【ステップワゴンvsセレナ】選ぶならどっち?乗り心地や価格を徹底比較

ミニバン市場で常に高い人気を誇る「ホンダ ステップワゴン」と「日産 セレナ」。
どちらもファミリー層を中心に愛されるミドルサイズミニバンですが、これから購入を検討している人の前にまず立ちふさがるのが「ステップワゴンとセレナ、結局どっちがいいの?」問題ですよね。
 
「ステップワゴンとセレナ、自分にはどちらが合っているか知りたい」
「ステップワゴンとセレナの選択で後悔したくない」
そう考えている方へ向けて、ここではこれらの2車種を、燃費や乗り心地など“重視したい5つのポイント”から徹底的に比較してみました!

【外部ライター】KY

中古車派のドライブ好きライター

家族を持ったことがきっかけで自家用車を購入し、子どもの誕生などライフスタイルに合わせて買い替えて今は3台目。旅行先ではレンタカーを借りて、いつもと違う車でのドライブを楽しんでいます。安全性と運転のしやすさ、デザイン重視。新車だと手が出ない車種に乗れるので中古車派。リセバ総研で書き始めてからは街で走っている車についつい目が行きます。日常とレジャーで年間1万キロほど走っている、一般的なカーユーザーの視点をお届けします。

車中泊でも人気!「ホンダ ステップワゴン」と「日産 セレナ」ってどんな車?

その室内空間の広さやフルフラットにもなるシートのアレンジ性から、近年“車中泊”で活用できる車としても人気を集めている「ホンダ ステップワゴン」と「日産 セレナ」。

  • 【外部ライター】KY

    まずはこの2つのミドルサイズミニバンについて、現行モデルを中心に、それぞれの具体的な特徴を確認してみましょう。

走りの質と実用性を重視する「ホンダ ステップワゴン」

ガリバー公式より引用

現行のホンダ ステップワゴンは、先代までのいわゆる「いかつい顔」から一転、シンプルで親しみやすいデザインへと大きく刷新されました。
タイプには「AIR(エアー)」と「SPADA(スパーダ)」の2種類があり、エアーは特に上品で落ち着いた雰囲気に、スパーダはメッキパーツを多用した、より上質でスタイリッシュな印象に仕上がっています。

ステップワゴン最大の魅力のひとつは、ホンダならではの走りの質の高さです。
低重心で安定感のある走行性能は、ミニバンであることを忘れさせるほど。特にハイブリッドモデルの「e:HEV」は、モーター主体のスムーズで力強い加速と優れた静粛性で、快適なドライブを提供してくれます。

また、日常使いするミニバンとして忘れてはならないのが実用性ですが、その点で現行ステップワゴンの大きな特徴のひとつとなっているのが、3列目シートを床下にすっきりと格納できる「マジックシート」の実装です。
これにより出現する広大な荷室空間は、自転車やキャンプ用品などのかさばる荷物も楽々積載できるサイズ感となっています。

安全装備も充実しており、最新の「Honda SENSING(ホンダ センシング)」は全タイプに標準装備。
渋滞追従機能付きACCや車線維持支援システムなど、ドライバーの負担を軽減する機能が多く盛り込まれています。

普段使いの快適性や利便性に強みがある「日産 セレナ」

一方の日産 セレナは、先代から続く「Vモーション」グリルが印象的な、存在感のある先進的デザインが特徴になっている車種です。
特に「ハイウェイスター」というモデルは、専用のエアロパーツやメッキパーツにより、さらにダイナミックで迫力あるフロントフェイスが人気を集めています。

セレナの最大の強みとなっているのが、その普段使いの快適性と利便性の高さです。
ミニバンクラスNo.1の広さを誇る室内空間、それを彩る上質で洗練されたインテリア、状況に合わせて柔軟にポジションをアレンジできるシートなどは、車を使うすべての人へ居心地や使い勝手のよさを感じさせるでしょう。

また、セレナならではのユニークな機能のひとつが、バックドアの上部だけを開閉することもできる「デュアルバックドア」。
ちょっとした荷物をサッと取り出したり、狭い場所で荷物を出し入れしたりする際に非常に便利に活用できます。
合わせて後席両側にはパワースライドドアを標準装備しているモデルが多いことから、お子さまを抱っこしながらなど、状況に関わらずスムーズに乗り降りできる点も大きな魅力です。

安全運転支援システムも進化しており、たとえば新型(第2世代)セレナe-POWERに装備されている注目の先進運転支援システム「プロパイロット2.0」は、自動追従走行等により、高速道路におけるドライバーの疲労を大幅に軽減してくれます。

【徹底比較】ステップワゴンvsセレナどっちを選ぶ!? 注目したい5つの要素

「ホンダ ステップワゴン」と「日産 セレナ」はどちらも快適かつ安全に乗り続けられる工夫が多く施されている使い勝手のよい車ですが、では、どちらがより自分に合った車種だと言えるのでしょうか?

  • 【外部ライター】KY

    ここではサイズや燃費など“判断の決め手”になるポイントを5つ挙げ、実際の数値や評価などを忖度なしで比較してみました!

比較ポイント1. 大きさ

歴代モデルを含む、ステップワゴンとセレナのボディサイズ、および各スペックは次のとおりです。

メーカー ホンダ 日産
車種 ステップワゴン セレナ
全長 4,605mm - 4,830mm 4,335mm - 4,845mm
全幅 1,770mm - 1,970mm 1,815mm - 1,940mm
全高 1,695mm - 1,750mm 1,695mm - 1,755mm
室内長 1,890mm - 3,220mm 2,640mm - 3,240mm
室内幅 1,335mm - 1,425mm 1,180mm - 1,405mm
室内高 1,500mm - 1,575mm 1,420mm - 1,545mm
車両重量 1,410 - 1,860kg 1,290 - 1,930kg
乗車定員 5 - 8名 6 - 8名
排気量 1,500cc - 2,400cc 1,200cc - 2,500cc
※寸法は、発売年月日・グレードで異なります。

3ナンバーだけでなく5ナンバーの扱いもありニーズに合わせた選択が可能なセレナですが、同クラスのモデルを比較すると、室内長でステップワゴンを上回っていることがわかります。
セレナは特に2列目・3列目の足元空間が広く、大人数での乗車時でもゆったりと座れるのが強みです。2列目シートのロングスライド機能も相まって、後席の快適性は非常に高いと言えるでしょう。

一方、室内長では劣るステップワゴンも優れたパッケージにより、窮屈さを感じることはない設計となっています。

  • 【外部ライター】KY

    3列目シートを床下に収納できることから、3列目シートが左右跳ね上げ式で両端に出っ張りが生まれてしまうセレナと比較すると、荷室の使い勝手という意味ではステップワゴンに軍配が上がると言えそうです!

比較ポイント2. 燃費

現行モデルで比較した、ステップワゴンとセレナの最高燃費は次のとおりです。

メーカー ホンダ 日産
車種 ステップワゴン セレナ
ハイブリッド(WLTC) 19.8km/L 19.3km/L
レギュラー(WLTC) 13.2km/L 13.9km/L

ハイブリッドモデルで比較すると、ステップワゴンe:HEVがセレナのe-POWERをわずかに上回る数値となっていました。
ただし実燃費については走行状況や運転の仕方によっても差が生じ、たとえばステップワゴンのe:HEVはどちらかというと高速道路での走行時の燃費効率が高く、一方のセレナe-POWERは市街地における燃費効率でステップワゴンを若干ですが上回ります。

  • 【外部ライター】KY

    燃費性能だけを見た場合、長距離移動や高速走行をする機会が多い方はステップワゴン、街乗り中心の方はセレナを選ぶのがおすすめです!

比較ポイント3. デザイン

個人で好みが分かれる「デザイン」の部分にも注目してみましょう。
ステップワゴンは現行モデルで大きく方向転換し、これまで続いていたいわゆるトヨタ系の迫力あるフェイスデザインから、非常にシンプルですっきりとしたデザインに変更されています。
流行に左右されにくく、長く愛される印象であることから、ミニバン特有の威圧案を抑えたい方には、現行ステップワゴンのデザインが好ましく感じられそうです。

一方、セレナは先代から続くVモーションを強調したフロントグリルが特徴で、ミニバンらしい堂々とした存在感と先進的なイメージを打ち出しています。

  • 【外部ライター】KY

    特に「ハイウェイスター」は専用のエアロパーツや大型のメッキ加飾により、スポーティでより迫力のある外観になっているため、個性的で力強いデザインを好む方にはかなり魅力的に映るでしょう。

比較ポイント4. 乗り心地

長距離移動が多かったり、家族など多人数を乗せての利用が中心になったりする方にとっては、車の乗り心地も重要な比較ポイントのひとつですよね。

ステップワゴンは、ホンダが培ってきたセダンやハッチバックの走行性能開発技術をミニバンにも応用しているため、しっかりとした足回りと安定感のある走りが特徴です。
路面の凹凸をいなし、不快な突き上げが少ないため、長時間の乗車でも疲れにくいという声が多く聞かれます。
特にe:HEVモデルはモーター駆動のスムーズさも相まって、非常に上質な乗り心地を感じられるでしょう。

一方のセレナは、ファミリーカーとしての快適性を重視した乗り心地に特徴があります。
足回りはややソフトな傾向にあり、路面のギャップを優しく吸収してくれることから、後席に乗る家族や小さなお子さんにとっても快適な移動時間を提供するのです。
特にe-POWERモデルはエンジンが発電に徹しモーターで走行するため静粛性が非常に高く、静かで滑らかな走り心地が感じられます。

  • 【外部ライター】KY

    どちらも快適な乗り心地であることに間違いありませんが、「安定感と運転の楽しさ」を重視するならステップワゴン、「同乗者の快適性」をより重視するならセレナ、という選び方をするのもよさそうです。

比較ポイント5. 運転のしやすさ

ミドルサイズミニバンを購入する場合、狭い道などを通行することも想定した“街乗りでの取り回し”もチェックしておきたいポイントのひとつです。

まずステップワゴンは、広いガラスエリアと低いダッシュボードのおかげで、非常に良好な視界を確保できるのが特徴になっています。 特に斜め前方の視界が広く確保されているため、交差点での右折時や合流時なども安心感があるでしょう。
全長はやや長めではあるものの、最小回転半径はほとんどのモデルで5.4mと、ミニバンとしては優れた小回り性能を持っている点も魅力的です。

一方のセレナも広い視界を確保しており、特にAピラーが細く設計されているため、同じく斜め前方の死角が少なくなっています。
また、後方確認をサポートする「インテリジェントルームミラー」や、駐車をアシストする「インテリジェントパーキングアシスト」など、運転のしやすさを高める先進技術が充実している点も魅力です。
ただ最小回転半径は5.5m~5.7mとミドルサイズミニバンの中では大きめになっていることから、その点が気になる方も中にはいらっしゃるかもしれません。

  • 【外部ライター】KY

    どちらもミニバンとしては運転しやすい部類に入りますが、視界のよさや車両感覚の掴みやすさをより重視するなら、ステップワゴンが有力な選択肢になるかもしれません。

ステップワゴンとセレナはどっちが安い?新車・中古車の価格比較

ステップワゴンやセレナの中古車も取り扱うガリバーが持つ情報によると、ステップワゴンとセレナの価格相場は、新車・中古車でそれぞれ次のとおりとなっています。

メーカー ホンダ 日産
車種 ステップワゴン セレナ
新車時価格 154.8〜440.7万円 156.9〜484.8万円
中古車相場 5.0〜506.3万円 5.0〜560.0万円
※実際の価格はモデルやグレードによって異なります。

エントリーモデルではセレナのほうが安く設定されているケースもあるものの、最上位グレードで比較すると、新車・中古車ともにセレナのほうがステップワゴンよりも若干高価になるようです。

  • 【外部ライター】KY

    ただ、全体的な価格帯としては両者ともにほとんど差はありません。
    購入価格は車種よりも選択するグレードやパワートレインで大きく変わってくるため、ご自身の予算と、必要な機能を見極めることが重要です!

コスパで考えるなら“リセールバリュー”にも要注目!

車をよりお得に賢く購入するためには、購入時の価格はもちろん、「将来の売却時にいくらで売れるのか」、いわゆる“リセールバリュー”にも注目してみましょう。
ステップワゴンとセレナの場合、過去12ヶ月間のリセールバリューは次の数値となっています。

  • 平均売却予想額
  • 査定件数
  • 平均走行距離

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  • 平均売却予想額
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  • 平均走行距離

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  • 【外部ライター】KY

    どちらも人気車種のため高いリセールバリュー値を誇っていますが、どちらかというと、輸出需要の影響をあまり受けないセレナのほうがより安定した売値を期待できるかもしれません。

まとめ

「ホンダ ステップワゴン」と「日産 セレナ」は、どちらも日本のファミリー層から長く愛されている、優秀なミドルサイズミニバンです。

それぞれの特徴を踏まえて一言でまとめるなら、ステップワゴンは「走りの質」と「荷物を積みやすい実用性」を重視する方に、そしてセレナは「普段使いの快適性」や「より先進的な機能」に魅力を感じる方におすすめの車だと言えるでしょう。
 
本記事でご紹介した5つの比較ポイントをご自身のライフスタイルと照らし合わせ、うまく最適な一台を見極めてみてください。