電気自動車=高価というイメージが変わります 日産 リーフが3代目にモデルチェンジ!歴代モデルの中古車相場やリセールバリューをチェックしてみた

日産自動車は10月8日、電気自動車「リーフ」の3代目となる新型モデルを10月17日に受注開始すると発表しました。この3代目リーフは、今年6月にグローバル発表された新型モデルの日本仕様。納車時期は2026年1月頃を予定しているとしています。そこで今回は、初代の発売から15年となった“電気自動車のパイオニア”であるリーフの歴史と、歴代モデルの中古車相場やリセールバリューをチェックしてみました。

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世界初の電気自動車としてEV市場を創った「日産 リーフ」

日産 リーフが誕生したのは、今から15年前の2010年のこと。量産型5人乗り電気自動車(EV)としては世界で初めて市販化に成功したモデルで、現在世界的に拡大するEVの潮流の先駆けとなりました。ハイブリッドカーと異なり、エンジンを持たずバッテリーとモーターのみで構成されたパワートレインはまさに未来を感じさせるもので、2011年に欧州カー・オブ・ザ・イヤー、2012年にワールド・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、世界的にも評価されました。ちなみに、車名の「リーフ(LEAF)」は、「Leading(先進的で)」「Environmentally friendly(環境に優しい)」「Affordable(手が届く)」「Family car(ファミリーカー)」という言葉の頭文字から来ています。
初代モデルのバッテリー容量は24kWhで、JC08モードでの航続距離は200km(マイナーチェンジで228kmまで向上)。電気自動車が世の中に走っていなかった当時は、当然EV用の充電スポットも存在していなかったため、日産自動車では当時全国に約2,200店あった日産系のカーディーラー全店舗に充電スポットを整備したほか、2013年からはトヨタ、ホンダ、三菱、日産の4社によって設立された新会社「日本充電サービス」とも連携して、高速道路のサービスエリアや道の駅、コンビニやショッピングモールの駐車場などに充電スポットを整備していきました。
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【クルマ大好きライター】井口裕右
現在でもまだまだ不足していると言われているEV用充電スポットですが、日産自動車と初代リーフはまさに日本にEVを本気で根付かせるための第一歩となる取り組みを展開してきたと言えるでしょう。
「日産 リーフ」初代モデルの中古車在庫はある?
ガリバーのウェブサイトで調べてみたところ、初代リーフの在庫は1台だけ発見できました(10月14日現在)。価格(支払総額)は40万円と非常に安価で、「近所への買い物や駅の送迎など短距離移動が多い」「毎日クルマに乗るというわけじゃない」という方にとっては選択肢に入るのではないでしょうか。ただし、すでに登場から10年以上経っているため、モーター用バッテリーの劣化や部品の劣化などには注意が必要です。

◆ 支払総額について
支払総額は、記事執筆または取材した時点の当月に在庫掲載店舗の所在地で管轄内登録(届出)し、店頭で納車した場合の価格です。
◆ 中古車在庫の例について
・上記の在庫例は、2025年10月14日時点での在庫情報の取材をもとに、一例として紹介しています。
・在庫の確保および価格を保証するものではありません。販売状況により変動します。
・購入時にオプションプランやサービスを選択された場合は、支払総額が変わります。
・中古車が展示されている店以外での購入には、車両運搬費がかかります。
・ご購入される店舗によって、車両運搬費や適用されるサービスが異なります。
実用性と先進技術を兼ね備えて進化した2代目リーフ

日産 リーフの2代目モデルの登場は、2017年。初代リーフは世界の自動車市場にEVの可能性を問う意欲的なモデルとなりましたが、モデルチェンジによって誕生した2代目リーフは、初代が切り拓いたEV市場を本格的に拡大させるべく、実用性の向上と先進技術の搭載によって大幅に進化しました。
まず進化したのは、航続距離。バッテリー容量を拡大したことにより、WLTCモードによる航続距離は322km(JO08モードでは400km)まで向上しました。これにより中長距離移動にも対応し、実用性が向上しています。ちなみに、のちに追加されたロングレンジモデル「リーフe+」では、航続距離をWLTCモードで450km(JO08モードで570km)まで向上させています。
先進装備については、日産自動車の自動運転技術「プロパイロット」を搭載したのが大きな特徴。高速道路の単一車線における先行車追従クルーズコントロールと車線維持支援機能や、駐車時の全ての操作を自動制御する駐車支援システムを採用しています。また、アクセルペダルだけで発進・加速と減速・ブレーキを操作できるワンペダル操作機能「e-Pedal」を搭載し、その新しい運転感覚が大きな注目を集めました。
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【クルマ大好きライター】井口裕右
デザインについては丸みを帯びた未来的なデザインだった初代に対して、2代目リーフは当時の日産のデザインアイコンだった「Vモーション」をフロントデザインに採用し、スポーティーなエクステリアなっています。
「日産 リーフ」2代目モデルの中古車相場は?
ガリバーのウェブサイトで調べてみたところ、2代目リーフの在庫は12台ほど発見できました(10月14日現在)。決して在庫数が多いモデルとは言えませんが、注目したいのはそのコスパの高さ。支払総額200万円未満の在庫が多く、5年落ちを超えると支払総額150万円未満の在庫も見られます。走行距離も5万キロ未満のものがほとんどで、3万キロ未満で支払総額150万円未満という在庫も。初代モデル同様、モーター用バッテリーの状態には注意する必要がありますが、コンパクトカー並の価格でEVに乗れるというのは非常に興味深いところです。

◆ 支払総額について
支払総額は、記事執筆または取材した時点の当月に在庫掲載店舗の所在地で管轄内登録(届出)し、店頭で納車した場合の価格です。
◆ 中古車在庫の例について
・上記の在庫例は、2025年10月14日時点での在庫情報の取材をもとに、一例として紹介しています。
・在庫の確保および価格を保証するものではありません。販売状況により変動します。
・購入時にオプションプランやサービスを選択された場合は、支払総額が変わります。
・中古車が展示されている店以外での購入には、車両運搬費がかかります。
・ご購入される店舗によって、車両運搬費や適用されるサービスが異なります。
「日産 リーフ」2代目モデルのリセールバリューは?
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【クルマ大好きライター】井口裕右
リセバ総研でこれまでの買取査定データを元に試算した「日産 リーフ」のリセールバリューは、残念ながらあまり高くはありません。3年落ちとなる2022年式を例にすると、補助金を含めない車両本体価格はおよそ370万円からですが、平均売却予想額は120万円から160万円程度の範囲で推移しています。最新モデルのリセールバリュースコア(RV値)も、最大33.7%と他の人気車種と比較してあまり高くはない印象です。
※平均売却予想額とは?
買取査定に持ち込まれ査定検査したクルマがオートオークション等で落札または売却される際の金額を予測し、全査定件数で平均化した金額です。
平均売却予想額は、あくまで中古車流通における売却金額の予測値を平均化した数値であり、ガリバー店頭での買取金額とは異なります。ガリバー店頭での実際の買取金額は、クルマのグレードや装備、使用状態によって異なります。
まとめ
今回は、日産 リーフのモデルチェンジにあわせて歴代モデルの中古車や先代モデルのリセールバリューについて調べてみました。中古車として見た場合、日産 リーフは「非常にコスパよく買えるけど、リセールバリューも高くない」ということがわかってきました。リセールバリューを重視する人には不向きかもしれませんが、一方で「買い替えは考えず、できるだけ長く乗ってガソリン代をはじめ日常的なランニングコストを節約したい」という人にはおすすめできるのではないでしょうか。