堂々とコンビニの駐車場で車中泊が可能に!ローソンが仕掛ける車中泊への期待

ローソンが7月7日に発表したコンビニ駐車場を活用した車中泊サービス。7月14日から千葉県房総半島の6ヶ所で始まった実証実験に注目が集まっています。

【外部ライター】KY

中古車派のドライブ好きライター

家族を持ったことがきっかけで自家用車を購入し、子どもの誕生などライフスタイルに合わせて買い替えて今は3台目。旅行先ではレンタカーを借りて、いつもと違う車でのドライブを楽しんでいます。安全性と運転のしやすさ、デザイン重視。新車だと手が出ない車種に乗れるので中古車派。リセバ総研で書き始めてからは街で走っている車についつい目が行きます。日常とレジャーで年間1万キロほど走っている、一般的なカーユーザーの視点をお届けします。

コンビニ業界初の車中泊サービスがスタート

リセバ総研でも注目してきた車中泊に新たな動きがありました。なんとローソンが車中泊のために駐車場を有料で活用するとのこと。

コンビニエンスストア初!千葉県のローソン6店舗の駐車場で
車中泊施設「RVパーク」実証実験を7月14日(月)より開始!|ローソン公式サイト

  • 【外部ライター】KY

    まずは概要を確認していきましょう。

実施期間は2025年7月14日(月)~2026年6月30日(火)で、以下の6店舗からスタート。

①ローソン一宮東浪見店(住所:千葉県長生郡一宮町東浪見562)
②ローソン御宿新町店(住所:千葉県夷隅郡御宿町新町仙人塚417-19)
③ローソン天津小湊店(住所:千葉県鴨川市内浦1909)
④ローソン富浦インター店(住所:千葉県南房総市富浦町福澤873)
⑤ローソン南房総岩井海岸店(住所:千葉県南房総市久枝35-1)
⑥ローソン富津湊店(住所:千葉県富津市湊1238-1)

予約は専用サイト「RVパーク」から。 RVパークは「快適に安心して車中泊が出来る場所」として日本RV協会が定めた「24時間利用が可能なトイレ」や「ごみ処理が可能」などの条件を満たした車中泊スペースです。2024年12月時点で全国500ヶ所を超えていて、温泉施設や宿泊施設、道の駅、遊園地などのさまざまな施設で展開されています。

予約状況を見てみたところ、週末は1ヶ月先まですでに埋まっているところがあるものの、平日はまだ空いている様子。 行きたい日が決まっている場合は早めの予約が良さそうです。

  • 【外部ライター】KY

    ただし2日前から20%、前日は50%、当日は100%のキャンセル料がかかるので要注意です。

利用料金は1回1区画につき2,500~3,000円です。クレジットカード払いのみで、現金での支払いはできないので要注意。チェックインは18:00から、チェックアウトは9:00です。

ローソンが提供してくれるのはこちらの5つです。

①専用タブレットでの予約確認
②対象の車室へ専用の「置き看板」設置および撤去
③受付セット(利用許可証、注意事項記載用紙、ごみ袋1枚)の手渡し
④電源ドラムの貸し出し
⑤生ごみの処理(専用のごみ袋1袋まで)

なぜ今、コンビニが車中泊なのか

今回の取り組みの背景にあるのは、急増する車中泊需要です。キャンピングカーの保有台数は2016年に10万台を突破し、2024年には前年より1万台増えて16万5千台と右肩上がりの成長を続けています。

車中泊の人気の理由は挙げればきりがないほどあります。インバウンド需要による宿泊費の高騰から、節約志向の旅行者が増えたこと。時間に縛られない自由な旅のスタイルへの憧れ。自分だけの空間をカスタマイズできる楽しさ。アウトドアとの相性の良さ。非日常感。ペットと一緒に気兼ねなく旅行できること。

一方で、車中泊を認めている場所は不足しているのが現状です。

  • 【外部ライター】KY

    道の駅やサービスエリアでの車中泊は、実はグレーゾーン

国土交通省は「休憩施設での宿泊目的の利用はご遠慮いただいています」と明記しており、あくまで「疲労回復のための仮眠」のみが認められています。

また安全性の問題もあります。特に女性は車中泊で危険な目にあわないように注意が必要で、安全に車中泊のできる場所選びが課題となっていました。

コンビニならではの強みと課題

コンビニは24時間営業で明るく、必ず人がいるので安心感があります。いつでも飲食物を購入できる利便性、常に店内に従業員がいる安心感は、特に女性の車中泊利用者にとって大きなメリットです。

  • 【外部ライター】KY

    一方で、課題となりそうなのが周辺住民との関係性。夜中のエンジン音など配慮が必要な場合も出てきそうです。

車中泊市場の未来とコンビニの役割

今回の施策はあくまでも実証実験ですが、車中泊を楽しむ側も、そしてビジネス面でも大きな寄せられています。

成功すれば、ローソンの全国店舗網を活用することで、車中泊場所の選択肢が大幅に増えることになります。

  • 【外部ライター】KY

    他のコンビニも追随すればますます増加し、単なる駐車場ビジネスではなく、地方活性化や新しい旅のスタイルの提案にもつながる可能性を秘めています。

一定の成果をおさめて、コンビニでの車中泊が当たり前の風景として定着するのか。 ローソン以外のコンビニも同じ取り組みを始めるのか。

車中泊という文化が、コンビニという日本のインフラと融合することで、どのような新しい価値を生み出すのか。リセバ総研でも引き続きウォッチしていきます。