気は高出力に対応するDM-i専用ブレードバッテリーに蓄電。あくまでパワーユニットの主役となるのはモーターで、「エンジンは最も得意な場面でだけ賢くサポートする」という設計思想だといいます。
エンジンとモーターの役割分担は、「EHS(エレクトリックハイブリッドシステム)」という技術が担い、「モーターだけで走る」「エンジンで発電してモーターで走る」「エンジンとモーター両方で走る」といった役割分担を走行状況に応じて自動で切り替えるのだそうです。
カタログスペックによると、ブレードバッテリーが満充電時にはFWDモデルの場合で約100kmのEV走行が可能。長距離走行時にはエンジンによる発電と走行を最適に組み合わせることで、FWDモデルの最大航続距離は1200kmにもなるといいます。また、充電性能は最大6kWの普通充電と18kWの急速充電に対応。車外への給電(V2L)や家庭への電力供給(V2H)にも対応しています。

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【クルマ大好きライター】井口裕右
車両本体価格は、FWDモデルが3,982,000円(税込)、AWDモデルが4,488,000円(税込)。納車開始はFWDモデルが2026年1月末、AWDモデルが2026年3月を予定しています。
エコカー補助金を検討している人は要注意!
プラグインハイブリッドのSUVが400万円を切る価格で販売されるというのは、車両本体価格が約566万円のトヨタ RAV4(PHEVモデル)や約547万円のハリアー(PHEVモデル)、約529万円の三菱 アウトランダーPHEVと比較して衝撃のコスパといえますが、注意してほしいのが、いわゆる「エコカー補助金(CEV補助金:クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)」です。
プラグインハイブリッド車はCEV補助金の対象となっており、上記に挙げたRAV4(PHEVモデル)、ハリアー(PHEVモデル)、アウトランダーPHEVはいずれも補助金の対象車種となっています。しかし、BYDはSEALION 6のCEV補助金について「1月下旬頃公開予定」としており、補助金の金額は公開されていません。
加えて注意したいのが、年度末のため今年度のCEV補助金の受付が締め切られる可能性がある点です。CEV補助金を運営する一般社団法人次世代自動車振興センターが11月27日に公表した情報によると、今年度のCEV補助金の申請受付終了見込みは2026年2月13日。補助金は先着制のため、これよりも早期に終わる可能性もあります。
CEV補助金は、クルマが納車された時点で申請を行うものであることから、2026年1月末に納車開始を予定しているFWDモデルは補助金受付の終了間際、3月に納車開始を予定しているAWDモデルは、今年度の補助金には間に合わない見込みです。補助金を念頭に購入を検討している方は十分に注意する必要があると言えるでしょう。
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【クルマ大好きライター】井口裕右
国のCEV補助金だけでなく、都道府県や市区町村のエコカー補助金も年度末の3月にかけて続々と受付が終了していくことが予想されます。購入を検討している方はお住まいの自治体の補助金についてしっかり調べるようにしましょう。
