広がるクルマの色の世界:カラーバリエーション豊富な国産車をボディタイプ別にご紹介!

街を走るクルマの色を見てみると、ホワイト・ブラック・シルバーといった定番のボディカラーが目立ちます。しかし、多様化するユーザーのニーズに応えて、クルマのカラーバリエーションは驚くほど増えつつあります。この記事では、クルマのボディカラーのトレンドをご紹介するとともに、カラーバリエーションが豊富な国産車をボディタイプ別にピックアップします。多彩なカラーバリエーションの中から、「自分らしい」色のクルマを見つけましょう!

クルマのことを調べならが学ぶライター
目次
人気のボディカラーと新しいトレンド
クルマの色選びで後悔しないためには、個人の好みだけでなく、人気のボディカラーや新しいトレンドについてもチェックしておけると安心です。
絶大な人気を誇るモノクローム系カラー
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【外部ライター】YA
日本の自動車市場では、ホワイト・ブラック・シルバーといった、モノクローム系のカラーが圧倒的なシェアを誇り、過半数を占めているといわれています。
モノクローム系カラーが好まれるのは、どんな場面でもなじむ定番の色であることが大きな理由です。また、リセールバリューが高い傾向があることも、大きな要因の一つです。中古車市場でもモノクローム系カラーは需要が高く、査定額が高くなる傾向があるため、将来の乗り換えを考えて選ぶ人が多くなっているといわれているのです。
一方で、定番以外のボディカラーを選ぶユーザーも増えていることも知られています。
クルマの人気色ランキングで上位の3色に次ぐのは、多くの場合ブルー系のカラーです。また、シルバーとは異なるグレー系の人気も高まっています。とくに、若い世代や女性の間では、ブルー、グリーン、ピンク、ブラウンといった、よりカラフルな色を選ぶ傾向があるというデータもあります。
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【外部ライター】YA
定番色以外のカラーが選ばれる理由としては、より個性的な色を選びたいという意識を持つ人が増えていることが大きいようです。
ライフスタイルや価値観が多様化する中、「定番だから」「リセールバリューが高いから」といった理由よりも、自分のライフスタイルや好みに合った色を選ぶという選択をする人が増えています。
広がる定番カラー以外の選択肢
ユーザーのニーズが多様化する中で、自動車メーカーも豊富なカラーバリエーションやカスタマイズオプションを提供することで、幅広いユーザー層を獲得しようとしています。
新しいボディカラーのトレンドとしては、まず、軽自動車やコンパクトカーを中心に、ボディカラーの種類そのものもが豊富になっていることが挙げられます。また、ルーフやミラーに車体と違う色を使う2トーンカラーや、ニュアンスカラーの人気が高まっていることも注目すべきポイントです。
ニュアンスカラーは、鮮やかすぎない淡い色合いの色味のことで、アウトドア向けの車種に多いアースカラーや、女性をメインターゲットとするクルマに多いくすみカラーのような、鮮やかすぎない色のことを指します。
【軽自動車】カラーバリエーションが豊富な車種3選
運転しやすく、燃費に優れる軽自動車は、通勤や買い物など日常生活の移動手段として広く使われています。競争が激しいボディタイプだけに、差別化のため、多彩なカラーバリエーションが設定されることが多くなっています。
【日産 サクラ】シーズンカラーを含む15色をラインナップ

軽自動車の電気自動車(EV)として注目を集めるサクラは、単色・2トーン合わせて15色の豊富なボディカラーをラインナップしています。とくシーズンカラーとして、春の「ブロッサムピンク」、夏の「ソルベブルー」、秋の「暁-アカツキ-サンライズカッパー」、冬の「ホワイトパール」といった四季をイメージした色が設定されている点がユニークです。
性能面では、先進運転支援技術「プロパイロット」を搭載するなど先進性はもちろん、EVならではのスムーズな加速、航続距離はフル充電で約180kmと、日常で使うクルマとしての実用性も高いのが特徴となっています。
【ダイハツ ムーヴキャンバス】2つのモデルでボディカラーを展開

ムーヴキャンバスは、上品で可愛らしいデザインで女性に人気の軽ハイトワゴンです。「ストライプス」と「セオリー」の2つのモデルがあり、ストライプス専用色が3色、セオリー専用色が2色、共通カラーが5色の10色展開となっています。
ストライプスは、ルーフ・ボンネット・ボディ下部などにシャイニングホワイトパールのラインが入った2トーンが特徴のモデルで、ムーヴキャンバスのトレードマークとも言えるデザイン。一方、セオリーはモノクロームを中心とする単色のシリーズで、落ち着いた色味が揃います。豊富なカラーリングから自分らしい色を選ぶことができるのが魅力です。
【ダイハツ タント/タントカスタム】年齢性別を問わず選びやすいカラーリング

軽スーパーハイトワゴンのパイオニアでもあるタント。すっきりとしたデザインの「タント」と、存在感のあるフロントグリルが特徴の「タントカスタム」の2つのモデルがあり、共通で選べるカラーはモノクロームに青・赤を加えた4色、タント専用色は淡色中心の5色、タントカスタム専用色はメタリック系3色をラインナップ。親しみやすい明るい色味や、クールで高級感のある色味など、性別や世代を問わず選びやすくなっているのがカラー展開の特徴です。
さらに、ルーフの色が変わる2トーンも用意され、タントではホワイト、タントカスタムではブラックマイカメタリックとの組み合わせから選ぶことができます。
天井の高さを活かした広々とした室内空間と、センターピラーレス&スライドドアの「ミラクルオープンドア」により、軽自動車ながら使い勝手が格段によいのが大きな特徴です。
【コンパクトカー】カラーバリエーション豊富な車種2選
小回りがきいて燃費がよいうえに、乗り心地もよいコンパクトカー。幅広い層に人気があり、多様なニーズに応えるため、カラーバリエーションも充実している車種が多くなっているボディタイプの一つです。
【マツダ MAZDA2】198通りのカラーコーディネイト

マツダの普通自動車のエントリーモデルに位置づけられるMAZDA2は、安定感のある走りと、洗練されたスタイリッシュなデザインが人気のコンパクトカーです。
ボディカラーは全12色、さらにルーフフィルムやホイールキャップなどのパーツの色を変えることで、最大198通りから好みのカラーコーディネイトを選ぶことができ、手軽にカスタマイズ感覚を楽しめるのが特徴の一つです。
とくに注目したいカラーは「ソウルレッドクリスタルメタリック」です。マツダ独自の塗装技術「匠塗(TAKUMINURI)」によって生み出されるボディカラーのうちの一色で、マツダ車を象徴する“赤”であるため、定番のモノクロームではないものの、MAZDA2でも最も人気がある色となっています。
【トヨタ ヤリス】幅広い層に対応する全11種のボディカラー

コンパクトカーとは思えない走行性能と快適な乗り心地に定評があるヤリス。ハイブリッドモデルは世界でもトップクラスの低燃費を誇ります。
ボディカラーのラインナップは、単色8色、2トーン3色の全11色。モノクロームのほか、赤系やブロンズ系などの個性的な色も用意されていて選択の幅が広くなっています。中でも、2024年のモデルチェンジで、近年のトレンドを反映して登場した「マッシブグレー」は落ち着いた大人の雰囲気を楽しむことができる注目のカラーです。
全11色の多彩なカラーバリエーションは、ヤリスが幅広い層に支持されている理由の一つになっていると言えるでしょう。
【SUV】カラーバリエーション豊富な車種2選
オフロードの走破性や積載性で、近年、高い人気を得ているSUV。デザイン性も重視されるため、カラーバリエーションが豊富な車種が多くあります。
【スバル クロストレック】自然の風景に映えるアースカラーが人気

クロストレックは、スバル独自のハイブリッドシステム「S:HEV(ストロングハイブリッド)」や「e-BOXCER」、先進安全技術「アイサイト」などが特徴のクロスオーバーSUVです。力強い外観と走り、高い積載性などから、アウトドアなどアクティブなライフスタイルを好むユーザーに支持されています。
全9色のボディカラーは、海や空、大地を思わせるブルー系・カーキ系のアースカラーが豊富に設定されているのがユニークなポイント。ディーラーの人気色として「オフショアブルー・メタリック」が紹介されるなど、アースカラーの人気は高く、2025年のモデルチェンジでは新たにサンド系カラーとビビッドなイエローも登場し注目を集めています。
【トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキー】SUVらしいアクティブなカラーが揃う

トヨタ ライズとダイハツ ロッキーは、ダイハツが開発・生産し、トヨタへOEM供給される兄弟車の関係にあるコンパクトSUVです。取り回しやすいサイズでありながら、SUVらしい力強い印象のデザインと積載性の高さが特徴で、街乗りからアウトドアまで幅広いシーンで使いやすいことから人気を集めています。
カラーバリエーションは共通で、単色が7色、2トーンカラーが3色の計10色が用意されています。単色はモノクローム系カラーに加え、鮮やかなブルーやレッド、アースカラーのベージュ系などSUVの活動的なイメージを引き立てるカラーが揃っているのが特徴です。
あなたにぴったりの色を見つけるためのカラー選びのポイント
定番のホワイト・ブラック・シルバーのほかに、豊富なカラーバリエーションを展開するクルマが増えていることをご紹介しました。多彩な色の中から、満足できるクルマを選ぶためには、いくつか気を付けたいポイントがあります。
優先順位を決める
カーライフの満足度を高めるという意味では、好きな色のクルマを選ぶのも大切です。一方で、リセールバリューやメンテナンスのしやすさという面も無視できません。好みと実用性のどちらをどの程度重視するのか、優先順位を考えることが大切です。
モデル・グレードによる違い
カラーバリエーションの中には、特定のグレードでしか選択できなかったり、メーカーオプションとなっていたりする色があります。気に入った色が、候補にしている車種やグレードで選べるかどうか、よく確認しておきましょう。
オプション費用
特別色や限定色、2トーンカラーなどは、車両価格とは別にオプション料金が発生することがあります。色の好みを優先したい場合、予算に余裕をみておく必要があります。
実物を見る
画面や印刷物と、実物の色は印象が変わります。販売店に足を運び、実際のクルマの色を太陽光の下で自分の目で見てみることをおすすめします。
まとめ
ルマの色選びは、カーライフの満足度を左右する重要なポイントです。「無難な色を選んだけれど、なんとなく愛着がわかない」「好きな色を選んだつもりが、飽きてしまった」と後悔することがないように、自分の価値観やライフスタイルに合う色を、じっくりと選んでいきましょう。